日教組奈良市が「春の嵐行動」 〝職場で倒れることも戦争で殺し合わされることも拒否します〟

週刊『前進』04頁(3339号02面02)(2024/04/08)


日教組奈良市が「春の嵐行動」
 〝職場で倒れることも戦争で殺し合わされることも拒否します〟

(写真 学校崩壊と戦争に反対しデモ。解散地点のJR奈良駅前【3月27日 奈良市】)

(写真 奈良市役所前で訴え)

(写真 熱気にあふれた午後の集会)


 3月27日、「教え子を戦場に送るな! 職場で倒れることも戦争で殺し合わされることも拒否します」をスローガンに掲げ、日教組奈良市が呼びかけた「春の嵐行動」の支援に駆けつけました。
 午前中は、年休を取った組合員や支援の仲間が奈良市役所前に結集し、横断幕やプラカードを掲げてのスタンディングやリレートークを行い、それと並行して市長と教育長への申し入れ行動が行われました。
 リレートークでは、日教組奈良市の組合員を中心にマイクを握る人が絶えませんでした。組合員からは、現場での過重労働やパワハラで仲間が仕事を辞めていくことへの悔しさや怒りが語られ、初めて行動に参加した組合員が日頃の思いを奈良市に向かってぶつける発言が感動的でした。支援に駆けつけた仲間からは、「日教組奈良市の闘いを学びたいと思って参加した」「感動している」との発言が相次ぎました。
 「過労死労働・パワハラなくせ!」「教え子を再び戦場に送るな!」などのプラカードを手にしたスタンディングは住民や観光客の圧倒的な注目を集めていました。ニコニコと会釈をしていかれた市民の方や、「わあ、先生たちや!」とうれしそうに声を上げていた中高生たち。観光バスの車内からも手を振って激励してくれました。
 午後からは近くのコンベンションセンターで集会を行いました。日教組奈良市の有田雅行委員長の力強いあいさつの中で、この日全日ストライキに決起して駆けつけた関西合同労組恭誠社分会が紹介され、100人近い参加者が圧倒的な拍手を送り、1時間半の熱気あふれる集会が始まりました。
 増田順計書記長からは、「今まで通りの闘いではもはや学校崩壊も戦争も止めることはできず、私たちの命も、子どもたちの教育も守れない。問題を学校の中に閉じ込めておかず、労働組合の団結の力で連帯を求めて社会に訴えることが必要だ。『春の嵐行動』はストライキの復権を目指した闘いだ」という鮮明な宣言が発せられました。その後、5人の組合員から現場の具体的な取り組みが報告されました。どの報告も職場での団結をつくり出すために奮闘する姿と戦争絶対反対を一つに闘う姿がにじみ出るものでした。
 集会の後半は、滋賀県教組の仲間、日教組香川三観地区教組、奈良市従業員労組教育支部、関西合同労組奈良支部、連帯労組関西地区生コン支部、改憲・戦争阻止!大行進横須賀、関西の仲間から連帯のアピールが相次ぎました。集会の最後に「8・6ヒロシマ弾圧を弾劾し、不当弾圧に屈することなく闘いを推し進めよう」と締めくくられた集会宣言(全文別掲)を圧倒的な拍手で採択した後、JR奈良駅に向かって意気軒高とデモに出発しました。
 平日昼間に教職員組合が行うデモへの注目度は高く、学校崩壊と戦争に絶対反対のシュプレヒコールは多くの市民の共感を呼びました。「春の嵐行動」には初めて集会やデモに参加した組合員も多数いらしたそうですが、それは組合内の討論を積み重ね入念に準備し、見事にやり切った闘いの成果だと思います。日教組奈良市が「春の嵐行動」で新たな団結をつくり出し、戦時下に職場闘争と反戦闘争を一つにして闘うことの持つ力の大きさを示した一日でした。(関西 教育労働者・池畑咲恵) 

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3・27春の嵐行動 集会宣言

 私達は「職場で倒れることも戦争で殺し合わされることも拒否します」をスローガンにかかげ、今日一日を闘ってきました。
 今日のこの日は通過点でしかありません。今後ますます戦争へ向かう道は激しさを増していくでしょう。教育現場も新年度を迎えたその日から、欠員、過重労働という厳しい現実と向き合っていかなければなりません。
 しかし、私達は一人ではありません。本日午前中の座り込み、本集会、この後のデモに結集した多くのなかまと共に私達はあります。一人の力は小さいものです。けれど、その一人から始まった団結が5人、10人、100人に広がれば、それは大きなうねりとなり世界をも動かす力になるのです。今、世界中のあちこちで労働者が戦争に反対し、生きる権利を求めて大規模なデモやストライキに立ち上がっています。同時に戦争が間近に迫った今、権力者は理不尽な弾圧で反戦を叫ぶ隊列への脅しと分断を図っています。だからこそ私達は8・6ヒロシマ大行動を共に闘った5名の仲間への不当弾圧に決して屈することなく、戦争反対の旗を掲げ続けなければなりません。次は、労働者が世の中を動かしていることを「ストライキ」で権力者に叩(たた)きつける闘いへと進んでいこうではありませんか。
 職場闘争と反戦闘争は、ほんの一握りの権力者の利益のために私達の命が踏みにじられることを許さない一つの闘いです。それぞれの現場で時に静かに、時に激しく人間らしく生きるための旗をあげましょう。
 ここに、春の嵐行動に参集した仲間、賛同してくれた世界中の仲間とともに「職場で倒れることも戦争で殺し合わされることも拒否する」闘いを弾圧に屈することなく広く深く推し進めていくことを宣言します。
2024年3月27日
春の嵐行動 参加者一同

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