星野同志の獄死から2年 5・30全国集会・デモに結集を

週刊『前進』04頁(3194号04面02)(2021/05/17)


星野同志の獄死から2年
 5・30全国集会・デモに結集を

(写真 星野文昭さんの遺影を掲げ、獄死の責任を追及する昨年12月の法務省包囲デモ)

沖縄の闘いと共に星野闘争の発展を

 星野文昭さんが国家によって理不尽にも命を奪われてから間もなく2年。「星野さんをとり戻そう! 全国再審連絡会議」が呼びかける5・30全国集会への大結集を勝ち取ろう。星野さんを虐殺した国家権力への怒りを燃やし、国賠、再審闘争勝利を実現しよう。
 沖縄ゼネストと渋谷暴動から50年の現在、米日帝国主義が沖縄を最前線基地として再び戦場にしようとしている。対中国侵略戦争を構え、改憲・戦争が狙われている。今こそ星野さんの闘いと精神を継承し、中国侵略戦争を阻止しよう。
 2019年に星野さんが殺された直後から、星野暁子さんと弁護団は証拠保全の闘いを開始した。東京・昭島市にある東日本成人矯正医療センターと徳島刑務所にある大量の資料を確保し分析した結果、星野さん獄死は殺人に等しい国家犯罪であることが分かった。
 これに基づいて、2020年2月21日に国家賠償請求訴訟を起こした。5回の口頭弁論で、徳島刑務所と医療センターによる医療放棄と医療過誤の実態が明らかになりつつある。昨年、「星野国賠に勝利する全国運動」が発足した。

分断を打ち破った70年安保沖縄闘争

 1971年11・14渋谷闘争を頂点とする70年安保・沖縄闘争は、政府・国家権力を揺るがし「革命の現実性」を突き付けた。
 沖縄労働者民衆は戦後、米軍政の暴力支配と営々と闘ってきた。米軍政下で沖縄民衆は人権を踏みにじられ、沖縄はベトナム侵略戦争の最大の出撃基地とされた。事故や事件は絶えることがなく、米軍の責任は問われない。米軍基地と日米安保体制を揺るがす怒りと闘いが燃え上がった。追い詰められた佐藤栄作政権はペテン的な沖縄「返還」政策を進め、「基地の島=沖縄」の現実を強要しようとした。
 70年12月にコザ暴動が爆発。71年には2度の全島ゼネストが打ち抜かれた。沖縄労働者人民の闘いが、日米帝国主義の根幹を揺るがしたのである。本土においても沖縄の闘いに応え連帯しようと、青年労働者や全学連が武器を持って街頭に進出した。そして71年11月14日、沖縄返還協定の批准を阻止するために立ち上がり、1万2千人の機動隊が制圧する渋谷の街に突入し、深夜まで闘いぬいた。その中で機動隊員1人が死亡した。他方、池袋駅で大阪から上京した教育労働者・永田典子さんが機動隊に殺された。

44年間にも及んだ国家権力との闘い

 政府・国家権力はこの闘いの爆発に恐怖し、デモ隊のリーダーであった星野さんに憎しみを集中した。当初は反戦派労働者に弾圧を集中したが、完全黙秘・非転向の闘いによって破綻。72年に方針を変え、「群馬軍団」をでっち上げて学生たちを殺人罪で逮捕・起訴した。
 星野さんは75年に不当逮捕され、79年に死刑を求刑された。大衆運動に対する死刑求刑は戦前にもない。
 労働者民衆は、100人を超える国会議員や多くの学者・文化人を先頭に瞬く間に12万人の署名を集め、死刑を阻止した。
 しかし、東京高裁・草場良八裁判長がでたらめな裁判で83年に無期懲役判決を下し、この判決が87年に最高裁で確定した。絶対に許せない。革共同に対する破防法弾圧、カクマルの白色テロ、そして星野さんへの死刑求刑は、70年安保・沖縄闘争への大逆流である。
 さらに、国鉄分割・民営化攻撃で国鉄労働運動を解体し労働組合を絶滅するという中曽根政権の新自由主義攻撃と一体の攻撃である。
 星野文昭さんは獄中結婚した暁子さんと一心同体で、44年もの年月を不屈に闘いぬいた。韓国、アメリカ、ドイツ、トルコ、香港などの闘う労働者民衆は「44年不屈」と聞いただけで星野さんの闘いを理解し、連帯を表明する。
 沖縄の絵画展で出会った人たちはほとんど例外なく「本土の人間(ヤマトンチュー)が生涯をかけて沖縄のために闘っていたことを知らなかった」と星野さんの闘いに感動している。

星野精神引き継ぎ改憲・戦争阻もう

 2009年の法務省通達に基づいて星野さんの仮釈放審理が2017年に始まることになった。これを契機に徳島刑務所包囲デモが繰り返され、四国地方更生保護委員会に迫る闘いが高揚した。だが、闘いが頂点に達しつつある中で星野さんの命が奪われた。
 自らが星野文昭さんとなり、「すべての人間が人間らしく生きられる社会」を実現するために、社会を根底から変革しよう。
 星野さん獄死2年、5・30集会・デモを成功させよう。星野さんと共に渋谷闘争を闘った大坂正明さんの無罪・釈放をかちとろう。

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星野文昭さん獄死2年
星野国賠に勝利する全国運動を発展させよう
5・30全国集会
 5月30日(日)午後1時
 星陵会館(東京都千代田区永田町2―16―2、東京メトロ永田町駅6番出口より徒歩3分)
 午後4時30分 都心デモ
 主催 星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議

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