団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3175号04面03)(2020/12/21)


団結ひろば 投稿コーナー

可能性を広げた「棘」上映会
 宮城・「棘」上映実行委員会 N・S

 11月8日、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部・武建一委員長のドキュメンタリー映画「棘(とげ)」の上映会を開催しました。宮城では3地区で憲法講座をやっていますが、全体で集まれる企画をしたいとの考えもあり上映会に挑戦しました。
 実行委員会は8回重ねました。映画好きの方が実行委員になってくださり「まず試写会から始めるのが常識‼」と、ズバズバアドバイスをいただきながら、みんな一所懸命頑張り準備をしました。会場はせんだいメディアテークで、最高の場所です。
 『棘男』の筆者でプロデューサーの平林猛さんと「棘」監督の杉浦弘子さんが来てくださいました。映画の後のトークセッションでは、会場からの質問に率直な想いを込めて的確に話されました。また、沖縄に通われている方から沖縄の弾圧のひどさが訴えられるなど、多くの質問、発言が相次ぎました。会場には150人以上、チケット販売は180枚、1人で1万円の賛同金をくださった方もいました。杉浦監督にも「温かく本当に素晴らしい会でした」と言っていただきました。新たなつながり、再びのつながりを獲得し、今後の可能性を広げられたいい会になりました。

上映会にこれまでと違う層
 宮城 藤村菜々子

 8月から準備をしていた11月8日の「棘」上映会を大成功させることができました。関西生コン支部のことをもっと知りたい、東北の人たちに知ってもらいたい、ということから始めた上映会なので、労組活動家ばかりではなく労働組合運動を知らない人にも観てほしいと考えました。映画好きな友人が実行委員会に入ってくれ、全体の空気が変わりました。読売新聞の案内欄に載ったことで、これまでと違った層の方々が来てくれました。FMラジオにも出演しました。コロナの影響で会場には3分の1しか入れなかったため、1日3回の上映としました。杉浦監督、平林プロデューサーは3回ともトークをしてくれ、質疑応答も大変盛り上がりました。
 結果としては目標を超える156人が参加し、ダンプカーの運転手で組合の委員長をしている方、西パプアのドキュメンタリー映画を作っている方、辺野古に通って座り込みをしている方、宮城県美術館移転反対の運動をしている短大生など、いろんな方々が発言してくれました。充実した一日となりました。
 この経験と出会いを、これからの大行進運動などにつなげていきたいです。

免田栄さんと星野文昭さん
 徳島星野救援会 仙田哲也

 冤罪で死刑判決を受け、再審で無罪をかちとった免田栄さんが12月5日に逝去されました。享年95。1949年に23歳で逮捕されてから34年、無罪となったのは83年、57歳でした。星野救援にとってかけがえのない方でした。
 91年6月23日、徳島で免田さん講演集会が行われました。徳島星野救援会にとって、国家権力の無期懲役と対決する節目となった集会でした。自分たちで話し合い、決定し、実行すれば社会は応えてくれるという経験をした集会でした。
 免田さんとは、西宮の甲山(かぶとやま)事件救援集会で、初めて講演を聞いた労働者・青年が手紙を書いたのが始まりでした。
 大阪で翌日開催された集会では、解雇撤回で来日していた韓国スミダ労組の女性労働者が「石につまづいたら、後から来る者が同じつまずきをしないように石をどけるのが、先につまずいた者の責任です」と発言。それを受けて免田さんも「つまずいた石は34年」と語られたそうです。
 免田さんはその言葉通りに「石をどける」ために、縁もゆかりもなかった徳島の星野文昭さんの救援に駆け付けてくださいました。星野さんも「免田さんをはじめ先達の全てをかけた闘いによって権力の犯罪を暴き......断罪した闘いを忘れるわけにいきません。......私も妻もこの国家権力によるテロルに等しい冤罪に負けません」と獄中からアピールを寄せられました。
 この先達の奮闘を、私たちが大坂正明さん無罪に向けて力強く引き継ぎ実現していきたいと思います。

4・9のりこえ新署名拡大
 国鉄闘争全国運動・新潟 阿部啓輔

 国鉄1047名解雇撤回闘争の勝利的な地平をもって10月に動労千葉冬季物販と新署名取り組みの要請オルグを行いましたが、このたび、県内の二つの労組からそれぞれ500筆近くの署名が届けられました。
 2010年の「4・9政治和解」の際、新潟で私たちは「不当労働行為責任を問わない和解絶対反対」を掲げて闘いました。国労本部の和解受け入れにやむなく応ずる労組が多い中、県内の多くの労組との間に一旦は溝が生まれたものの、動労千葉物販を取り組む労組もあり、私たちは孤立していないという実感がありました。国労本部の和解後も「JRに解雇責任あり」を掲げ、国鉄闘争全国運動の闘いを報告して物販の取り組みを訴えてきました。
 今回署名に協力してくれた労組も、国労本部方針をやむなく承諾した後に物販の取り組みは継続してくれましたが、署名や集会参加などには応じてもらえませんでした。しかし今回は、「自分たちも労働委員会闘争を闘っている。動労総連合の申し立てを棄却する中労委はおかしい」と署名を取り組んでくれました。同様に、「4・9」で一線を画してきた地域の合同労組からも新署名が届きました。自治体、マスコミ、医療、教育、運輸などの労組からも寄せられています。 今日の労組破壊攻撃に危機感を募らせる労組が多い中、動労千葉が職場闘争と1047名闘争を結合して闘っていることが大きな激励になっていると思います。15年6月の最高裁決定をかちとる力となった署名数にはまだまだ及びませんが、「継続は力」を合言葉にして、1047名解雇撤回闘争の決定的な意義を粘り強く訴えていきます。

京大集会で団結の力を実感
 本紙記者 服部利益

 12月10日の京大集会(1面に記事)に参加した学生に感想をうかがった。
 京大生は「処分は撤回できるという確信を得た」「処分当該学生の発言に涙が出た」「集会当日の昼休み中に処分撤回の署名を集めていて、要旨を読んでくれる人が思ったより多くてうれしかった」(その日、署名は94筆集まった)「みこしを担いだんですが、めっちゃ楽しかったし、被処分者が話している時に盛り上がったのが一致感あってよかった」と解放感あふれる感想を次々と語った。
 全国の学生もこの日は数多く結集した。北陸の学生は「初めて参加したけど、パワーがすごかった。被処分者に当局は何も手出しできなかった。集まるとすごい力になると実感した」と感嘆し、広島大生は「こんな集まりが今の大学であり得るんだと思った。自分の大学に持ち帰って、大学の圧力をはね返していきたい」と語った。
 中国地方の学生は「処分された学生のためにみんなが闘うことに感動した。団結っていいなと思う」と胸中を明かし、首都圏学生は「被処分者が、葛藤がありながら決起したことが感動的だった。これに応えていきたい」と決意を固めた。

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