国際婦人デー コロナ下の怒り 全国でとどろく 「分断許さず社会変えよう」

発行日:

週刊『前進』04頁(3186号01面01)(2021/03/15)


国際婦人デー
 コロナ下の怒り 全国でとどろく
 「分断許さず社会変えよう」

(写真 色とりどりのボードや横断幕が通行人の注目と共感を集めた【3月7日 東京・新宿区】)

(写真 新たな仲間も多く参加して元気よくデモ【3月7日 大阪市】)


 3月7日、全世界の闘いと連帯し全国各地で国際婦人デー行動が行われました。東京と大阪での行動の報告を掲載します。(広島、福岡の記事は4面)

東京
 医療労働者が先頭に
 トークとデモに大反響

 3月7日、東京での2021年国際婦人デー行動「命を奪うな!仕事を奪うな!つながって社会を変えよう 女たちの新宿大リレートーク&デモ」が開催され、200人を超す結集で意気高く闘い取られた。
 東京労組交流センター女性部が開会を宣言。司会を婦人民主クラブ全国協議会が担った。「1917年のロシアでは3・8国際婦人デーを期して決起した女性たちのストライキが帝政を打倒する革命の口火を切った! 私たちの国際婦人デーも社会を変える日にしていこう」と訴えてスタート。リレートークの冒頭、軍事クーデターへの抗議行動を闘うミャンマーの女性が支援・連帯を訴えた。
 JR新宿駅東口には青年から80代まで世代を超えた人々が結集。森の女性差別発言はもとより、コロナ下で生きられない現実への怒りがほとばしり、「差別や分断の根源は命より金の資本主義だ!」と発言が続いた。全学連の女子学生は「女性は差別・抑圧されてかわいそうなだけの存在ではなく、社会を変える力をもっている存在だ!」と訴え大きな拍手を受けた。
 医療労働者は「医療は社会保障だ。都立病院をなくすな。生きられる社会を労働者として、母として闘ってつくる!」と発言。保育所、保健所、学校の仲間が、コロナ下での労働強化―非正規職導入、賃下げ攻撃に対して、職場に闘う労組をつくろうと訴えた。
 女性が多い非正規職場で解雇が続き、家事・育児・介護の女性への押しつけは変わらず、家庭内暴力やセクハラ・パワハラとの闘いになる。「分断許さず真の敵に向かおう。社会を変えよう!」の声が高まった。
 さらに改憲・戦争につながる攻撃と対決する訴えが星野暁子さん、三里塚芝山連合空港反対同盟婦人行動隊の宮本麻子さん、羽田低空飛行問題に取り組む仲間、3・11反原発福島行動への参加を呼びかける仲間と続き、動労千葉からの連帯発言も受けた。
 この行動に届いたトルコのUID―DER(国際労働者連帯協会)のメッセージに、参加者は大きな拍手と歓声で応えた。「労働者は一つ! ソリダリティー!」と声を上げ、インターナショナルを合唱した。
 その後の新宿の繁華街を一周するデモには、沿道から多くの声援が飛んだ。「女性差別許さない! そのとおり」「公社大久保病院もなくすなと言って!」。大きく手を振って呼応する若い女性の姿、高齢の女性たちが足を止めて拍手する場面もあった。
 今年の3・8行動に向かっては、2・21都立病院なくすな集会&デモをはじめ各地域で主体的な取り組みが行われた。コロナ下で貧富の格差や社会の矛盾があらわになり、ミャンマーをはじめ世界中で社会を変える行動が起こっている。イタリアでは3月8日、女性労働者を先頭にゼネストが打ち抜かれた。闘いの火ぶたは切られた。日本でも菅打倒の3月大行動をさらに前へ!
(3・8行動実行委員会 鶴田ひさ子)

大阪
 職場闘争の熱気共有
 「私たちには力がある」

 3月7日、大阪ドーンセンターで開かれた「道州制=改憲・戦争ぶっとばせ!コロナでみえた命より金もうけの社会を私たちが変える!」集会には90人が参加しました。初参加者も少なくなく、会場には熱気が充満しました。
 全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部の武谷新吾書記次長は、米騒動の際に内閣総辞職に追い込んだ女性の力について言及。全国水平同盟の久原正子委員長は狭山闘争の檄(げき)を発し、共に力強い共闘のアピールとなりました。
 集会実行委員会が「もう我慢できない、女たちは怒りの声を上げよう」と題し 「都構想を粉砕した力が私たちにはある! 差別は階級分断だ! 『多様性』なる言葉で差別を覆い隠そうとする攻撃を許さない。今日こそ革命の日をよみがえらせよう!」と基調を提起しました。
 続いて職場から、翌8日ストライキに突入する高槻医療福祉労組の村山裕子委員長をはじめ、維新・大松市長による発熱外来プレハブ設置不許可と闘う八尾北医療センター労組の灰垣美佐子書記長、セクハラ非正規解雇と闘い、奈良市従本部から書記解雇攻撃を受けて組合権力を奪取する決意を明らかにした吉谷宏子さん、「不適切指導教員の研修所送り」と闘う大阪市教組のNさん、「朝鮮文化に親しむ東大阪子どものつどい」の廃止と闘う教育労働者のMさん、公立保育所民営化や障がい児保育つぶしと闘う豊中市職の深町加代子さんらが次々と登壇し、熱く訴えました。
 どの闘いも、職場にトコトンこだわって闘いぬくことが、地域の怒りと結びつき、道州制=改憲・戦争を阻止していること、何より団結をつくれた時が勝利だと、心底から確信させるものでした。
 星野文昭さん国賠勝利・大坂正明さん無罪奪還の特別決議を採択し、関西労組交流センター女性部長の野田里美さんがまとめと団結がんばろうを行って、いよいよデモへ! 扇町公園からのデモは、「女たちはもう黙らない!」「今こそストだ! ゼネストだ!」の怒りのコールが街に響き渡り、圧倒的注目と共感を生み出しました。
(関西3・8集会実行委員会 山本美智子)

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