須賀同志の命を守ろう 刑の執行停止し獄外で治療を

週刊『前進』04頁(3248号04面01)(2022/06/13)


須賀同志の命を守ろう
 刑の執行停止し獄外で治療を

(写真 須賀同志の刑の執行停止を求め横浜刑務所に署名を提出【5月26日】)

 須賀武敏同志の「刑の執行停止」をただちに勝ちとり、獄外の医療機関での検査と治療をなんとしても実現しよう。
 今年1月末から開始された「刑の執行停止」要望署名は、連日迎賓館・横田裁判の完全無罪をかちとる会事務局に届けられている。5月26日の横浜刑務所申し入れ行動の際、第一弾として411筆の署名簿が刑務所当局に突きつけられた。
 全国の同志、友人、「前進」読者の皆さん、第一弾を皮切りにさらに署名運動を広げていこう。
 獄中医療の許しがたい実態は、星野文昭同志の獄死で明らかだ。星野国賠訴訟での3人の医師の意見書は、国(徳島刑務所と東日本成人矯正医療センター)の責任を科学的かつ確定的に明らかにした。また、意見書の中で柳澤裕子医師は「獄中医療は医療ではない」と怒りをもって刑務所当局を弾劾している。須賀同志は星野同志が獄中で殺されたことに心底怒り、「殺されてたまるか!」と獄中から命の叫びを上げている。
 第一に、須賀同志の腰椎(ようつい)すべり症(脊柱管狭窄〔せきちゅうかんきょうさく〕症との合併)の悪化は、予断を許さない状況に至っている。一昨年からグランドでの運動が歩行器を使っての運動(歩行)となっているが、現在では、工場への出役、面会など、歩くときには常時歩行器を使わざるを得なくなっている。しかも、100㍍程度しか歩けない。左右の下肢の状態がアンバランスのため、普通の歩行ができず、転倒の危険性があり、歩行器や医療用シューズも使用せざるを得ない。
 腰椎すべり症の悪化予防である保存療法というのは、ただ安静にしているだけではだめで、一定の運動・腰痛体操を継続的に行うことが肝要と言われている。行動の自由を一切奪われている獄中にあって歩けなくなることは、全身の衰弱につながる。まさに命に関わるのだ。須賀同志も必死で闘っている。この闘いに応えよう。
 現在、腰椎・脊椎のMRI検査を要求し続けているが、「必要性なし」と拒否されている。許しがたい医療放棄だ。
 第二に、昨年4月の大腸内視鏡検査で7㍉ほどのポリープが確認されたが、「良性」だとして切除されずそのままとなっている。近々改めて内視鏡検査が行われるという。しかし、横浜刑務所では内視鏡検査はできるが、切除手術は能力・体制的にできないと当局が認めている。当然にも一括切除手術までできる医療機関で検査するのは当たり前ではないか。速やかに実施すべきだ。
 第三に、須賀同志は逆流性食道炎という疾患を持っている。単なる高齢者特有の症状ではなく、食道と胃を隔てる「逆流防止弁の機能不全」が原因で発症しており、誤嚥(ごえん)性肺炎を発症させるリスクが極めて高いと判断され、下獄前に「肺炎予防ワクチン接種」を行った。最近、その有効期限が、この2月に切れていることが判明した。ただちに「ワクチン接種」を実施させねばならない。
 第四に、須賀同志は最近、胃のムカムカと吐き気、食後の強い胸痛を訴えている。胃についても内視鏡検査を実施すべきだ。
 以上、取り上げただけでも4点にわたり、緊急に解決すべき医療上の重大課題がある。須賀同志の刑の執行を直ちに停止し、外部医療機関で、必要な検査と全面的治療が必要である。
 獄中(あるいは入管などの収容施設)に在監する被収容者の命を守ることは、戦争絶対反対の闘いの重要な一環をなす闘いだ。
 岸田政権の改憲と戦争への道を阻止する闘いと一体で、獄中同志の命を守りぬこう。
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