討論集会 連合打倒し、闘う労組を 11月に向け勝負に出る

週刊『前進』04頁(3300号03面02)(2023/06/26)


討論集会
 連合打倒し、闘う労組を
 11月に向け勝負に出る

(写真 職場の実践を出し合う白熱した討論が行われた【6月17日 千葉市】)

 6月17日の討論集会は「国鉄闘争から新自由主義と闘う労働運動再生の展望を」と題して、三つの報告を軸に討論が進んだ。

職場の生きた実践を基に活発な討論

 全国金属機械労組港合同の木下浩平執行委員が関西生コン弾圧粉砕の闘いについて、自治労広島市労働組合の福井利明前委員長が新自由主義を終わらせる労働運動の形成に向けた実践について、神奈川労組交流センター・三浦半島教育労働者部会の桝渕祥子さんが、戦争絶対反対の労働組合をつくり出す路線と運動について報告した。
 木下さんは、関西労組交流センターが関生支部と共に不当労働行為企業を追及する門前闘争やデモなどを闘い続けてきたことが、裁判闘争などに力を集中せざるを得ない関生支部を側面から支え、反転攻勢に転じる局面を共に切り開いたと、この間の実践を総括した。そして、関西労組交流センターのこの実践の根底には、弾圧の本質を戦時下の労働組合つぶしととらえる時代認識があったと強調した。木下さんはまた、G7広島サミット粉砕決戦の勝利を確認して、港合同をはじめ各労働組合にはストライキや反戦デモなどを実力で貫いた歴史が誇りと共に語り継がれており、そうした闘いを戦時下の今こそよみがえらせようと呼びかけた。
 福井さんは、1996年に自治労本部のテコ入れでつくられた自治労広島市労働組合の中で、動労千葉物販を軸に仲間をつくったこと、2018年から22年3月まで執行委員長を務めた時は学習会に意識的に取り組み、広島の労働組合として、黒い雨訴訟など被爆の問題を積極的に取り上げたと報告した。また、職場から率直な意見が出される組織づくりを意識し、学習会でも会計年度任用職員の問題をテーマにし、非正規職労働者が前面に出て怒りを当局にぶつける団体交渉も実現したと述べた。
 同労組は今、「反核・脱原発」と「非正規労働者の組織化」のスローガンを下ろすという、上部団体公認の下での一部幹部の反動に直面しているが、福井さんは現場組合員の力を基礎に「反戦・平和を闘う労働組合を必ず取り戻す」と決意を示した。被爆地・広島に闘う労働組合を打ち立てるこうした苦闘こそが、G7広島サミット粉砕決戦を根底で支えたのだ。
 桝渕さんは、日教組本部が文部科学省とのパートナー路線をとって職場の闘いを放棄する中、長時間労働と人員不足で倒れる教員が続出する学校現場の戦場のような現状を報告した。そして、これに立ち向かうためには「本部批判に終始するのではなく、自ら闘いをつくり出すことが必要だ」と強調した。三浦半島教労部会は、改憲・戦争阻止!大行進神奈川と同横須賀の運動の中心を担い、反基地闘争を闘うとともに、労組の中で反戦学習会を地道に組織している。自治体による自衛官募集業務への協力に反対する署名の職場での取り組みも始まった。桝渕さんは「閉塞(へいそく)した職場を変える鍵は反戦闘争にある」と述べ、組合大会で青年組合員が「横須賀基地反対闘争を10割動員で闘おう」と訴えたことを紹介した。戦時下で闘う労働運動をよみがえらせる重要な視点が示された。

「雇用」の名で原発進める連合に怒り

 三つの報告を受けた討論では、雇用確保を口実に連合が原発推進のGX法に賛成し、反原発運動も変質させようとしていることへの怒りと、連合を打倒し階級的労働運動をつくり出す決意が語られた。業務自体が崩壊している職場の現実が突き出され、国鉄分割・民営化以来の新自由主義が、職場や社会を崩壊させて全てを戦争へと押し流している状況が明らかにされた。だが、これへの怒りも噴出している。1人の決起が全体の怒りを糾合できる情勢だ。闘う労働組合にこそ希望がある。
 討論集会は8・6広島―8・9長崎を全力で闘い、11・19労働者集会1万人結集へ、本気で勝負に出ることを確認する場になった。
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