獄死の原因は医療放棄だ 星野国賠 外科医らの証人尋問へ

週刊『前進』04頁(3328号03面04)(2024/01/22)


獄死の原因は医療放棄だ
 星野国賠 外科医らの証人尋問へ


 2019年5月30日の星野文昭さん無念の獄死から5年。国家賠償請求訴訟は、国家権力の医療放棄を弾劾し、獄死させられた真実を明らかにする決定的な段階に入った。

救命は可能だった

 昨年12月14日の第18回口頭弁論において、今年2月19日に東日本成人矯正医療センターの外科医と麻酔科医の証人尋問を行うことが決まった。外科医は星野さんの肝臓がん切除手術の助手を務め、麻酔科医は当直として術後管理に責任を持つ人物である。
 手術が行われた19年5月28日午後6時50分、星野さんの血圧が急激に下がった。その時に術後出血を疑って血液検査やエコー検査で確認し、再開腹・止血術を行っていれば、星野さんの命は確実に救うことができた。ところが医療センターの医師は漫然と対症療法を続けただけだった。その結果、星野さんは殺されたのだ。この外科医は星野さん獄死の直接の責任者だ。
 そして麻酔科医は、当直として術後管理に責任を取る人物であった。にもかかわらず、「血圧が下がっている」「尿が出ていない」と看護師から何回も報告を受けているのに、何の危機感も持たなかった。彼が行ったのは一時しのぎのエフェドリン筋肉注射だけだった。
 意見書を書いた柳澤裕子医師が弾劾するように、医療センターには「救命の意思」がまったくない。人の命を救うために力を尽くすことは医師の本分であり職務だ。ところが獄中の医療では人を人とも思わず、「命をなくしても構わない」と、露骨な医療放棄が行われているのだ。

遮蔽措置を許すな

 第18回口頭弁論において、国側の代理人は、証人(医師)が証言する際に、証人と傍聴人との間に「遮蔽(しゃへい)措置」を施すように裁判所に求めた。さらに、証人の氏名などを記した書証の閲覧を制限するよう要求した。労働者民衆の批判から証人らを防衛しようという許しがたい策動だ。原告代理人の弁護士は「医療センターの医師らは公務員として行った行為の正当性を主張するのであり、正々堂々と発言すればよい。裁判公開の原則からも遮蔽措置は認めるべきではない」と主張した。
 3月8日の裁判では、原告である星野暁子さんの証言が行われる。そのための陳述書が提出された。2〜3月は最も重要な攻防だ。法廷内外の闘いを強化し、必ず勝利しよう。
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星野国賠第19回口頭弁論
 2月19日(月)午前10時30分 東京地裁第724号法廷
 ※10時10分 傍聴券抽選

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