革共同第8回全国大会を開催 新自由主義と闘いぬいた30年を総括し世界戦争の開始を革命に転化する党へ 革命的共産主義者同盟・政治局

週刊『前進』04頁(3235号02面01)(2022/03/14)


革共同第8回全国大会を開催
 新自由主義と闘いぬいた30年を総括し世界戦争の開始を革命に転化する党へ
 革命的共産主義者同盟・政治局


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 2022年2月、わが同盟は2日間にわたって革共同第8回全国大会を開催した。大会は、世界戦争・核戦争の危機がロシア軍のウクライナ侵攻から現実の戦争となって火を噴く最中において、反帝・反スターリン主義世界革命を実現する党への一大飛躍をかけた大会として、歴史的成功をかちとった。
 19年9月の第26回全国委員会総会は、「7回大会(15年)路線」による指導の破産と組織問題を露呈し打倒された旧政治局に代わる暫定中央指導体制を確立し、第8回大会で正規の全国委員会と政治局を選出することを確認していた。そして昨年2月の27全総で階級的労働運動路線を党の基本路線としてあらためて再確立し、〈コロナ×大恐慌〉情勢下での実践と11・7全国労働者集会の到達地平を踏みしめて、ついに歴史的な8回大会を戦取した。
 本大会は、党内民主主義を最大限に貫いて、全国の基本組織から○○人の代議員を選出し、名実共に「同盟の最高議決機関」(革共同規約第三条)として開催された。代議員の6割以上が労働者党員であった。
  (2)
 大会は政治局からの二つの報告とそれをめぐる討議を中心にして進められた。
 第1報告「5月テーゼから30年の格闘と到達地平」を中央労働者組織委員会議長の松丘静司同志が、第2報告「革命的情勢の成熟と革命的共産主義の党の基本的任務について」を書記長の秋月丈志同志が行った。政治局が設置した綱領検討委員会から、綱領草案を土台とし、本大会の報告と討議を新たな出発点とする綱領策定への提起も行われた。
 第1報告は、新自由主義大崩壊―コロナ情勢下での党と階級の前進について、①動労千葉、関生支部、港合同の3労組の必死の努力と一体となって階級的労働運動再生へ闘いぬいてきた地平、②改憲・戦争阻止の闘いの組織化、③7・23五輪闘争で実力闘争の思想と実践を復権した学生運動と若い同志たちの党への結集、という3点において確認した。
 この前進は、「この時代に階級的労働運動路線を貫くことのすさまじい困難さ、それへのたじろぎ」から生じた7回大会路線と指導の誤り(非実践的な空論主義とその破産)を自覚し、のりこえてきた26全総、27全総以降の全党の同志の闘いによってかちとられてきた。これに対し7回大会路線の誤りを「資本家的支配の打倒をめざす階級的労働運動」を掲げたことに求め、階級的労働運動路線を否定する主張が党内の一部から発生したが、それは「裏返しの7回大会路線」であることをはっきりさせた。そしてあらためて、「階級的労働運動の再生(=革命)に挑むわれわれの最大の今日的立脚点は、国鉄分割・民営化攻撃を打ち破って非妥協的に闘いぬいた唯一の勢力である」ということ、91年5月テーゼ転換とは「動労千葉が新自由主義の国鉄分割・民営化攻撃を打ち破った地平と不可分一体」でかちとられた「党の重大な飛躍と転換をかけた決断」としてあったこと、それを階級的労働運動の実践・指導に貫き通すことの困難をのりこえて闘いぬき、今日の到達地平に立っていることを断固として総括しぬいた。
 第1報告は、「帝国主義・新自由主義に対する煮えたぎる憎悪」「労働者階級への絶対的信頼」を根底に貫き、「現実の困難に立ち向かう必死の格闘、無数の身を切るような組織的・実践的・政治的決断・選択」をやりぬき、今日の革命情勢に切り込む力を獲得しようとしているわが党の到達地平に対する圧倒的確信と、現在の歴史の岐路において、さらなる飛躍と変革に向かっていく決意を打ち固めさせた。
