権力犯罪を徹底断罪 戦争阻む決意を表す 全学連国賠控訴審が結審

週刊『前進』04頁(3236号04面06)(2022/03/21)


権力犯罪を徹底断罪
 戦争阻む決意を表す
 全学連国賠控訴審が結審


 3月10日、全学連大会襲撃事件の国家賠償請求訴訟控訴審の第1回口頭弁論が東京高裁で行われました。
 この事件は2016年9月に行われた第77回全学連大会において、大会に参加しようと会場に向かっていた学生たちにいきなり警視庁公安部の刑事が集団で襲いかかり暴行したというものです。全学連は改憲・戦争に向けた政治弾圧・権力犯罪に対して東京都を相手に国賠裁判を起こし、一審で勝利判決を勝ち取りました。同時に告訴も行いましたが、検察は公安の起訴を見送りました。法の下の平等など欺瞞(ぎまん)であることを示しています。
 一審判決は襲撃における公安側の組織性については認めないというふざけたものでした。意思一致もなく、たまたま同じタイミングで公安警察が集団で学生に襲い掛かったとでもいうのでしょうか。
 公安側は判決を不服とし控訴したものの、新しい証拠は一切出さないという情けない姿を見せています。公安側は事件全体を撮影した映像を持っていることを裁判でも白状していますが、その映像を一審に続き二審でも提出していません。裁判所前では全学連の学生たちが、街宣の監視に来ていた公安警察たちを弾劾すると、公安はすごすごと引いていきました。
 裁判では、赤嶺知晃全学連委員長が公安を弾劾し、戦争情勢の中でこの政治弾圧にどう向き合うのかと、裁判所を問う陳述が読み上げられました。傍聴席からの弾劾を恐れた裁判官は、次の裁判で判決を出すとだけ述べ、そそくさと法廷から出て行きました。判決日は7月21日。反動判決を許さず、徹底的に裁判所を突き上げましょう。ウクライナ、改憲情勢に対して、われわれは国際連帯で戦争を止め、社会を根本的に変革する立場です。沖縄と連帯し、労働者を殺し合わせる戦争策動をうち砕きましょう。22年も全学連の闘いにご期待ください。 
(原告・吉田耕)
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