団結ひろば 投稿コーナー 11月労働者集会に参加して

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週刊『前進』04頁(3220号04面01)(2021/11/22)


団結ひろば 投稿コーナー
 11月労働者集会に参加して

(写真 全学連旗や各大学旗を翻してデモする全学連【11月7日 東京】)

(写真 「都立病院の独法化止めよう」と医療労働者がデモ【11月7日】)

戦争か革命かの分岐点だと確信
 首都圏大学 森下 宙

 今回、僕は初めて11月労働者集会に参加しました。まず、この集会に参加して今の情勢というのがよくわかりました。今の世界は、資本主義が限界を迎えており、この資本主義が戦争を起こして延命するのか、もしくは労働者民衆が革命を起こして資本主義を打倒するのかという分岐点にあるということが改めてよくわかりました。
 その上で日本においては、今の憲法のもとでは戦争をしにくいから、権力者はまず憲法を変えて、戦争のしやすい国にしようとしているということも改めてわかり、改憲・戦争阻止の闘いの大切さを再確認することができました。
 このような今の情勢は非常に危険だと思いました。また、情勢を変革できるのは選挙ではないということも改めて確認できました。
 一見、我々労働者民衆の味方であるかのような野党共闘が、実際にはいかに支配階級側に忠誠を誓い、今の与党とそう大差ないものであるかということがよくわかりました。やはり、野党共闘では根本的に社会は良くならず、根本的に社会を良くするのは労働者民衆の実力行動のみであると強く感じました。
 その上で、我々労働者民衆には社会を変革するだけの力はあるというのも感じました。なぜなら、今回の11月労働者集会の登壇者や参加者はものすごい熱意に満ちあふれていたからです。これだけの熱意があれば、改憲だって、戦争だって止められるし、資本主義そのものも打倒できるのだと確信できました。

何万人もの希望を背負って結集
 京都大学 吉川 駿

 今年の11月集会は、学生と婦人民主クラブ全国協が前段集会から合流して団結がんばろーを行うなど、例年にも増した力強さが集会前から感じられた。集会にいる一人一人が、コロナに乗じた新自由主義攻撃の最中、全国の各職場、キャンパスでの激しい攻防の合間に時間をつくり、同僚や学友との討論を経て、今回来ることができなかった何万人という労働者、学生の希望を背負って日比谷に結集しているのだと思い、革命の日は近いと思いました。
 新体制になった関西生コン支部の武谷新吾書記次長が労組交流センターの重要性を力強く語り、3労組を中心とした11月集会陣形の展望を確信しました。これからも労働者と連帯して京大学生運動の爆発を目指して闘っていきます。

合言葉は〝絶望するな、組織せよ〟
 東京大学 松木 進

 全学連として11月集会に向けて街宣を行っていた時のこと。「今の政治を変えたいと思うが、維新に入れればいいのか」と声をかけてきた若い人がいた。
 びっくりしてしまうが、日本維新の会の発行物を見ると確かに社会保障をうたっている。今回の衆院選では、どの党も(日本共産党さえ!)いわば「人間の顔をした資本主義」を掲げていたのだ。それはある意味、新自由主義による階級支配が破綻したことが誰の目にも明らかとなり、資本主義体制の防衛をかけて人民をなだめすかそうとしているということにほかならない。だが、どの党が議席を増やそうとも人民の健康と人格が破壊される社会の現実は終わらないと、見透かされている。低投票率がその証拠だ。
 資本主義体制を治療する医者としてではなく、意気高く断を下す墓掘り人として11月集会は力強く打ち抜かれた。
 労働者階級を犠牲にすることと一体に対中戦争を狙う資本家国家権力に対して、登壇者から各現場での攻防の中から闘う団結を組織していく展望が実感に即して語られ、それが心をとらえたと、ある参加者は言っていた。
 選挙の議席だけをみて絶望しそうな人も身近にいるが、「絶望するな、組織せよ」を合言葉に社会を変革できる団結を自分の大学からもつくっていきたい。今回の集会はその第一歩だ。
 12月の京大処分撤回集会に組織して結集するとともに、自民党政治、大学改革やミスコンテストなどへの学生の怒りと結合すべく頑張っていこうと思う。

