自治労大会に向け訴える 問われる「戦争の推進か反対か」 戦争動員拒否し闘う労組再生を

週刊『前進』04頁(3258号02面02)(2022/08/29)


自治労大会に向け訴える
 問われる「戦争の推進か反対か」
 戦争動員拒否し闘う労組再生を


 8月30~31日、千葉・幕張メッセで自治労(73万人)の定期大会が開催される。中国侵略戦争―世界戦争が始まり、労働組合に「戦争推進か反対か」が問われている。自治労の産業報国会化を許さず反戦闘争に総力決起しよう。職場への攻撃は全て戦争の攻撃だ。絶対反対で闘い、11月労働者集会に大結集しよう。

産業報国会化を許さない

 8月5日、8・6闘争の一環として全国労組交流センター自治体労働者部会の熱い討論が行われた。新しい労働者の仲間が何人も加わり、来年5月広島G7サミット粉砕闘争に至る全国方針を出し切った。
 すでに始まった中国侵略戦争は帝国主義の戦争であり、新自由主義大崩壊下で必然となった戦争だ。日本帝国主義はなんの整合性も準備もなく、労働組合を解体しきれないまま、絶望的に突き進んでいる。
 それは人類滅亡の世界戦争―核戦争となる。大阪の吉村洋文知事は「地下鉄の駅に大阪市民は収容できる」と本気で言っている。そこでいったい何年生活すると考えているのだろうか。ふざけるな。

闘う労働者の排除に動く自治労本部

 岸田政権は南西諸島にミサイルを配備し、8月10日に発足した改造内閣は「防衛力強化」を最重要と打ち出した。深刻なのは労働組合の対応だ。「戦争反対」「原発反対」「核武装許すな」は今こそ必要なスローガンだ。しかし自治労は連合と肩を並べて安倍国葬にだんまりを決め込み、広島G7サミットを「平和のための広島サミット」などと耳を疑うようなことを言っている。岸田が広島の地でヒロシマの名を語って反戦・反核のヒロシマを無きものにして核戦争に突き進もうとしている時にだ。
 自治労本部は闘う労働組合・労働者の一斉排除に動き出した。全国で激突が始まり「戦争推進か反対か」が最大の対決点となった。産業報国会に転落する自治労本部を打倒しよう。
 私たちは二度と同じ過ちを繰り返さない。圧倒的に多くの組合員は、「戦争反対」の旗と闘う方針を待ち望んでいる。職場へのあらゆる攻撃を「戦争のための労組破壊」と言い切り「戦争動員拒否」で闘おう!

会計年度任用制度は撤廃

 会計年度任用職員制度を定めた2017年地方公務員法改悪で、初めて「非正規の公務員」が位置づけられた。運用は自治体で様々だが、核心は1年(会計年度)ごとに「評価で解雇」できるということであり、最終的には全公務員を1年雇用に変える総非正規職化だ。現行の正規職ではなくフルタイムの会計年度職員を「正規公務員」に、パートタイム会計年度職員を「非正規の公務員」にすることが狙われている。
 「評価で解雇」は、闘いを完全になくしていく労組破壊だ。関西地区生コン支部は組合活動を「恐喝」などとして弾圧された。全てが戦争に向かって「労組なき社会」に変える攻撃だ。
 国と共に導入を進めた自治労本部は「退職金・休暇制度など非正規職の待遇がよくなった」として、制度そのものには反対しない。しかし最低賃金並みの賃金であり、生きていくことも難しい。それを「副業・兼業、ダブルジョブを権利とし、生活のためにもっと働け」と言っているのだ。
 正規職の会計年度職員への置き換えがどんどん進んでも闘おうとしない。現場の矛盾が噴き出ても、制度の維持をあくまで前提にしている。非正規職・会計年度職員が団結して闘おうとすることへの制動や介入まで始めた。いったいこれが労働組合の立場なのか。
 攻撃の本質をはっきりさせるなら、闘いは「制度そのものの撤廃」しかない。あいまいで中途半端な方針は吹っ飛ばされる。全労働者の怒りを組織し会計年度任用制度撤廃まで闘おう。

現業・保育所廃止―民営化絶対反対を

 現業・保育の労働運動は部落解放運動と一体でつくられてきた。差別の実態から仕事・保育を勝ち取る闘い、その中で仕事そのものを確立していった。
 「同和保育」の闘いでは差別の中で子育ての経験が継承されず、悩んだりあきらめてしまう現実がある。同和保育はその具体的な実態から保育の目標を設定し取り組みを考えていく。軸は「差別を許さず仲間と生きる子ども」だ。保護者とも向かい合い、率直な話し合いを積み重ねて一緒に子育てを取り戻していく。こうした同和保育の基礎は、子育てが非常に困難になっている社会の中で、誰にも必要な保育である。
 これをマニュアル化し、薄っぺらい「人権」の取り組みにしようとしている。保育内容より企業のニーズが優先されてしまう。公立の保育は一掃し、ただ預かってくれるだけでいいということだ。
 現業・保育労働運動は部落解放への思いと実績が積み重なっている。だから現業・保育所の民営化阻止は自治労の最後の砦(とりで)をめぐる闘いとなる。簡単には崩せない。団結でできているからだ。絶対反対で闘いぬこう。

安倍国葬粉砕の大デモへ

 岸田政権は追い詰められながら、安倍国葬も使って暴力的に戦争翼賛の体制づくりに突き進もうとしている。自治体労働者にとって国葬は治安強化と戦争への動員だ。弔意・半旗の強制、動員を許さず、反対の意思を明確に示そう。
 自治体は「住民のための市役所」から住民を選別し戦争動員する機関への転換を始めた。大阪・泉佐野市役所は窓口の大半を民営化し、「おまかせナビ―書かない・待たない・行かない窓口」と打ち出した。デジタル・AI化で窓口を全廃する攻撃だ。激化するDX(デジタルトランスフォーメーション)攻撃を、JR在来線廃止・軍事輸送のための国家大改造と一体の戦争攻撃として迎え撃とう。
 職場で組合で「戦争反対」の旗を打ち立てよう。そこで自治労本部と対決しよう。9・23大デモ―11・6全国労働者集会の大結集へ先頭で闘おう。
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