戦争とめるのは労働者の団結 対ロ制裁の大合唱と対決し自国帝国主義の参戦阻止を 動労千葉ストライキに続こう

週刊『前進』04頁(3236号01面01)(2022/03/21)


戦争とめるのは労働者の団結
 対ロ制裁の大合唱と対決し自国帝国主義の参戦阻止を
 動労千葉ストライキに続こう


 ロシア・プーチンによるウクライナ侵略戦争と、これに対する米欧日帝国主義の対ロ経済制裁とウクライナ軍事支援の応酬は、世界戦争・核戦争の危機をますますエスカレートさせている。他方で、ロシア労働者人民のウクライナ人民との連帯をかけた反戦決起が拡大し、万を超える逮捕者を出しながら、非合法の反戦集会・デモに実力で立ち上がっている。この闘争に連帯しよう。3・11反原発福島行動は国際的な反原発・反戦反核闘争としてかちとられた。さらに3月11〜13日、動労千葉の春闘ストライキが「戦争の開始に対する断固とした闘争」(関道利委員長)としてうち抜かれた。動労千葉に続く労働者・労働組合の反戦決起をつくり出そう。国境を越えて団結した労働者の力で、世界戦争・核戦争を絶対に阻止しよう。

ロシアで実力の反戦決起

 3月14日、勇気ある女性の決起がロシアから全世界をかけめぐった。「当局は全員を拘束することなどできない。何も恐れることはない」。ロシア国営放送の女性労働者がSNSでこうメッセージを発信したあと、生放送中のスタジオに突入。ニュースを読み上げるキャスターの背後に「戦争反対! プロパガンダにだまされるな!」「この人たちはあなたにうそをついている」「ロシア人は戦争に反対だ!」と書かれた紙を持って登場した。その通りだ! プーチンも岸田も、戦争に反対する人すべてを牢獄に閉じ込めることなどできない。われわれには戦争を強行する政府を止め、倒す力がある!
 ウクライナではすでに、300万人を超える人々が国外への避難を余儀なくされている。子どもを含む多くの民間人が犠牲になり、病院を含む施設、街が破壊されている。1986年に爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発は、戦闘によって原子炉冷却のための電源を一時的に喪失する事態に陥った。原発は「地上に置かれた原爆」であることが、現実の戦争の中で明らかになっているのだ。それでもなお「核攻撃」すら公言するプーチンは絶対に許せない。全世界の人民が怒りを爆発させ、プーチンを追いつめている。
 同時にはっきりさせるべきなのは、アメリカ帝国主義・バイデンや日本帝国主義・岸田が叫ぶ「プーチン非難」や経済制裁の強化は、現在の戦争を止めるどころかさらに巨大な戦争(世界戦争・核戦争)を引き起こしていくものでしかないということだ。そもそも今回のウクライナ侵攻は、米帝主導の軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大とウクライナ加盟をめぐって引き起こされた。米帝は、バイデン自身がオバマ政権で副大統領だった時からウクライナの政権を「親欧米派」に代える動きを裏で策動するなど、NATOへの加盟を執拗(しつよう)に促してきた。何よりも米帝の狙いは、この戦争を通じてロシアを国際的に孤立させ、中国とロシアの結託を阻止することにある。戦後世界の基軸国の地位から著しく没落する米帝が、その延命をかけて中国侵略戦争を決断したことが、今起きている戦争の背景にあるのだ。
 戦争を止めるために必要なことは、街頭・職場での実力行動と国際連帯の闘いであり、国際連帯のために必要なことは、戦争政策を進める自国政府を打倒する闘いだ。プーチン打倒へ立ち上がるロシアとウクライナの労働者人民と固く連帯し、日帝・岸田打倒へ総決起しよう。