ここは連帯の拡大再生産の拠点
  高校生 Y・N

 11・7労働者総決起集会に参加し前段集会で発言もした。私らの世代は資本主義や新自由主義体制の矛盾を一身に受け、生まれた時から抑圧されていることが当たり前だった。こんな社会に生きていれば絶望感を覚えるのは当然だし、いざ「社会変えよう」と思って〝政治〟を見つめてもそこには答えがない。社会を変える有効な手段は選挙ではなくて労働者による実力行動であり、それを実感できるのがこの労働者集会だ。
 労働者集会の醍醐味(だいごみ)はたくさんある。各産別の労働者による気合の入った報告、ミャンマーの同志たちの力強く切実な訴え、学生によるアジテーションなどなど、この集会だけでもいかに労働者階級が力をもっているかが分かるし、自分自身が階級的にどう成長したかを知ることができる。話している内容の解像度が上がっていたり、話に引き込まれる度合いが変わっていたりすることから「自分はこれだけ真剣に向き合えていたんだな」と思えてくる。
 私の中での一番の醍醐味は遠方の同志や今まで接したことのなかった同志と出会って団結を深められることだ。今年の集会では複数の同志と新たに知り合うことができた。話が結構盛り上がり、思わぬつながりを知ることができて楽しかったし、こういう関係の蓄積が団結の蚕を生み連帯の糸を紡ぐのだろう。
 労働者総決起集会は、連帯の拡大再生産の拠点であり、連帯の糸の紡績工場なのだ。

階級的労働運動で日帝と対峙を
 首都圏大学 水澤大助

 私が全国労働者総決起集会に参加したのは今年が初めてです。
 私は以前から動労千葉の活動をみて労働運動に興味を持っていました。新自由主義の風が吹き荒れる昨今、動労千葉及び動労総連合が闘っているJR東日本では現在外注化と業務融合化が加速しています。JR東日本は2020年4月から「新たなジョブローテーション」を強行実施しました。「運転士」や「車掌」といった職名を廃止し「乗務係」にするという暴挙に出たのです。これは運転士や車掌から誇りを奪い、労働者の団結を破壊しようとする反動的策動です。
 またさらにJR東日本は乗務員室内に監視カメラを設置するという暴挙にも出ています。
 これについてJR側は「セキュリティレベルの向上とお客さまに安心して鉄道をご利用いただくことを目的」としていますが、これは明らかな労働強化であり、日帝が推し進める一億総監視社会への加担でしかありません。
 またJRだけでなく、多種多様な職種で合理化や賃下げ、過重労働といった問題が発生しています。
 これらの反動的策動を粉砕する唯一の方法は、闘う労働組合を組織し階級的労働運動によって日帝国家権力と対峙(たいじ)することです。
 私は今回の集会でそれを再確認しました。国際連帯を深め資本主義の打倒とプロレタリア世界革命を全人民の総決起をもって勝ち取るべきだと考えます。
 日本帝国主義打倒! 岸田自民党政権粉砕! 右翼ファシストせん滅!
 全ての抑圧されし人民は今こそ総決起し資本主義を実力闘争で打倒しよう!

反戦闘争を労組の本質的課題に
 広島大学 秋野 薫

 11・7労働者総決起集会は、「政権選択選挙」などと言われつつもすべての既成政党が改憲・戦争と新自由主義政策を掲げるその絶望的な姿と鮮やかな対比をなし、ここにこそ労働者階級の展望があることを示す決定的な行動になりました。
 新自由主義とずっと闘ってきた動労千葉や関西生コン支部が激しい労組なき社会化攻撃と闘い、その闘いをみてきた労働者が労組に加入し、組織拡大していることがその最大の展望です。
 そして、集会の基調報告で確認され、集会全体に通底するテーマとしてあった「反戦闘争を労働組合の本質的課題に」ということは、ますます重大な意義を持つようになっていると感じています。総選挙後に岸田新政権が改憲に向けて突進し、野党がそれに総屈服しているなか、改憲・戦争阻止の闘いはこれから本格的な決戦に入ります。
 この間議論してきた複数の広大生からも「新自由主義と戦争はどういう関係があるのか」「労働組合が戦争に反対するのはどういう論理なのか」といった問題意識が出されてきました。新自由主義の崩壊と改憲・戦争情勢を感じ取っているからこその感覚だと思います。
 新自由主義が完全に行き詰まり、治安強化と対外進出、改憲・戦争にしか資本主義の延命の道がないこと、だからこそ労働組合と学生自治会に団結し、外への侵略戦争と内への階級支配と一体的に闘うことにこそ社会を変える力があることを、今回の集会の地平から示していきたいと思っています。

