9・19代々木 国葬に怒り爆発▪改憲・戦争に危機感募り▪労組の決起も

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週刊『前進』04頁(3262号03面02)(2022/09/26)


9・19代々木
 国葬に怒り爆発▪改憲・戦争に危機感募り▪労組の決起も

(写真 「さようなら戦争 さようなら原発」集会に1万3千人が結集【9月19日 東京・渋谷区】)

(写真 原発いらない金曜行動で国葬反対を訴えた【16日 首相官邸前】)

悪天をつき大結集

 9月19日昼、「さようなら戦争 さようなら原発 9・19大集会」が東京・代々木公園で開かれた。集会中も時折、台風14号による強い雨が降る中、1万3千人が結集し、安倍国葬への階級的怒りの一大結集点となった。
 集会は安倍国葬に象徴される岸田政権による戦争政治―改憲、大軍拡、原発再稼働・新増設、生活破壊への激しい怒りに包まれた。
 作家の落合恵子さんの「(福島事故が)何も解決しないまま『アンダーコントロール』と言った人の国葬に組み込まれることにはお断りしましょう」という言葉は、福島からの怒りの発言とも重なり合って集会参加者の熱を高めた。
 さらに連合会長の芳野友子の「労働者の代表として弔意を示すため出席」などという発言に対して、「労働者の代表は国葬に反対すべき」だとの怒りの意見表明があった。この集会には自治労をはじめ連合所属の労組も多く参加し、連合本部との分岐を示した。
 さようなら原発呼びかけ人でルポライターの鎌田慧さんの閉会あいさつの後、デモに出発。「とめよう!東海第二原発首都圏連絡会」180人の隊列の下、NAZENも共に闘った。「原発反対」「国葬反対」「台湾有事・戦争反対」のコールが響き渡った。

反原発金曜行動

 原発いらない金曜行動が9月16日午後6時30分から首相官邸前で開かれ、120人あまりが結集した。
 安倍国葬反対の大きなうねりを受け、国葬反対の発言から集会が始まった。
 呼びかけ人でたんぽぽ舎共同代表の柳田真さんが、先月水戸市内での東海第二再稼働反対集会採択の抗議文を、①避難計画ができていない②最も古い世代の原発で安全性に疑義がある③規制対策工事が終わっていないとして紹介した。
 原発反対と戦争反対の声を一つにし、9・19大集会を準備したともいえる闘いだった。次回は10月21日だ。ともに決起しよう。

国葬反対で講演会

 改憲・戦争阻止!大行進東京東部実行委員会は、国葬研究の第一人者・宮間純一さん講演会を開催した。ビラを1万5千枚作り、街頭、地域に直前まで配布。参加者は150人、うち初参加は50人を超えた。
 宮間さんは豊富な資料を元に講演を展開。そもそも国葬は国民統合のために天皇制を支える国家儀式だと提起した。
 伊藤博文の国葬は朝鮮への植民地支配の正当化、東郷平八郎と山本五十六の国葬は戦争のためだったことを当時の新聞記事などを引用して解説。戦後においても、吉田茂の国葬はベトナム反戦闘争と70年安保闘争への反動だったことを明らかにし、これを先例として安倍の国葬を実施する正当性はないと述べた。
 最後に改憲・戦争阻止!大行進呼びかけ人の高山俊吉弁護士が、9・23―27の国葬阻止の集会とデモへの参加を訴えた。

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