全学連先頭に沖縄現地闘争 中国侵略戦争許さない

週刊『前進』04頁(3229号01面02)(2022/01/31)


全学連先頭に沖縄現地闘争
 中国侵略戦争許さない

(写真 米軍キャンプ・ハンセンに抗議 感染爆発をもたらした海兵隊基地に怒りのシュプレヒコールを何度もたたきつけた【1月24日 金武町】)

(写真 「沖縄を二度と戦場にさせない!」----右翼の妨害をはねのけ訴える全学連に注目が集まった【1月23日 那覇市】)

(写真 米軍基地の閉鎖、辺野古工事の中止などを求め沖縄防衛局への申入書を読み上げる赤嶺全学連委員長【1月24日 嘉手納町】)


 1月23、24日、改憲・戦争阻止!大行進の呼びかけで2日間の沖縄現地闘争が取り組まれた。「米日の中国侵略戦争阻止!」「沖縄を再び戦場にさせない!」と訴える全学連の姿に注目と共感が集まり、米軍基地や自衛隊駐屯地への抗議行動には現地住民も飛び入りで参加するなど、「復帰」50年5・15闘争に向けて決定的な突破口が開かれた。

右翼の妨害粉砕し県庁前で大街宣

 23日午後、那覇市職員厚生会館で改憲・戦争阻止!大行進沖縄が主催する講演集会が開かれ、琉球新報報道本部長の新垣毅さんが講演した。
 新垣さんは、「2019年8月のINF(中距離核戦力)全廃条約の失効が世界の状況を一変させ、今や核戦争の準備が現実に始まっている」と強調。「中東から東アジアへ戦略の軸を移した米国が中国との間で核ミサイル開発・配備競争を激化させた。日本がこれに敵基地攻撃能力の保有という形で対応しようとする中、沖縄は核戦争の最前線にされようとしている」と危機感を込めて語った。そして「沖縄の運動も『辺野古反対の一点に特化したオール沖縄』というあり方を見直し、『核戦争を許さない』をキーワードにした新たな運動へ変わっていかざるを得ないのではないか」と問題提起した。
 活発な質疑応答を経て、改憲・戦争阻止!大行進事務局の本山隆介さんが発言に立ち、岸田を招いた「復帰50年5・15記念式典」の策動を弾劾、「反基地闘争圧殺を許さず5・15闘争の爆発をかちとろう」と訴えた。最後に全学連の赤嶺知晃委員長(沖縄大学)が、「5・15に向け、どんどん街頭に出て中国侵略戦争・核戦争を絶対に許さないと訴えよう」と呼びかけた。
 夕方から沖縄県庁前広場で行った街頭宣伝では、街宣車8台を連ねて妨害に来た右翼と全面対決し、リレーアピールとビラまき、中距離核ミサイル配備反対の署名集めが行われた。右翼との「激突」も辞さず堂々とアピールする全学連の姿が圧倒的な注目を集め、集団で署名をしに来る中高生や「反戦運動の妨害をやめろ!」と右翼を怒鳴りつける人、差し入れを持って激励に来る人も現れた。

米軍、自衛隊、沖縄防衛局に抗議行動

 24日は午前9時から、米海兵隊キャンプ・ハンセン(金武町など)第1ゲート前で抗議行動を行った。キャンプ・ハンセンでは先月以来、米本国から到着した部隊を感染源とする500人以上もの大クラスターが発生、米兵がノーマスクで基地周辺を飲み歩くなどして感染を爆発させた。米軍のMP(憲兵)や沖縄県警が基地内から監視する中、首都圏の大学や広島大学の学生、沖縄の仲間が次々とマイクを手に弾劾、怒りを込めてシュプレヒコールをたたきつけた。
 続いて11時から、新たに地対艦ミサイル部隊と同連隊本部の設置が計画されている陸上自衛隊勝連分屯地(うるま市)への抗議・申し入れ行動が闘われた。岡山大学の学生は、キャンパスで軍事研究反対の学内行動を闘ったことを報告し、あらためて戦争絶対反対で闘う決意を表明。うるま市の青年労働者は、「貧困のゆえに自衛隊に就職する青年も多いが、その現実を変える力は労働組合の闘いの中にある。自分と同世代の青年が未来に希望を持てるように、職場から闘っていきたい」と語った。
 昼食後、「道の駅かでな」から米軍嘉手納基地を眺めると、ちょうど岩国基地(山口県岩国市)から演習に来ていた戦闘機F35Bが轟音(ごうおん)を立てて飛び立つ姿が確認された。その後、沖縄防衛局に抗議行動を行い、米軍基地の即時閉鎖、基地労働者・地域住民の医療と生活の保障、部隊移動や訓練・演習の中止、辺野古新基地建設の中止などを申し入れた。参加した元北中城村議会議員の宮城盛光さんは、「昨日の県庁前街宣で全学連の学生たちは右翼の妨害に一歩も引かず対決した。今の時代に必要なのはこういう闘いだ」と語り、共に闘う決意を表明した。

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