成田空港差し止め裁判 「機能強化」を全面批判 NAAの基本計画無視許さぬ

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週刊『前進』04頁(3298号04面03)(2023/06/12)


成田空港差し止め裁判
 「機能強化」を全面批判
 NAAの基本計画無視許さぬ

(写真 弁護士会館で報告集会【6月2日 千葉市】)


 千葉地裁民事第3部(岡山忠広裁判長)で6月2日、空港拡張差し止め裁判が開かれた。この裁判は、三里塚芝山連合空港反対同盟が被告の国と成田空港会社(NAA)に対し、B'滑走路の2500㍍への延長(2006年)、第3誘導路建設(2010年)の違法を追及し、さらに現在「空港機能強化」として進められるB'の再々度の北延伸による3500㍍化、C滑走路(第3滑走路)新設の工事差し止めを求める裁判である。
 裁判長が交代したことで更新手続きとして反対同盟顧問弁護団が意見陳述に立ち、最初に市東孝雄さんの天神峰農地に対する強制執行を弾劾した。
 この「差し止め裁判」の重要論点は、第一にNAAによる基本計画の無視だ。B'の3500㍍化や第3滑走路などは、敷地面積を2倍に拡張するものであり、こんな基本計画の大幅逸脱は許されない。
 第二に、被告らは「市東は自分の意思で帰還し空港敷地内に住んでいるから騒音をがまんすべきだ」などと暴論を吐き、市東さんの原告適格を否定している。
 第三に、これら空港の変更許可に至るまでに、行政庁の組織や部局がどのように判断したのか。担当責任者の氏名・役職を挙げて明らかにするよう再三釈明を求めてきたが、被告・国はこれを拒否している。隠ぺいは許されない。裁判所は釈明権を行使すべきだ。
 空港機能強化論自体が誤っている。航空需要が右肩上がりで増大するとの見込みは、感染症の脅威、世界戦争の危機の時代においては実現不能な夢想だ。
 弁護団による空港の存在意義そのものを撃つ批判に対し、10人もの国・NAAの代理人は無表情でだんまりを決め込んでいる。
 次回期日を9月8日として、この日は閉廷した。
 千葉県弁護士会館で報告集会が開かれた。弁護団が騒音問題も一大争点としてこの裁判を徹底的に闘う決意を明らかにした。最後に反対同盟の伊藤信晴さんが、「6人の仲間を取り戻した勝利の上に、新たな闘いに突入しよう。7・2現地闘争&農楽まつりに集まってください」と呼びかけた。

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