市東さんを招いて共に農地死守誓う 群馬で三里塚連帯集会

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週刊『前進』04頁(3262号03面03)(2022/09/26)


市東さんを招いて共に農地死守誓う
 群馬で三里塚連帯集会

(写真 登壇する市東さん。参加者は農地を守りぬく決意を固め、戦争反対を貫き10・9三里塚現地闘争への総決起を誓った【9月18日 高崎市】)


 9月18日、三里塚反対同盟の市東孝雄さんを迎えた「〈戦争と食料〉9・18講演会」が群馬県高崎市で開催されました。農地法裁判最高裁判決や新やぐら裁判不当判決と闘う市東さんに応えようと、台風の中を新たな参加者10人をはじめ50人が参加して成功しました。
 はじめに司会の青年が、「肩の力をぬきましょう」と、『あんたがたどこさ』と『うみ』の手遊び歌を参加者全員で演じました。
 主催者を代表して、群馬・市東さんの農地を守る会の大塚正之さんから、「岸田政権はウクライナで始まった戦争も使って中国侵略戦争に動いている。それは巻き込まれるということではなく、日本がアメリカと一緒に戦争をやるということ。これに対して闘っているのが三里塚です。市東さんの農地を守ることが戦争を止める。三里塚を闘うことが群馬の様々な闘いも前進させます」と強調しました。
 来賓のあいさつに立った全国農民会議共同代表の小川浩さんは、「自民党の大規模農家育成策が失敗して、米価下落、肥料の高騰と、10㌶、20㌶規模の農家がどんどん廃業に追い込まれている。それは農家だけの問題ではなく社会全体の問題として闘うこと。市東さんの農地を守ることだ」と訴えました。
 小川さんのご家族からは「父は今年45㌶の米作でしたが、地域の農家から望まれて来年は約60㌶になる。市東さんと共に闘って120才まで生きてほしい」とエールが送られ、会場は拍手に包まれました。
 〈戦争と食料〉の講演に入り、高階ミチさんから「戦争中の食べ物」、田島俊昭から「戦争と食料」をテーマに講演が行われました。その中で、農民を食べられなくして「娘の身売り」にまで追い詰めた日本帝国主義が戦争を起こし、戦争で人民をより飢えに突き落とした当時の状況がリアルに出されました。
 最新の現地ビデオを上映した後、いよいよ市東さんが登壇。市東さんは新やぐら裁判の反動判決に、「裁判長は『仮執行宣言を付す必要がないとする理由は見当たらない』とわけのわからない判決を強行した。負けないでおいしい野菜を作って闘います」と静かに決意を語りました。
 三里塚現地の仲間、地元自治体や2人の女性地方議員、群馬合同労組の女性執行委員の発言を受けて、群馬合同労組・清水彰二委員長から10・9三里塚集会、国葬反対闘争、11・6全国集会が提起されて閉会しました。
 そのあとの交流会も、用意した群馬名物の鳥めし弁当が足りなくなる盛況で歓談、10・9現地集会での再会を約しました。
 農業は工業と共に社会的生産の二本柱です。支配階級は都市と農村を対立させ国内矛盾と農業=食料問題を外(侵略戦争)へ転化し分断支配してきました。市東さんの農地を守る闘いは、労農学の連帯と国際的団結を取り戻し、戦争を阻止し未来社会を建設する歴史的大事業です。10・9三里塚に総結集しよう。
(群馬 田島俊昭)

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