 第2報告は、冒頭で次のように確認した。「今大会に課せられた任務は、ウクライナで現実に始まった世界戦争情勢を反帝・反スターリン主義世界革命へと転化するために、いま党は何をなすべきかを徹底的に明確にすること。この一点にある」と。そして本大会の獲得目標として①第1報告での総括での一致、②新自由主義大崩壊・戦後世界体制の最後的崩壊の世界戦争への転化か、世界革命への転化かという革命的時代認識の鮮明化、③反戦闘争を階級的労働運動路線の軸に据え、米日帝の中国侵略戦争を革命的内乱に転化する闘いに向かって、党の再団結と再武装をかちとること、④3月決戦、5・15沖縄闘争から11・6労働者集会の組織化へ向かっていく具体的方針の確立、⑤綱領策定への議論の開始、⑥大会での新たな中央指導体制の確立、以上の6点を確認した。
 その上で第2報告は、1・1政治局アピールをさらに深め、新自由主義大崩壊―米帝基軸体制としての戦後体制の最後的崩壊が、世界戦争・核戦争に転化し始めた今日の情勢の核心を明らかにした。この情勢を真正面から見すえた時に1・1アピールで提起した「反戦闘争を軸にすえた階級的労働運動路線の飛躍」は待ったなしである。そのために階級的労働運動路線について、3全総(1962年)の原点からとらえ返し再武装すること、戦争情勢下での資本の攻撃の激化、連合解体―「労組なき社会」化と対決する職場での闘争が一層決定的になるとともに、反戦闘争としての反戦闘争、政治闘争を総力で組織し闘うこと、戦争への階級的批判、祖国防衛・排外主義との対決、自国帝国主義の侵略戦争の内乱への転化に向かって闘うこと、そのために必要な組織・非合法党を準備し建設すべきことを訴えた。
  (3)
 討議の冒頭、清水丈夫議長が登壇し、今の革命情勢を前にして革共同が反帝・反スターリン主義世界革命の綱領を「生きた綱領」として発展させ、打ち固めてきたことの決定的意義を確認した。そしてさらに7回大会の総括から党の変革を進め、労働者階級への絶対的信頼をもって、革命情勢を革命に転化するために全力で闘おうと訴えた。
 討議の全過程は、26―27全総をへて、全党の先頭で階級的労働運動路線を貫いて闘ってきた代議員によって牽引(けんいん)された。それは、これからの党中央を担う労働者指導部、学生戦線指導部、若手の常任指導部が、次々と生み出されていることを感動的に示すものだった。熱烈な討議を通して、世界戦争情勢への突入において、党に求められている飛躍を断固としてかちとっていく決意が大会全体にみなぎった。
 E地方委員会所属メンバーらによって組織された「階級的労働運動路線反対派」との党内闘争は、現実の情勢の進行からも、26全総以降の全党的組織的前進ということからも、すでに決着はついていた。戦争が開始された情勢とも、わが同盟の主体的総括、路線とも関係ない主張を繰り返す「反対派」代議員の発言は怒りと失望しか呼びおこさなかった。
 討議をへて、二つの政治局報告は、圧倒的多数の賛成で大会決定文書として採択された。
  (4)
 大会は、同盟の財政全体について報告し、承認された。続いて大会は、三つの決議をあげた。
 第1は、「旧政治局員・大原武史除名決議」である。
 ブルジョア的に腐敗した女性差別思想にまみれた組織問題を引き起こし、党から脱落・逃亡した旧政治局員・大原の問題は、7回大会的路線と指導の破産をもたらした党中央自身の問題であることは、26全総でも明らかにしたとおりである(「共産主義者」202号)。だが当然にも中央指導部そのものであった大原個人の責任は重大であり、その除名はすでに昨年、当該地区組織で決定されていた。大原の反階級的罪状の大きさ、その腐敗と転向、党と階級的労働運動に対する敵対と破壊行為、とりわけ青年労働者に対する敵対の許し難さから、当該地区の要請も受けて、あらためて政治局から大原の除名を「大会決議」とすることを提案し、全会一致で決議された。
 第2は、階級的労働運動路線での一致と全面的実践をあらためて確認した27全総決定を公然と無視し、E地方委員会と全国委員会を分断し、党組織破壊行為を続けてきた旧中央執行委員・井上(元E地方委議長)の除名決議である。
