中国侵略戦争・世界戦争を阻め! 日米会談・クアッド粉砕 5・22首都 反戦大デモへ

週刊『前進』04頁(3244号01面01)(2022/05/16)


中国侵略戦争・世界戦争を阻め!
 日米会談・クアッド粉砕
 5・22首都 反戦大デモへ


 アメリカ大統領バイデンが5月22日に来日し、23日に日米首脳会談、24日にクアッド(日本、アメリカ、オーストラリア、インド)首脳会合が行われる。これらはウクライナ戦争の激化・拡大と中国侵略戦争のための戦争会議だ。特に日米安保とクアッドを対中国の戦争同盟として打ち固め、沖縄を始めとした南西諸島と日本全土を戦場化する大戦争への突入を確認する戦争会議だ。労働者人民にとって、断固粉砕あるのみだ。5月22日、全学連を先頭に全国から東京・芝公園23号地に総結集し、日米首脳会談・クアッド首脳会合粉砕の反戦大デモをたたきつけよう!

日帝の参戦を絶対許すな

 アメリカ帝国主義は「ロシアの弱体化」を公然と掲げ、ウクライナ戦争に事実上参戦している。ロシア軍の情報をリアルタイムでウクライナ軍に提供し、ウクライナ軍を訓練し、ロシア軍に打撃を与える大型兵器を次々とウクライナに投入している。バイデンは4月28日にウクライナ追加支援として軍事支援200億㌦を含む総額330億㌦(ウクライナの2021年の軍事費60億㌦の5・5倍!)の承認を米議会に要請。5月9日には第2次世界大戦以来となる武器貸与法を成立・復活させた(記事3面)。武器貸与法は、第2次世界大戦時にドイツとの戦争に突入していたイギリスやソ連などを軍事支援するためにつくられ、アメリカは武器、戦車、航空機、車両、船舶など、あらゆる軍需物資を提供した。これをもって米帝は第2次大戦へと決定的に踏み出した。そして今日、バイデンは武器貸与法成立によって、あらゆる兵器をウクライナ戦争に投入する権限を手にした。第3次世界大戦・核戦争の危機をさらに激化させようというのだ。絶対に許せない!
 日本帝国主義・岸田政権もロシア外交官の追放などのロシア制裁を次々と発動し、ウクライナへのヘルメットや防弾チョッキの提供、ウクライナ周辺国への自衛隊機の派遣を行い、5月9日にはロシア産原油の原則禁輸に踏み込むことを表明した。6月下旬にスペインで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議にも出席するという。日帝も事実上、ウクライナ戦争に参戦しているのだ。
 日米首脳会談は、米日帝がロシアを軍事的にたたきつぶすことを確認する場であり、第3次世界大戦・核戦争の危機を激しく促進する戦争会議なのだ。
 日米首脳会談の最大の目的は中国侵略戦争に向けた中国包囲網と戦争体制の強化を確認することにある。日米首脳会談と一体で行われるクアッド首脳会合では、ロシア制裁に消極的なインドを中国包囲網に引き込み、クアッドを中国侵略戦争のための戦争同盟として確認しようとしている。米帝と日帝がウクライナ戦争に事実上参戦し、ロシアをたたきつぶす戦争に突入しているのは、中国スターリン主義への戦争恫喝であり、ウクライナ戦争の激化・拡大を通して中国侵略戦争体制をつくることに最大の狙いがある。特に、南西諸島を軍事拠点としながら日本全土を中国侵略戦争の出撃拠点にし、自衛隊をその最前線に立たせようとしているのだ。この間、元首相の安倍晋三や自民党が「敵基地攻撃能力」の対象を基地に限定せずに、敵国の中枢を攻撃することを含めるべきだと公言し、防衛費(軍事費)の2倍化(約11兆円、世界第3位に)を主張しているのは、中国侵略戦争を具体的に想定しているからだ。
 日米安保は、朝鮮戦争、ベトナム戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争などで労働者人民を大虐殺し、米帝の世界支配を軍事力で維持するための血にまみれた強盗同盟として存在してきた。日本帝国主義は沖縄を始め全国で米軍に基地を提供し、日米安保を通して自衛隊を強化してきた。だが、中国侵略戦争はその延長ではない。日本帝国主義自身が戦後初めて殺し殺される戦闘に突入する。そしてそれは、第3次世界大戦・核戦争、人類破滅をもたらす大戦争になっていくのだ。
 歴史の大転換となる日米首脳会談・クアッド首脳会合に対して、「ウクライナ戦争絶対反対!」「米日帝国主義による中国侵略戦争阻止! 沖縄米軍基地撤去=安保粉砕・日帝打倒!」を断固掲げ、怒りの反戦大デモへ全国から総結集しよう!

