●新刊紹介/田中康宏著 『動労千葉が歩んできた道』

週刊『前進』04頁(3239号02面03)(2022/04/11)


●新刊紹介/田中康宏著
 『動労千葉が歩んできた道』


 動労千葉の田中康宏前委員長の著書『動労千葉が歩んできた道』が刊行された。動労千葉労働学校での講義を基にした「月刊労働運動」(全国労組交流センター発行)の連載に加筆したものだ。「反合・運転保安闘争とは何か」「国鉄分割・民営化との闘い」の二つをテーマに、動労千葉の闘いの歴史をほぼ網羅している。田中前委員長は様々な場で動労千葉の歴史と教訓について語ってきたが、その〝集大成〟といえるだろう。現場の状況が生き生きと伝わり、一人ひとりの労働者やリーダーに問われた問題は何か、戦後日本労働運動がのりこえなければいけない実践的課題は何か、が明らかにされている。
 動労千葉の原点である反合・運転保安闘争路線は、戦後の反合理化闘争の限界をのりこえ、資本の合理化攻撃に対して攻勢的に闘い抜くものだった。その路線の下につくられた団結力は、国鉄分割・民営化攻撃に対して唯一ストライキで闘うという誇るべき地平を切り開いた。それはその後の20年に及ぶ外注化阻止闘争など、現在進行形で闘われている。
 他方で日本労働運動がここまで後退する中で、新自由主義の崩壊と戦争の危機が進行している。実際にウクライナ戦争が始まり、米日帝国主義による中国侵略戦争が切迫している。「反戦闘争を労働運動の本質的課題にしよう」「労働運動の再生は、この時代に求められている最先端の変革です」と田中前委員長は力説する。動労千葉の経験がその道を示しているのだ。
 25周年の11月労働者集会の成功に向けて本書を学習し、労働者の中へ広めよう。

【定価1100円(本体1000円+税10%) 四六判236㌻/発行・出版最前線 発売・星雲社】
【申込先】労働者学習センター 千葉市中央区要町2―8DC会館 Tel 043―222―7207 Fax 043―224―7197
(全国の書店、amazonでも購入できます)
このエントリーをはてなブックマークに追加