徳島 雇い止め撤回へ初裁判 タクシー乗り場指導員

週刊『前進』04頁(3212号02面04)(2021/09/27)


徳島
 雇い止め撤回へ初裁判
 タクシー乗り場指導員


 9月1日、民間交運産別の徳島駅前タクシー乗り場指導員の解雇撤回へ第1回裁判が開かれました。地裁には徳島合同労組をはじめ、星野救援会や「支援する会」が横断幕を掲げて登場。法廷では、堂々と本人意見陳述が読み上げられました。当該の奮闘と全国からの激励カンパ、タクシー運転手の仲間の営々とした闘いが分厚い基盤です。
●使い捨て部品ではない!
 タクシー乗り場指導員2人は、1年更新で14年勤続。有給休暇もとれず、吹きっさらしの駅前で働いてきました。JR四国が駅を無人駅化する中、車いすや高齢者の乗車介助をしてきました。タクシー運転手、駅員、ガードマンと力を合わせて「公共交通の安全」を守ってきました。
 ところがタクシー乗場運営協議会(22社加盟)はコロナ減収を理由に年度末雇い止めを通告してきました。人間性と仕事の誇りまで踏みにじられた怒りが団結の力に転化しました。
 この攻撃は、コロナ解雇とその先のデジタル化攻撃、つまりソフトバンクやドコモなどの配車アプリによる業界再編を狙うものです。資本はコロナを口実に、「5年で無期転換」のルールの破壊を狙っています。タクシー資本側弁護士は無期転換申し入れを受理しておきながら、「就労は事実上不可能」と解雇を正当化し、労組が就労を迫ると今度は協議会を解散し消滅させてきました。「5年の前でも後でも解雇」。こんな暴挙は許されません。
●階級的労組の旗が立った
 当該は裁判で次のように陳述しました。
 「駅前を通って通学する高校生らは、今年はコロナ休校で友達を作れないまま就職します。彼らが世間の荒波の中で孤立したとしても、労組という団結の場があることを伝えたい。そのために自分は70歳を超えたといえども、非正規職といえども、争議に入る決断をしました。組合旗を掲げて就労闘争をすることにしました」......傍聴者一同、グッと拳を握りしめました。労働者側と資本家側の「生きる路(みち)」の対立がハッキリしました。11月労働者集会に向け共に闘います。
(徳島 T)

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