 この除名決議は、政治局から同盟の最高議決機関である大会に提案され、賛成多数(9割以上の挙手)で決議された。採決の前にM県委員会の同志から「規約第六条 同盟員の処分(処分対象同盟員の属する細胞・各級組織の3分の2の多数決で決定)」に反するのではないか、との反対意見が出された。しかし、井上の反党的組織破壊行為は、たんなる「一細胞」「一組織」における「一党員」の階級的犯罪・規約違反ではない。それは「全党の問題」であり、党破壊から党を防衛することは、大会が果たすべき重大な義務だ。そもそも全国大会は「各級組織」の「最高位」にあり、規約上からも決議を覆すことはできない。
 第3は、「星野国賠勝利! 大坂正明同志、須賀武敏同志を奪還しよう!」の特別決議である。これは全会一致で決議された。大会は、星野文昭同志の革命精神を継承し、獄中同志と固く団結して、国家権力・反革命の弾圧と破壊策動を粉砕してかちとられたことを断固確認する。
  (5)
 大会は、次期大会までの全国委員の選出を行った。政治局が代議員の中から指名した○○人(労働者党員が過半数)を大会に推薦し、全会一致で承認された。会場内でただちに第28回全国委員会総会が開催され、○○人の政治局員を選出し、議長に清水丈夫同志、書記長に秋月丈志同志を選出した。秋月書記長が再開された大会に対して、以上の新たな中央指導体制について報告し、全会の承認を得た。中央指導部の選出から承認まで、厳格に規約に従って行われたことも、本格的な労働者党建設に向かって決定的であった。26全総以来の「暫定体制」は、この正規の全国委員会と政治局の選出をもって役割を終えた。
  (6)
 8回大会で圧倒的多数で採択された二つの報告と三つの決議は、わが同盟の当面する基本的指導指針、闘争・組織方針である。全国委員会・政治局、大会代議員を先頭に、全党は8回大会決定で固く一致し、その全内容においての再武装・再団結をかちとり、この決定を実行する義務がある。
 26全総直後から続いてきたE地方委の「階級的労働運動路線反対派」との「7回大会総括」「時代認識」「路線」をめぐる対立・党内闘争は8回大会決定をもって最後的に決着した。大会は全国委員会総会決定を拒絶し続けてきた代議員に対しても出席と発言を認め、「最大限の党内民主主義」をもって討論を行った。その上での大会決定である。大会はこの決定・最高議決に対するいかなる「蒸し返し」も「不服従」も、党の破壊であり、絶対に許されないことを確認した。E地方全県の同志に8回大会決定のもとに再団結することを訴え、E地方委員会の再組織化をかちとらなければならない。
 大会は3・11福島闘争方針について、福島市内で開催される「反原発福島行動22」を、ウクライナ・世界核戦争情勢のただ中で、福島と広島・長崎の怒りを一つにして、核と原発、被曝・汚染水放出、核戦争に絶対反対の声をあげ、全世界に発信する闘いとすることを決定した。チェルノブイリが戦場となり、ウクライナ最大の原発が攻撃され、核戦争が現実化している。さらに汚染水放出・原発再稼働と改憲・戦争・核武装に進む首相・岸田が福島の「式典」に参加するという事態も前にして、大会後初の全国闘争となった3・11闘争は、地元・福島の同志を先頭に歴史的闘争としてかちとられた。
  (7)
 大会決定は、ただちに全国各地での反戦決起、3・8国際婦人デー闘争、3・11、3・12動労千葉ダイ改阻止ストライキ闘争支援―3月決戦として物質化されはじめている。当面するすべての闘いをウクライナ国際反戦闘争として貫き、「復帰」50年の5・15沖縄闘争を米日帝国主義の中国侵略戦争を革命的内乱に転化する安保・沖縄闘争の新たな発展の突破口にしよう。「3労組アピール」をもって、11・6労働者集会に向かって、反戦闘争を軸に闘う階級的労働運動の大隊列を、そして国際連帯の力を組織しよう。
 第8回大会政治局報告・決定の全文は、来月上旬頃発行予定の『共産主義者』212号(「革共同第8回大会報告・決定集」)に掲載される。反帝・反スターリン主義世界革命の実現が、労働者階級と人類全体の存亡をもかけた切迫した課題となった。この未曽有の情勢と闘争の渦中において、「第8回大会報告」の学習・討論を党内外において推進し、8回大会路線での全党の再武装・再団結を組織することを訴える。
 2022年3月14日
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