関生支部への弾圧うち砕こう 団結行動破壊の攻撃絶対許すな 1面から続く

週刊『前進』04頁(3221号02面02)(2021/11/29)


関生支部への弾圧うち砕こう
 団結行動破壊の攻撃絶対許すな
 1面から続く

(写真 9月26日に大阪府茨木市で開かれた弾圧を許さない北摂集会の後、関生支部の武谷新吾書記次長を先頭に市内デモ)

労組の最大の武器=ストライキ復権させ立ち向かおう

 2018年から始まった関生支部への大弾圧は、一切の労働運動を許さないという「労組なき社会」を目指す攻撃です。国家権力は関生支部を「特殊な」労働組合と描き出し、労働者を分断しようとしますが、弾圧の対象となっているのは原則的な職場闘争とストライキです。
 昨年12月に京都地裁は、子どもを保育園に預けるために必要な就労証明書を会社に求めたことを「強要未遂」とする不当判決を出しました(加茂生コン事件)。判決文では、就労証明書を発行しなかった経営者への抗議活動について、会社側の不誠実な対応を認めながら「しかるべき法的手段に訴えるのであればともかく、さらに心理的圧力を加えて要求を通そうとすることは、いかに労働組合であっても許されるものではない」としています。
 冗談ではありません! 労働者に寄生することしかできない資本家が、どうして「自然」に労働者に譲歩するというのでしょう! 労働者の権利は、徹頭徹尾、経営者から闘い取るしかないのであって、争議に次ぐ争議を通してしか労働者の権利が守られたことなどありません。
 支配階級は労働組合の最大の武器であるストライキを「威力業務妨害」や「強要」などと言いなすことで、労働者が団結して行動することそのものを破壊しようとしています。労働法の専門誌「労働旬報」7月号によると、10月に高裁判決が確定した関西外大の労働争議でも「団体交渉で決裂しているのにストライキを継続したことは処分の対象」とされたということです。関生支部から始まった弾圧は、すでに労働運動全体に波及し始めています。
 しかし、これは敵階級の追い詰められた姿に他なりません。大弾圧のきっかけとなったのは、17年12月に関生支部が中心となって闘った産業ゼネストでした。このストライキは6項目提言という形で、輸送運賃の値上げや業界の民主化を掲げて闘い抜かれ、労働者こそが社会の主人公であり、労働組合には資本主義を打倒する力があることを感動的に示しました。
 コロナ禍の中で、全世界で労働者がストライキに立ち上がっています。いま求められているのは、社会のすみずみまでストライキを復権させ、関生支部のように原則的に闘う労働運動をよみがえらせることです。関生支部弾圧との闘いは、自らが職場でストライキを組織することと一体です。

新執行体制確立し組織拡大で反撃を開始した関生支部

 「嵐は若木を育てる」という言葉通り、仲間との団結にかけて国家権力の弾圧と闘い抜くことは、階級的労働運動をよみがえらせる最大の近道です。
 関生支部は、10月10日に第57回定期大会を開催し、湯川裕司新委員長体制を確立しました。委員長が48歳、書記長が40歳という、青年を中心とした力あふれる執行部です。国家権力の弾圧は、本質的には「見せしめ」でしかありません。だからこそ、激しい弾圧の中で多くの仲間が怒りに燃えて決起し、若い指導部が誕生していることそのものが、敵階級のもくろみを粉砕していると言えます。
 関生支部が守り抜いてきた生コン業界の労働環境は、弾圧が始まって以降、どんどん劣悪なものになりました。この3年で、労働者の賃金は年収にして100万円以上も下げられ、年間休日は125日から105日へと激減。「関生支部がいなくなって労働環境が悪化した」と職場では誰もが感じており、誇り高い生コン労働者の反乱は不可避です。目の前で不当解雇が強行された職場ですら、関生支部に加入する労働者がすでに出てきています。職場の力関係は完全に転換し始めたと言えます。
 「戦争の時代」は、労働者が闘いに立ち上がる「革命の時代」でもあります。指導部が原則を曲げず闘い抜けば、労働者階級はどんな弾圧であろうとも、それをはね返す力が自らにあることを自覚し、社会の主人公としてのすさまじい力を発揮します。
 弾圧との闘いを指導部建設の決定的な武器として位置づけ、職場や地域で仲間と真正面から討論しましょう。労働者としての時代認識で勝負し、職場から根こそぎの決起をつくり出しましょう。

改憲と戦争阻止し新自由主義を倒す階級的労働運動を

 コロナ危機の中で日本の20年度のGDP成長率はマイナス4・6%と、リーマン・ショック時の08年度のマイナス3・6%を超える下げ幅となり、支配階級の側ですら「新たな資本主義」と言わざるを得ないほど新自由主義政策は崩壊しています。しかし、支配階級は資本主義を自ら「手放す」ことは絶対になく、ますます破滅的な戦争へと突き進まざるを得ません。
 戦争をさせられるのが労働者なら、戦争を止めるのも労働者です。なによりも1047名解雇撤回闘争を生み出した国鉄闘争の存在が、国会で改憲勢力が3分の2を超えても憲法改悪に手をつけられない力関係をつくり上げてきました。国鉄闘争の地平の上に、関生弾圧粉砕の大きな運動をつくり上げ、労働者階級の新しい社会をつくり出す時が来ています。
 関生弾圧粉砕の12・12全国統一行動に集まり、それぞれが職場支配権をかけて闘い抜く決意を固めましょう。まだ闘いが企画されていない地域では、闘争を準備し、全国の仲間と共に、一歩でも二歩でも階級的労働運動を前進させる挑戦を始めましょう。
 動労千葉の関道利委員長は11月集会で「私たちの力で新自由主義に断を!」と訴えました。弾圧を粉砕し今こそ資本主義を打ち倒す闘いに総決起しましょう!
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