「帝国主義くそくらえ! 君主制廃止!」 英女王の国葬に怒り噴出

週刊『前進』04頁(3264号04面02)(2022/10/10)


「帝国主義くそくらえ! 君主制廃止!」
 英女王の国葬に怒り噴出

(写真 「君主制廃止・土地を返せ」先住民抵抗運動の戦士のオーストラリア・メルボルンでのデモ【9月22日】)

労働貴族とりこみ植民地独立を弾圧

 9月8日、イギリス女王エリザベスの死が発表されると、直ちに全英―全世界で国葬反対の声が上がった。「帝国主義くそくらえ! 君主制廃止!」のプラカードを掲げた女性をはじめ、警察は多くの人民を逮捕した。労働運動の既成指導部は「追悼のため」として予定されていたストライキの中止を発表したが、現場から怒りの声が噴出し、法廷弁護士などはストを決行。ストを中止した鉄道・海運・運輸労組(RMT)なども10月1日からの全英スト方針を打ち出さざるをえなくなった。港湾も長期ストに入り、物流全体が労働者に支配された。
 追悼キャンペーンと大弾圧は、諸潮流をふるいにかけた。この過程で訓練され組織された労働者階級は必ず「資本主義の最後の鐘を鳴らす」力となる。
 イギリス王制の「君臨すれども統治せず」はウソだ。1926年ゼネストの年に生まれたエリザベスは革命に恐怖した支配階級に教育され、自ら反革命のために血道を上げた。特に重視したのは労働運動指導部の取り込みだ。19世紀以来の英「労働貴族」は単なる比喩ではない。労組幹部にナイト爵位を女王が与え、貴族院議員にしたのだ。
 英植民地での民族解放闘争に際しては女王の顧問機関(枢密院)で協議し、女王が裁可して英軍が派兵された。52~60年のケニア独立戦争(マウマウの反乱)の時は、村落丸ごとの強制収容所送り、大虐殺と拷問を凶行していた英軍を現地まで赴いて激励したのがエリザベスだ。2003年からのイラク戦争も同じだ。
 創成期以来の世界資本主義の中心であり、世界植民地支配の宗主国だったイギリスの支配を暴力で守り抜こうとしたのだ。多くの国の独立後も、英帝は「女王を共通の君主とする英連邦」という形で勢力圏をつくってきた。女王を称賛する国葬に全英―全世界で怒りが噴出したのは当然だ。

1926年上回る巨大なゼネストへ

 現在、「1926年ゼネスト以来」と商業新聞も書くほどの大ストライキがイギリスを覆っている。6月には鉄道労働者が89年以来の全国鉄道ストで労働運動全体を牽引(けんいん)し、医療、自治体、電信・電話、郵便など数えきれない職場の労働者が続いている。全英最大のコンテナ港フェリクストウでの8月のストでは1個のコンテナも動かさなかった。事実上のゼネストだ。実際には26年当時をはるかに上回る階級闘争が始まっている。
 だからこそ英帝は延命のために戦争へ突進するしかない。植民地支配と戦争の歴史を居直り、美化するために国葬が行われたのだ。

コロナで殺すな!戦争で殺すな!

 英帝ジョンソン前政権は、新型コロナに対して「自然免疫」戦略を宣言した。〝数十万人を犠牲にしても感染を拡大させ、流行の終息を早め、他国との競争に勝つ〟ということだ。その結果、確認されているだけで20万人以上の死者を出した。後遺症患者は100万~200万人という。
 この重大事態の中で英帝はウクライナ戦争・対中国戦争を最優先課題にした。武器供与でも経済制裁でも、独仏帝に比べても英帝は突出している。そして、米日帝と並んで北大西洋条約機構(NATO)の作戦範囲のアジア太平洋地域への拡大を最先頭で推進し、中国沿岸・太平洋での軍事演習を担っている。トラス新政権は軍事費のGDP比3%化を押し出している。
 しかし、この戦争とその一環としての経済制裁は、10%にも達するインフレをもたらした。労働者人民の生活を直撃する食料・エネルギー価格はこの数字以上に暴騰している。この状況下での軍事予算の突出は労働者の怒りの的だ。コロナでも戦争でも殺し殺されることを拒否する闘いが巻き起こっている。
 イギリス、英連邦、世界の労働者と連帯し、反帝国主義・反スターリン主義世界革命に勝利しよう。
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