星野全国総会 星野さんの魂引き継ごう 戦争と対決し運動の飛躍を

週刊『前進』04頁(3259号04面01)(2022/09/05)


星野全国総会
 星野さんの魂引き継ごう
 戦争と対決し運動の飛躍を

(写真 全国21の救援会が一堂に会し熱く議論した【8月28日 東京・曳舟】)

 8月28日、星野さんをとり戻そう!全国再審連絡会議2022年全国総会が東京で開催されました。全国から21の救援会、80人が結集して基調報告を基に熱心な討議を繰り広げ、大きな成功をかちとりました。
 第1部では最初に、大坂正明さん救援会呼びかけ人の飯島幸雄さんが10月25日から始まる大坂裁判の傍聴闘争への結集を熱く呼びかけ、星野国賠に勝利する全国運動呼びかけ人の船木明貴さん、三浦正子さん、金元重さんが発言しました。
 星野国賠弁護団の土田元哉弁護士が、8月25日の星野国賠第11回口頭弁論(記事別掲)での攻防を報告しました。和久田修弁護士は、2019年3月15日に星野さんに面会した際、がんの腫瘍(しゅよう)マーカーの話は一言もなかったことを明らかにしました。
 基調報告を共同代表の狩野満男さんが行いました。狩野さんは冒頭、「星野文昭さん獄死から3年、……星野さんの遺志を継ぐ新たな星野闘争の開始を宣言しましょう」と熱烈に訴えました。「ウクライナ戦争から対中国戦争へと突き進む時代に戦争を止める力と英知が求められています」と呼びかけ、この重大な世界的情勢に真っ向から応えて星野闘争の発展をかちとっていこうと訴えました。
 この観点から、①1年間の前進、②私たちの闘いをとりまく情勢、③国家賠償請求訴訟と全国運動、④新たな渋谷闘争裁判に勝利し無実の大坂正明さんをとり戻そう、⑤星野闘争の新たな発展をかちとろう、と全面的に展開しました。
 そのなかで「反戦、反核、反原発の3・11福島の闘いに対して、ヒロシマ・フクシマの一体的闘いから切り離された『郡山集会』への参加を呼びかける動きが星野闘争からありました。極めて残念であり、星野闘争を真剣に闘う立場を分断するものです」と弾劾しました。そして「戦争か革命か」を問う時代の到来は星野闘争の飛躍を求めており、ここで真剣に闘うことが星野闘争の発展を開くと力を込めて訴えました。
 さらに、3年間必死の模索を経て国賠闘争と絵画展を中心に闘い、豊かで新たな発展を実現してきたことを確認。「星野さんが終生訴えた『すべての人間が人間らしく生きられる社会』をつくるために、『私が星野文昭だ』という人を多数生み出していきましょう。全国の星野救援会をさらに拡大し、発展させましょう」と提起しました。
 最後に具体的な闘いとして、9・23―27安倍国葬阻止闘争、11・6全国労働者総決起集会を星野の闘いとしてかちとり、11月27日の星野全国集会を大成功させようと呼びかけました。
 第2部では熱烈な討論が行われました。冒頭に福島の救援会は、星野さんが2011年3・11東日本大震災に際して福島に特別発信で手紙を出して以来、毎年福島の闘いに思いを寄せてくれたことを報告した上で、3・11反原発福島行動に対する分裂行動を批判しました。
 とりわけ、2月に行われた実行委員会で、郡山集会でNAZENや星野の旗を出させないと決議したことについて、反原発や星野の闘いの否定であり、それをみやぎ救援会が担ったことは星野の闘いへの裏切りだと厳しく弾劾しました。
 関西連絡会からは3人が発言し「みやぎ救援会は何のためにここに来ているのか。第3次世界戦争が始まろうというのに戦争反対の旗を下ろすことは、星野闘争を傷つけること」と弾劾しました。
 星野暁子さんは「福島は特別な存在だ。文昭は命を削って、寒いなかでも布団に潜り込まないで福島の絵を描いた。ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ、オキナワは一つだ。戦争批判を出さないのは許せない。文昭を裏切ることになる」ときっぱりと宣言しました。
 北海道救援会は「星野さんの無念、遺志を受け継ぐとは、戦争反対、非転向を貫くことだ。いかなる反動にも屈しないことだ。星野の魂を汚すようなことは許されない」と発言。
 それに対してみやぎ救援会は3・11郡山分裂集会に参加したことを開き直り、大衆運動のルールに基づいた運動だと言うのみで、自らの積極的な主張はありませんでした。会場からは鋭いヤジも飛び、討論を基調に沿って行うよう求める発言もありました。
 茨城救援会は「星野さんは人間が人間らしく生きられる社会を目指して人生をかけて闘った。私たちはそれを受け継いで闘っている。国賠も絵画展もそのための闘いだ」と、星野闘争の原則を鮮明にしました。
 九州の救援会は「今のウクライナ戦争に対置できるのは革命しかない。反戦闘争は自国政府の打倒だ。自国政府の手先になってはならない。『帝国主義戦争を内乱へ』の闘いだ。値引きする運動ではだめだ」と訴えました。
 戦争が始まった情勢で、星野闘争をいかなる立場で闘いぬくのか。激しい討論を経て極めて鮮明になりました。今こそ星野精神を継承し、世界の労働者人民と連帯して戦争を絶対に阻止し、人間が人間らしく生きられる社会をつくり上げるために闘いましょう。
(星野全国再審連絡会議・S)
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