女性革命家の魂伝える 私たちも同じ場に立っている 『女たちのレボリューション ロシア革命1905〜1917』 ジュディ・コックス著、北村京子訳/発行 作品社/2400円+税

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週刊『前進』04頁(3282号03面02)(2023/02/20)


女性革命家の魂伝える
 私たちも同じ場に立っている
 『女たちのレボリューション ロシア革命1905〜1917』
 ジュディ・コックス著、北村京子訳/発行 作品社/2400円+税

(写真 1917年の3月後半にロシアのペトログラード【当時】で行われたデモ)


 昨年末、婦人民主クラブ全国協議会杉並支部の読者会で「この本おもしろいよ」と紹介され、ジュディ・コックス著『女たちのレボリューション ロシア革命1905〜1917』(作品社)を早速購入した。
 読み始めたら止まらない! 本の中に登場する、レーニンと共にロシア革命を成し遂げたにもかかわらず、これまで知られてこなかった多くの女性革命家たちの魂が、「前進」新年号論文の学習と一体で私の体に浸み込んでいった。
 本は一部と二部からなり、第一部では「革命の時代」というタイトルで1917年のロシア革命を闘いとった女性たちの行動が書かれている。第二部は、それぞれの革命家の生涯だ。
 革命に勝利した女性たちは、革命政権のもとで家父長制と男性支配の鎖を断ち切る闘いに踏み出した。離婚の自由や中絶の権利の獲得、16週間の有給出産休暇など働く母親たちへの支援に加え、女性を育児と家事の負担から解放するための共同施設(公共の食堂、洗濯および保育施設)が造られた。それらは、「物質的に極めて困難な状況にありながらも......社会主義社会が女性のために何ができるのかを垣間見せてくれた」と記されている。
 第一部の最後はボリシェビキ党についての記述だ。「決して完璧ではなくとも、ボリシェビキ党は女性たちに、彼女たちが抱く革命への熱い思いを向ける先を提供した。『法に固く縛られたロシアのどこにも、女性たちが、この国の家父長的伝統の制約からこれほどまでに解放された生活を見出(みいだ)せる場所はなかった』」と。私は、革命の主体である労働者階級とりわけ膨大な女性労働者が、共に立ち上がろうと思える党を建設することに力を注がねばならないと改めて思った。
 最後に、この本を読んで私が一番重要だと感じたことは、第一部第6章に書かれていることだ。
 1914年7月に第1次世界大戦に突入する中、ボリシェビキ以外の社会主義団体が支配階級の戦争努力を支持する中で、「信念を曲げることなく、帝国主義と戦争への反対を貫いていた革命家たちは......最初のうちは孤立し、迫害され、罵(ののし)られたものの、戦争が長引き、何百万人もの若者が塹壕(ざんごう)の中で殺され、本国に深刻な貧困と苦難がもたらされるにつれ、欧州の労働者階級に漂うムードは変わりはじめた。毅然とした態度を保ち続けた社会主義者はこうして、流血に対する反対機運の高まりをリードする立場となった」----この部分だ。
 これこそまさに2023年、私たち自身が立っている場だ。2月11日にも高円寺で反戦デモを行った。全国から結集した12台の右翼街宣車の襲撃を打ち破り、勝ち切った。杉並区議会では、ほらぐちともこ区議会議員が帝国主義の戦争を擁護する連中と対決して闘っている。彼女と共に戦争を絶対に阻止しよう。
(東京・杉並 山下幸子)

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