議会政治に自分の選択肢はない
 京都大学 杉枝透佳

 労働者集会には今年で4度目の参加です。
 前日の国際連帯集会から参加しました。各国で公道を埋め尽くすデモ隊の映像を目にして非常に胸が熱くなりました。翻って、収入や立場で人々がばらばらにされて、お互いに競い合わされ、社会の理不尽を当たり前のものとして諦めさせられている今日の日本の状況を悔しく思いました。
 同時に、世界中で組合の闘いを牽引(けんいん)しているリーダーたちからの連帯のあいさつを聞いて、世界中どこでも労働者は同じ状況に置かれているんだということと、同じ目的を持ち同じやり方で闘っている人々がこれだけいるんだということに勇気づけられました。
 次の日の労働者集会でも様々に得るものがありました。まず、今年は動労千葉の闘いに関する学習をしてから集会に臨んだので、どの現場のお話も去年よりよくわかりました。この内容を京都に持ち帰り広げたいと思います。
 今回、議会政治に自分の求める選択肢はないということがはっきりとわかりました。改憲・戦争阻止、天皇制廃止を訴えられない野党共闘には展望はなく、この11月集会を労働者の結集軸にして風穴を開けるしかないと確信しました。
 何よりも在日ミャンマー人が多数登壇し、ビルマ語でシュプレヒコールを上げた瞬間が忘れられません。故郷で自由のために戦う同胞が殺される中、どんな思いで日本の労働者と連帯する決意をされたのか。
 日本人として、ODA(政府開発援助)でミャンマー国軍への支援を続ける日本政府を止め、また外国人の人権を無視し虐殺し続ける入管を解体するために行動する責任が私たちにはあると感じました。
 また、国内でも日々抑圧され搾取され、死ぬまで追い詰められている人がいることを忘れず、今いる場所で自分にできることを一つずつやりたいと思います。

私たちの登場が世界を変える!
 首都圏大学 前園拓也

 11・7全国労働者総決起集会に今年も参加をしました! 私の集会デビューは高校生の頃でしたので、思い入れが深い集会です。今年で4回目の参加です。
 コロナ禍も2年目になり、それに乗じてますます激しくなる新自由主義や、日米による中国侵略策動。資本主義が行き詰まり、しかしなお生き永らえようとあがき、その矛盾が労働者、市民や女性、貧困層などの弱い立場の人々に押し付けられる醜い世界がますます広がっています。
 アメリカの若い人たちの間で社会主義の支持が高まったり、日本でも斎藤幸平氏の『人新世の資本論』がはやり、資本主義の次の世界への関心が高まりつつある情勢ですが、世間一般では最も大きく政治に影響を与えるとされる(本来ならデモやストライキや実力行動!と言いたいところですが)衆議院選挙の結果はどうだったでしょうか。確かに自民党は過半数を得つつも15議席を失い、甘利明や石原伸晃などの大物議員が落選するという、手放しでは喜べない状況です。
 しかし、そこでリベラル・サハ政党が伸びたかというとこちらも減っており、それどころか大阪を中心に新自由主義と排外主義を進めるあの日本維新の会が、以前の約4倍もの議席をとりました。このままでは搾取と差別と戦争にまみれた、ゾンビのような資本主義社会が待つのみです。既成の政党では世界は変えられません。私たちはまず世界の労働者・市民の前に選択肢として登場しなければなりません。
 労働者集会では、立ち上がる多くの人々、着実に進んでいく闘いの様子を感じることができます。在日ミャンマー人の切実な、文字通り命を懸けた訴えは深く印象に残っています。
 学生らで行った前段の集まりで、高校生の同志が発言しました。学生の団結もますます広く、深く、前進しています。さらなる勝利に突き進みましょう!

船橋事故闘争を高石さんに聞く
 広島連帯ユニオン R・T

 11・6労働者国際連帯集会に参加しました。1986年生まれの私は中野洋著『甦(よみがえ)る労働組合』で1972年に起きた船橋事故闘争を知り、関心をもっていました。そのため集会の受付をされていた高石正博さんの姿を見つけると思わず声をかけてしまいました。
 私が反合理化・運転保安闘争の新たな出発点となった船橋事故闘争の様子を質問すると高石さんは快く応じてくださいました。当時の組合員が高石さんへの同情ではなく、安全対策をまともにせず(建前上の安全対策)個人の責任追及で終わらせる資本のいつもの手口に怒りを爆発させ、猛然と闘い続けた様子を語ってくださいました。
 船橋事故闘争の様子を当事者の口から聞いた私はある確信を得ました。資本と対立する一個人の労働者は非力かもしれないが、労働者が集まり団結を固めることで生み出される力は資本を打ち砕く大きな力となり得るということです。
 社会・職場にあふれた矛盾にさらされ、悩みや怒りを抱えた労働者一人一人が「労働者が社会の主人公だ」という誇りを日々の実践・闘いの中で培ってこそ、団結が生まれ組織拡大が実現するのだと思いました。
 11・7労働者集会では、参加者が「団結」「組織拡大」することの重要性を語っており、より一層、労働組合の役割・あり方について勉強したいという想いが強まりました。