帝国主義強盗の戦争会議

 ウクライナ戦争は、事実上「米帝・NATO対ロシア」の戦争となっており、中国侵略戦争は米日帝国主義と中国スターリン主義との間で世界を二分する世界戦争となる。だが、現在の第3次世界大戦・核戦争の危機の根底にあるのは、〈全世界の労働者階級人民〉対〈米日などの帝国主義国、残存スターリン主義国家・中国、旧スターリン主義国家・ロシア〉との階級対立である。世界の労働者人民にとっての打倒対象は、他国の労働者人民ではなく、米帝・バイデン、日帝・岸田、ロシア・プーチン、中国・習近平である。
 ウクライナや中国をめぐる戦争は、こうしたそれぞれの支配者・支配階級が、市場・資源・勢力圏などをめぐる利益と自分たちの支配を維持・強化するための強盗戦争だ。特に没落の危機にあえぐ基軸帝国主義=米帝が、崩壊する世界支配を維持するために中国侵略戦争・世界戦争に突き進んでいることが一切を規定している。
 こんな戦争によって世界の労働者人民が得る利益は一ミリもない。むしろ強盗たちによって対立させられ、他国の労働者人民と殺し殺される戦争を強制されるのだ。労働者人民は、支配者どもが「自衛」と称して戦争を正当化することを絶対に許さず、「戦争絶対反対」を貫き、自国の参戦を阻止し、自国のあらゆる戦争政策を阻止するために闘うことだ。
 ウクライナ戦争をめぐって「祖国」「領土」「民族」「主権」などが強調され、国家主義や愛国主義、排外主義があおられ、あたかも労働者階級と資本家階級の階級対立が存在せず、「祖国防衛」のためには資本家と労働者の利益が一致するかのように言われる。その最悪の先兵が、ウクライナ大統領ゼレンスキーの国会演説に対して「祖国を守り抜く強い決意がひしひしと伝わった」と絶賛した日本共産党の志位和夫委員長だ。
 今こそ資本家階級と労働者階級の非和解性をはっきりさせ、「労働者に国境はない」「労働者は祖国をもたない」「万国の労働者は団結せよ!」というマルクス主義の立場でウクライナ戦争を終わらせる闘いをつくりだそう。
 職場で労働者を搾取し民営化や合理化で金もうけをしている資本家どもと、戦争で労働者を動員しようとしている政府は完全に一体であることをはっきりさせよう。階級的労働運動を職場からつくりだし、労働組合が戦争絶対反対の先頭で闘おう!

全世界にとどろく闘いを

 第1次世界大戦は1917年ロシア革命によって、すなわちロシアの労働者人民が自国の政府を打倒するプロレタリア革命をかちとることで終わらせた。ロシア革命は、資本主義・帝国主義という体制が未来永劫(えいごう)続くのではなく必ず労働者階級によって打倒されることを示した。
 ロシア革命によって切り開かれた「資本主義から社会主義への世界史的過渡期」はその後の世界を根底において規定し続け、労働者人民は全世界で資本主義・帝国主義を打倒する闘いに立ち上がってきた。ウクライナ戦争をめぐっても、イタリアやベラルーシ、ギリシャなどで、労働者が軍需物資を実力で止める闘いに立ち上がっている。戦争で殺し合いをさせられるのも、戦争を止めるのも、そして戦争を不可避的に引き起こす帝国主義という体制を打倒するのも、労働者階級である。第3次世界大戦・核戦争の危機に対して、労働者階級がどういう立場に立ち、何を実践するのかで歴史が決まる。全世界の労働者人民による反帝国主義・反スターリン主義世界革命こそが搾取や収奪、抑圧や戦争のない社会をつくりだす唯一の道である。
 日本には、帝国主義の絶望的延命形態である新自由主義に立ち向かい勝利してきた動労千葉や全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部、全国金属機械労組港合同という3労組共闘があり、3労組と世界の闘う労働組合との労働者国際連帯が韓国、中国、台湾、香港、アメリカ、ドイツ、イタリア、トルコ、ブラジルなど、世界に広がっている。ここに反帝国主義・反スターリン主義世界革命の現実性がある。
 世界の仲間が日本の労働者の闘いに注目している。5月22日、日米首脳会談・クアッド首脳会合粉砕の全国総決起闘争を大爆発させ、反帝・反スタ世界革命に突き進もう!

------------------------------------------------------------
東京・芝公園に総結集を
日米首脳会談・クアッド粉砕!
5・22全国総決起闘争
 5月22日(日)午後1時開始、集会後デモ
 東京・芝公園23号地(港区芝公園3―4)
 主催 改憲・戦争阻止!大行進

このエントリーをはてなブックマークに追加