労働組合が反戦の先頭に

 動労千葉の春闘ストライキは、戦争に反対して闘う全世界の労働者人民との連帯をかけて闘われた。関委員長は12日の総決起集会で、この闘いが戦時下の春闘ストライキであることを強調し、戦争絶対反対を貫くことが労働組合の最大の任務であることを訴えた。
 JRはコロナ禍をも口実にして「運転士」「車掌」などの職名を廃止し、「融合化」と称して鉄道運行に関わる仕事を「専門性の必要がない仕事」として鉄道労働者の誇りを奪い、列車の運転も清掃もコンビニの品出しも同じ労働者が同じ日に行う「何でも屋」にさせようとしている。鉄道に携わる労働をどこまでも軽視しており、重大事故を必然化するものだ。
 鉄道の歴史を画するこの大攻撃はJRだけの問題ではない。岸田が掲げる「新しい資本主義」とは、労資が共同でこのような社会をめざそうというものだ。改憲・大軍拡といった「外への侵略戦争」と、労働者の誇りと団結そして生活を奪う「内への階級戦争」とは完全に一体だ。
 「3・11」から11年を迎えた福島市での「反原発福島行動」は、この日福島市を訪れた岸田を直撃する決定的な闘いとなった。県主催の「大震災追悼復興祈念式」に出席した岸田は、汚染水の海洋放出を強行することで、新たな核戦争に向かって福島の怒りを圧殺しようとしている。この国家の全体重をかけた攻撃と対決し、絶対に阻止しよう。すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)が呼びかける「汚染水流すな! 全国署名」を全力で集めよう。

岸田の改憲策動に反撃を

 岸田は16日の記者会見で、「ロシアに対して外交的・経済的圧力を一層強める」として5項目の対ロ制裁強化を打ち出した。さらに、ロシア側の対抗措置により原油価格の高騰などの経済的打撃が広がる可能性に言及した上で、「今こそ省エネや避難民の受け入れをはじめ国民の協力が不可欠だ」と述べた。経済制裁という事実上の戦争行為に踏み出しながら、「欲しがりません勝つまでは」の精神でこの国策に「協力」するよう人民に要求しているのだ。国会では連日、自民党から日本共産党までが口をそろえて対ロ制裁や中国への敵意をあおる国家主義・排外主義の「大合唱」が繰り広げられている。
 13日に開催された自民党大会では、岸田は夏の参議院選挙に向けた課題として、①ウクライナ情勢への対応、②新型コロナ対策、③「新しい資本主義」の構築、④改憲を挙げた。さらに運動方針では「連合ならびに友好的な労働組合との政策懇談を積極的に進める」と明記した。「新しい資本主義」と称した絶望的な新自由主義攻撃と改憲・戦争攻撃を、連合を取り込みながら推し進めようとしているのだ。重要なことは、こうした岸田・自民党の策動は、連合の崩壊と日本労働運動の分岐・流動をますます促進するということだ。反戦闘争を基軸に据えた階級的労働運動を今こそ全力で推進しよう。
 戦争は軍需産業などほんの一部の資本家をボロもうけさせる一方で、労働者の生活を圧迫し破壊する。ガソリン、食品、電気・ガスなどの公共料金などすべてが値上がりし、これからさらに上がるといわれている。労働者の怒りと闘いを求める声はますます高まろうとしている。今こそ労働運動を刷新し、団結した労働者の力で新自由主義を終わらせよう。日本における新自由主義の突破口となった1987年の国鉄分割・民営化攻撃を打ち破り、非妥協的に闘いぬいてきた動労千葉、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同の3労組を先頭に、階級的労働運動派の春闘を闘おう。
 革共同は2月に開催した第8回全国大会で、「戦争と革命の時代」が現実に到来したことを最大限の緊張をもって確認した。そしてこの情勢を1917年ロシア革命を引き継ぐ反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命に転化するために全力で闘うことを決定した。革共同は3・8国際婦人デー闘争、3・11福島行動、動労千葉ストをもって切り開かれた3月闘争を、さらに前進させるために全力で闘う。三里塚3・27芝山現地闘争から5・15沖縄闘争を闘い、戦争を絶対に止めよう。そして25年目を迎える11月労働者集会へ、巨大な労働者の隊列を登場させよう。

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