原発汚染水を海に流すな いわき市内を絶対阻止掲げデモ 福島・広島の怒りで核戦争を阻む

週刊『前進』04頁(3306号04面01)(2023/08/14)


原発汚染水を海に流すな
 いわき市内を絶対阻止掲げデモ
 福島・広島の怒りで核戦争を阻む

(写真 汚染水放出絶対反対の声が街中に響き渡った【7月30日 福島県いわき市】)

(写真 福島第一原発の放射能汚染水の海洋放出攻撃への怒りに燃えた185人の参加者は、「団結ガンバロー!」と拳を突き上げ、炎天下のデモに出発した)


 7月30日午後、福島県いわき市で3・11反原発福島行動実行委員会の主催による「原発汚染水を海に流すな!いわき行動」が闘われた。185人が結集して、8月にも狙われている原発汚染水の海洋放出攻撃に怒りの声を上げた。
 茨城県労働組合交流センター、動労総連合水戸、「すべての原発いますぐなくそう!全国会議(NAZEN)」が共催団体として集会成功をともに担った。集会後、いわき駅前までデモ行進を行い、福島現地の労働者住民にともに闘うことを訴え、大きな反響があった。
 3・11反原発福島行動実行委員会共同代表の椎名千恵子さんが主催者あいさつを行った。椎名さんは開口一番「今日の集会は核戦争下での緊急行動だ」と語り、7月28日に国内最古の高浜原発1号機が再稼働されたことを弾劾。さらに西村康稔経産相が漁協を訪問し困窮する漁業者を札束で籠絡(ろうらく)しようとしていると暴露し、「なんと卑劣な行為か。恥を知れと言いたい」と語気鋭く怒りをぶつけた。汚染水放出に反対する韓国民主労総の闘いと連帯し、反戦・反核・反原発闘争で岸田政権を倒そうと力強く訴えた。
 動労総連合水戸書記長の石井真一さんが基調報告を行った。国際原子力機関(IAEA)の反階級性を暴露し、芳野友子連合会長がGX法案の先兵になっていると断罪した石井さんは、闘う労働組合を先頭に勝利するまで闘おうと意気高く提起した。
 続いて全国から動労千葉の関道利委員長、京都府職労舞鶴支部の長岡達也委員長、三里塚芝山連合空港反対同盟の伊藤信晴さん、動労総連合水戸の照沼靖功委員長、全学連の学生が発言し、杉並区議会議員の洞口朋子さんのアピールが紹介された。圧巻は8・6ヒロシマ大行動実行委員会の保科衣羽さんの「広島特別アピール」だった。
 保科さんは「広島ビジョン絶対反対で闘いぬく!」と怒りを爆発させ、「広島・長崎の被爆者を先頭とした闘いとともに、もう一つ核戦争を阻む大きな力が福島の怒りだ。福島の人たちに20㍉シーベルトもの被曝をさせながら何が復興だ!廃炉作業さえできないのに何が再稼働だ! 何が汚染水放出だ! こんな社会そのものを変えるしかない! 8月6日朝、原爆ドーム前1000人の大結集でこの闘いに絶対勝利しましょう!」と熱烈にアピールした。
 ドイツの環境団体エテコンからのメッセージなどが紹介された後、福島からの訴えが行われた。
 最初に福島県新地町の漁業者・小野春雄さんのビデオメッセージが映し出された。小野さんは「海は我々の仕事場であり、そこを汚すことは絶対に許せない。子々孫々に影響が生じる」と絶対反対の意思を語った。
 続いて希望の牧場・よしざわ代表の吉澤正巳さんが放射能測定の現実を暴露し、証拠を独自につかむ努力をしていると語り、このまま汚染水を放出してしまったら50年後、60年後には水俣の姿になると警鐘を乱打した。原発労働者が「だめなものはだめ」と原発との闘いを語った。
 福島の長沢宏さんは、政府と東電が原発汚染水の海洋放出にこだわるのは原発再稼働と日本の核武装を推進するためだと喝破した。福島が突破できなければ原爆製造基地である青森県六ケ所の再処理工場が完全に破綻する。GXも日帝の核武装構想も完全にストップできると展望を示した。
 まとめと行動提起をNAZEN事務局長の織田陽介さんが行った。団結ガンバローを行ってデモに打って出た。
 炎天下、いわき駅前までのデモを戦闘的に貫徹し、デモ解散地点のいわき駅前で汚染水海洋放出を絶対に阻止しようと誓い合った。

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