土地規制法成立弾劾 反基地闘争の弾圧許すな 深夜まで怒りが国会とりまく 「私たちは黙らない」

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週刊『前進』04頁(3199号03面01)(2021/06/21)


土地規制法成立弾劾
 反基地闘争の弾圧許すな
 深夜まで怒りが国会とりまく
 「私たちは黙らない」

(写真 雨の中、深夜まで国会前で抗議が続いた【6月15日】)


 国会会期末の6月16日未明(午前2時29分)、土地調査規制法が参議院本会議で可決・成立した。
 この異例の展開は、2015年の戦争法案の強行採決時の2度にわたる徹夜国会に比すべきものだ。前日の国会前での終日の抗議行動を含め、3月26日の法案閣議決定以降、粘り強く抗議行動を続けてきた沖縄を先頭とする労働者・住民の闘いが強制したものだ。
 国会前では沖縄の危機感と怒りの声があふれた。
 「この法案が通ってしまうと沖縄全県が対象になってしまう」「台湾有事や尖閣有事の際、私たちが住む沖縄の地域はどうなるか」「この法案が通れば、私たちは反対行動どころか自宅からも出られない。そして自衛隊の言うままに避難・誘導され、戦争への協力を求められる、そういう状況がもう目の前に迫っている」「私たちはこんなことでは黙らない」
 このような危機感の背景には現在の沖縄への戦争準備の攻撃がある。
 一つはこの土地調査規制法の先取りとも言えるチョウ類研究家の宮城秋乃さんへの弾圧だ(別掲)。二つには米軍が対中国戦争を想定し中国軍の艦艇を狙うミサイル発射装置ハイマースを空輸して設置し、ミサイルを発射する訓練が伊江島などで激化している。三つには軍事要塞(ようさい)化が進む宮古島に自衛隊が建設した基地への弾薬搬入が住民の実力闘争を排除し強行された。さらに米軍と自衛隊の訓練が激化し事故が多発している。
 4月の日米共同声明での「台湾」の明記をもって日米の対中国戦争準備の攻撃が一気に加速している。とりわけ米軍が対中国戦争の最前線と位置付ける沖縄・先島諸島での攻撃はすさまじい。このことを沖縄の人々は日々敏感に感じている。法律名に「重要施設」に加えて「国境離島」が明記されていることが、沖縄がターゲットであることを端的に表現している。
 この悪法はまずもって沖縄を対象にしたものだが、第二に首都圏を含む全国の基地県、原発立地県が対象であり、第三には鉄道、空港を含む全ての重要インフラにまで拡大される。沖縄だけでなく全国の労働者人民を監視の対象とする、デジタル独裁法の具体化だ。
 三里塚の請求異議上告棄却の攻撃は、三里塚闘争が重要インフラである空港への「機能阻害行為」だという弾圧であり、土地規制法の先取りだ。付帯決議には土地収用を視野に入れた法の見直しも入っている。
 戦争切迫への沖縄の怒りと危機感を共有し、法の発動を絶対に許さない闘いを直ちに開始しよう。

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沖縄
 米軍廃棄物への抗議で家宅捜索

(写真 米軍北部訓練場跡地で見つかった放射性物質コバルト60を使用した電子管。他にも大量の危険な廃棄物が残留する)

 成立した土地調査規制法を先取りする弾圧が沖縄で起きている。
 米軍北部訓練場に近い東村で、チョウ類研究者の宮城秋乃さんの自宅が6月4日、沖縄県警によって家宅捜索された。県警の捜査員ら約10人が宮城さんの住居や倉庫を約1時間半かけて捜索。パソコンやビデオカメラ、タブレット端末などを押収し、車や書籍類などを撮影した。
 捜索の理由は、宮城さんが北部訓練場跡地から回収した米軍の廃棄物を4月7日に訓練場のメインゲートに置いて廃棄物の危険性を訴えたことが「威力業務妨害」に当たるというのだ。完全なでっち上げだ。宮城さんはその後、6月4日から8日にかけて4回も取り調べを受けた。
 宮城さんはチョウ類の研究者だ。返還された米軍北部訓練場跡地の森を探索し、チョウ類の調査・研究を続けるとともに、米軍が放置していった砲弾の薬きょう、大量の銃弾、2千発以上の空包(音だけの演習用の弾丸)、手投げ弾、野戦食、放射性物質コバルト60を含む電子部品などを次々と見つけて、自身のブログで公表してきた。国は廃棄物を除去して土地を返還する責任を負っているが、危険な廃棄物を放置したままなのだ。基地と戦争に反対し、廃棄物が生態系に与える悪影響を懸念する宮城さんの活動は、沖縄の新聞でもたびたび報道され、支持者を広げてきた。その宮城さんが弾圧の対象とされたのである。
 宮城さんは、「これまであらゆる手段で返還地の廃棄物について訴えてきたが、米軍や政府は見向きもしなかった」「返還地内で火薬入りの弾薬などの廃棄物を見つけて通報した時には、県警は職務であるにもかかわらず回収していないが、市民の抗議行動は厳しく弾圧することに矛盾を感じる」と語っている。(6月6日付沖縄タイムス)
 土地調査規制法は、米日の中国侵略戦争体制づくりのために、このような理不尽な弾圧を沖縄からさらに全国へ拡大するものだ。絶対に粉砕しよう!

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