住民の戦争動員許さない 練馬でミサイル避難訓練に抗議

発行日:

週刊『前進』04頁(3319号04面01)(2023/11/13)


住民の戦争動員許さない
 練馬でミサイル避難訓練に抗議

(写真 「住民の戦争動員訓練=ミサイル避難訓練やめろ」大行進東京北部が抗議行動【11月6日 練馬区】)

 11月6日午前、内閣官房と東京都、練馬区による弾道ミサイル避難訓練が練馬駅と周辺で行われました。「X国から弾道ミサイルが発射された」との想定でJアラートを鳴らし、住民を誘導しうずくまり頭を抱えさせる。これは住民の命を守るものではなく、中国や北朝鮮の「脅威」をあおり労働者住民を戦争体制に組み込むための訓練です。
 改憲・戦争阻止!大行進東京北部は、練馬区民を先頭に事前に区への抗議の申し入れ、当日朝は区役所へのビラまきを行った上で、練馬駅前で20人で「ミサイル避難訓練は戦争訓練だ」の横断幕を出して抗議行動を展開しました。駆けつけた初対面の区民の方も一緒にビラをまいてくれました。都営交通で働く東交の労働者は「日本の地下鉄の深さではミサイルに対して何の役にも立たない。都営交通労働者の戦争動員訓練やめろ」とアピールし注目を集めました。
 他の市民団体も集まり、約100人が地下鉄に詰めかける中、動員された住民20人がゼッケンを付けて整列し、引率の合図で階段を下りていきました。「戦争のための訓練をやめろ!」のコールが訓練を包囲し、警察も国・都も全く手出しができず私たちに近寄ってきた区民が次々と軍拡反対署名に応じてくれました。
 国民保護法に基づく同訓練は都内では2回目で、5年前に文京区で行われた時の動員数が350人だったのに比べ、今回は60人を20人ずつに分けて短時間で行うなど極めてアリバイ的なものでした。一方で訓練数は昨年度の全国で12回から今年度は42回に激増し、東京都の担当者が「(都内で)まずは1カ所。普及広報的な意味合いが大きい」と言う通り、首都東京の戦争体制作りとの攻防の始まりということです。
 都が指定した4258カ所の「緊急一時避難施設」を使った訓練に踏み込んだのも重大です。しかも、区議会の委員会での事前報告予定が、都の横やりで中止になったそうです。岸田政権と小池都知事が主導した自治体の戦争動員作りを絶対に許してはなりません。
 国や都は事前説明で「ベンチや木、壁など少しでも体を隠す場所に避難を」と言いましたが、ガザへのミサイル攻撃を見れば、そんなものは茶番でしかありません。イスラエルによるガザへの侵攻・虐殺を支援し中国侵略戦争に突き進む岸田政権を倒すことが労働者民衆の命を守る道です。各地でのミサイル避難訓練に反対の声をあげましょう。(改憲・戦争阻止!大行進東京北部 川原成雄)
このエントリーをはてなブックマークに追加