初参加のデモは〝圧巻〟でした!
 八尾北医療センター 労働組合執行委員 A

 11月7日、紅葉も色づきさわやかな秋風が吹く日比谷野外音楽堂にて全国労働者総決起集会が開催されました。開会前から学生さんたちが元気に声を上げ、士気を高め合う姿に熱量の大きさを感じました。
 また、感染防止対策を頑張っておられたスタッフの皆さんからも集会を成功させる意気込みが伝わり、深い感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 開会のあいさつでは港合同の木下浩平執行委員が関生支部の上着をまとって登壇し、「24回目となるこの集会までそれぞれが組織拡大をしながら闘ってきた。全世界の仲間に届くような集会にしたい」と語り、会場全体のボルテージがグッと押し上がりました。
 あいさつ・報告でも、「東京・過労死を考える会」の家族の生の言葉が胸に突き刺さる思いでした。「労働者が命を落としても経済優先の社会なのか?」と。働く私たちや家族、仲間を守るための闘いが、まさに「改憲・戦争阻止」での発言でもあった。
 「闘う現場はどこにある? いまここにある!!」なのだと思いました。私たちの働く八尾北医療センターもこの歩みの一助になれているならば幸いです。
 集会後のデモは、初参加の私にとって〝圧巻〟の一言でした。デモ隊のスケールにも、それを取り囲む警察官の数にも驚き、緊張していましたが、誇りを持ってシュプレヒコールし行進する仲間の姿に励まされ、やり切ることができました。
 長かったですが、快い疲れとともに大きなエネルギーをもらえた素晴らしい一日でした。

11月集会参加が団結をつくった
 神奈川 内森 実

 これまでの大行進神奈川の集会に参加してくださった方に11・7集会を電話でお誘いし、後日、電話で集会参加の感想を聞きました。11月集会には初めて参加され、しかもお互い顔も知らず、会場でも会えずにいた方ですが、集会で感じた思いをどんどん述べられ、20分以上の話になりました。
 「自分は就職氷河期の世代。自殺してしまう人も毎年2万人超。派遣労働って、働きたい時に働いてお金をためて外国旅行も行けるみたいに言われていたけどウソだった。郵政の話も、安倍・菅が悪いと言っていたが出発点は小泉。そこからの問題だ。墨東病院の独法化の話も『コロナできつい中で、その仕打ちはないだろう』と思った」
 「企業に減税しても、労働者には回ってこない。安倍政権の時に給料を上げると言っても、上がったのは大企業くらい。弱者の意見がちゃんと伝わってない。最低賃金も低い。生活できる額じゃない。いったいどんな計算をしているのか。政府はお金を配るのもいいけど、安定した雇用が一番大事。衣食住が人間の基本。憲法で、基本的人権とか、生存権とか書いてあるけど、全然守られていない」
 「衆院選で、野党は全然ガツンと言っていない。民主党が立憲民主と国民民主に分かれて、力が分散した。労働者の味方になっていない」
 どんどん出てくるお話にあいづちを打ちながら聞いていました。真剣に集会を受けとめていただいたことが伝わってきて、集会自体が大きな団結をつくったのだと感じました。
 最後には、地域での学習会にも「都合がつけば行きますよ」と言ってもらい、次につながる11月集会になったと思います。

50歳派遣労働者が人生初のデモ
 東京三多摩 福岡 博

 今年の11・7集会は、初参加の労働者と一緒にデモした。彼は50歳の派遣会社の労働者。派遣先がコロナ休業で1年以上も雇用調整助成金給付のもとで平均賃金の6割弱の収入しかないという。事実上の賃下げだ。
 デモ出発を待ちながら、彼が聞いてきた。「皆さんはどこの政党を支持しているんですか」。私「労働組合だから様々だけれど、今の国会に労働者を代表する政党はないと思う。共産党も戦争反対の旗を降ろしたし。韓国みたいにゼネストをやれば歴史は変わりますよ」
 彼「中国が攻めてきたらどうするんですか?」。私「中国スターリン主義による香港や台湾の民主化運動への弾圧は絶対に許せない。でも日本とアメリカはそれを口実にして中国に対する戦争挑発をやっています。日本の改憲と戦争に反対することが、中国と台湾の活動家と連帯する道だと思います」
 沿道の私服刑事たちを見て、彼「あの人たち、何してるんですか」。私「僕らを弾圧しに来ているんです」。彼「このデモは、ちゃんと許可を得ているんですよね? なんでそんなことをするんですか」。私「労働組合の存在がじゃまだから。戦争しようとしているのに、戦争反対の組合があっては資本家は困りますから。国鉄分割・民営化もそのためにやった」
 警察権力の過剰警備や右翼の妨害にもひるまず、彼は「人生初の」デモをやり切った。「(私服が)何をメモしているか見てみたいですね」と笑っていた。私も初めてデモに参加した時を思い出して新鮮な気持ちになった。

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