三里塚「15日間決戦」へ 収用阻止の攻防を闘い抜き 2・5現地闘争に総決起を

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週刊『前進』04頁(3279号04面01)(2023/01/30)


三里塚「15日間決戦」へ
 収用阻止の攻防を闘い抜き
 2・5現地闘争に総決起を

(写真 市東さん【左から2人目】がNAAに迫る【1月25日 成田市】)

(写真 千葉地裁に署名提出へ)


 三里塚芝山連合空港反対同盟は2・5天神峰現地闘争への結集を呼びかけ、それまでの期間を「15日間決戦」として闘い抜くと宣言した。厳寒の中、天神峰現地では座り込み・泊まり込みと巡回・監視が続けられ、市東孝雄さんは営農を続けることで「農地死守」を体現して成田空港会社(NAA)と権力を圧倒している。現地に駆けつけて権力との対峙(たいじ)戦を共に担い、2・5現地闘争に決起しよう。
 反対同盟は1月22日には第114回周辺一斉行動を打ち抜き、25日にはNAAへの抗議の申し入れ、千葉地裁への署名提出と連続の行動に立ち上がった。

NAA本社を直撃し抗議の申し入れ

 授権決定に対する執行抗告棄却(1月11日)とNAAの最後通告(16日)以降、天神峰の市東さん宅目の前にある警察・機動隊宿舎内に空港本体と直接行き来する新ゲートの設置工事が行われ、強制執行の準備が進められている。絶対に許すことはできない!
 前夜に降った雪が残る1月25日、NAAへの抗議の申し入れへ、市東さん宅前に集合して空港へ出発。
 NAA本社入り口に着くと、職員と名乗る佐藤ほか1人が応対に現れた。萩原富夫さんが用意した申入書を読み上げた。「われわれは、大木よねさんへの代執行以来となる市東さんの天神峰農地への強制執行を絶対に許すことはできない」「人間としての尊厳を損なうようなことは二度とやらないと謝罪したにもかかわらず、新たな強制執行に踏み切ることは不正義極まる暴挙と言うほかない」と弾劾し、農地強奪と建物・工作物収去の申し立てを取り下げるよう求めた。
 続いて市東さん自身が「うちのおやじに黙って地主から土地を買収し、15年もそのことを隠していたというのは本当にひどい話だ」と怒りを表した。佐藤は、態度だけは神妙に「農家の皆さんにとって農地が大事なものということは重々承知しております」などと言う。すかさず伊藤信晴さんが「だったら農地をとるなよ!」と叫んだ。萩原さんが「田村社長はこの場に出てくるべきだ」と問い詰めると、佐藤は「社長の考えは裁判などを通じてお伝えしており......」などと言い、怒りの火に油を注ぐ。太郎良陽一さんが「立証責任も果たさず裁判で何も言わないじゃないか! 誘導路をまっすぐにしたいとか言ってるが、結局住民を追い出して反対運動をつぶしたいんだろ!」と糾弾した。
 萩原さんが再度、語気鋭く迫った。「いま、岸田政権が成田空港を軍事空港として使うと明言している。反対同盟は当初から、戦争反対の立場から軍事空港に反対してきた。市東さんの農地を取り上げることは戦争に協力することだ。私たちは、この空港から軍用機が飛び立って他国を侵略することは絶対に許せない。強制執行をやめよ」
 反対同盟は約20分にわたる怒りに満ちた徹底抗議、弾劾をやりぬき、佐藤らに申し入れの内容を田村社長に伝えるよう厳命した。

強制執行反対署名を千葉地裁に提出

 反対同盟は休む間もなく直ちに車を飛ばして千葉地裁へ。千葉地裁民事第4部の書記官室を訪れ、「市東さんの農地と建物を取り上げる強制執行に反対する署名」1679筆を提出した。緊急の呼びかけに応え、全国の人々が強い願いを込めて取り組んだ署名だ。千葉地裁がNAAの手先となって強制執行を行うことなど断じて許さぬという気迫を込めて、対応に出た職員に署名を手渡した。

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2・5天神峰現地闘争
2月5日(日)午後1時 市東さん宅中庭集合
       午後2時30分 空港へ向けデモ

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