セクハラ・パワハラ許すな 関西 解雇ぶっとばせ!集会 戦時下の階級分断を覆そう

週刊『前進』04頁(3272号02面03)(2022/12/05)


セクハラ・パワハラ許すな
 関西 解雇ぶっとばせ!集会
 戦時下の階級分断を覆そう

(写真 セクハラ・パワハラ解雇をぶっとばせ!集会の後、サンバのリズムで元気にデモ【11月20日 大阪市】)


 11月20日、大阪市で「セクハラ・パワハラ解雇をぶっとばせ!集会」を100人の参加で開催しました。昨年に続いて2回目です。
 司会と基調報告は関西労働組合交流センター代表の深町加代子さんが行いました。「安倍国葬以降、労働者は覚醒し人生選択を開始している。戦時下での階級分断・支配の構図をはっきりさせ、女性が先頭に立ち闘おう」と提起しました。
 5年前、奈良市の清掃職場で働く非正規職Aさんへのセクハラ・パワハラ解雇がありました。問題は加害者が組合員であり、奈良市従労組執行部は加害者擁護の立場に立ったことです。私たちはAさんと共に闘うことを決断。事実を明らかにするリーフレットを配り、それを機に教育支部の仲間の除名・解雇が始まりました。私たちはこれについて徹底議論し、民営化に向けた職場支配のための労働組合運動つぶしであり、ものを言わせない攻撃としてセクハラ・パワハラがあることをつかみました。
 今、吉谷宏子書記の解雇撤回裁判を闘っています。勝利は「セクハラ・パワハラ許さない」労働者の決起が始まること、差別と分断で支配された社会をひっくり返すことにあります。
 集会では日本初のセクハラ裁判で勝利した晴野まゆみさんに講演していただきました。晴野さんの職場での上司のセクハラ・パワハラは本当に腹立たしいものでした。それと闘い、女性への差別的な社会的風潮と闘って勝利したお話しに感動しました。
 晴野さんは「男性も社会の犠牲者である」、能力で評価され、生き抜くために同じ労働者である女性を攻撃する、そんな社会の問題だと語りました。今や戦争に向かってあらゆる運動がつぶされ、非正規職化・低賃金が強制され、声を上げれば解雇。そんな攻撃が激化しています。重要なのは労働組合の存在です。戦争と差別に絶対反対で闘う団結の拡大でこの腐った社会を変えることができます。
 高槻医療福祉労組委員長の村山裕子さん、レイバーユニオン福岡、奈良市従、関西合同労組、全学連、関西生コン支部バード分会、婦人民主クラブ全国協の仲間から資本と闘い社会を変える展望が語られました。
 集会後のデモの先頭に立った晴野さんは、サンバの太鼓リズムに今にも踊り出しそうでした。街頭の圧倒的な注目と共感が広がりました。(関西労組交流センター・吉永桜子)

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吉谷さん解雇撤回裁判
 奈良地裁が不当判決

 10月20日、奈良地裁で恐るべき不当判決が下された。自治労奈良市従書記の吉谷宏子さんの懲戒解雇撤回の訴えが棄却されたのだ。吉谷さんは直ちに大阪高裁に控訴し闘っている。
 懲戒解雇の最大の理由は吉谷さんが非正規職員Aさんのセクハラ・パワハラ解雇反対のビラを配ったことだ。判決は、そのことで労組の信用を失墜させたことが地方公務員法に照らして懲戒解雇に匹敵するというものだ。しかし公務員ではない書記に地公法が適用されることなどありえない。
 なぜこんなことがまかり通るのか? 中国への侵略戦争のためだ。判決はセクハラ・パワハラを訴えることは「会社の社会的信頼を損ね」「信用失墜行為に準じる」「内部秩序を乱すおそれが高い」から解雇していいとした。闘いを許さ ず、仲間がセクハラ・パワハラにあっても助けたら処分するぞという攻撃だ。今セクハラ・パワハラへの怒りが爆発している。闘いは社会を変える。それに裁判所は恐怖しているのだ。
 「奈良市従をよくしたい会」の仲間はどんな弾圧や妨害にも負けず、本来の労働組合のあり方を実践して闘っている。差別・分断を団結に変え闘っていく力が戦争を止める力だ。
(奈良 B)

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