ガザ大虐殺支える米帝 イスラエルが病院で軍事作戦

週刊『前進』04頁(3339号03面02)(2024/04/08)


ガザ大虐殺支える米帝
 イスラエルが病院で軍事作戦

(写真 イスラエル軍基地前での抗議行動【3月30日 テルアビブ】)

 パレスチナ自治区ガザではアメリカ帝国主義・イスラエルが半年にわたって大虐殺を続けている。ガザ保健省は4月1日、昨年10月以降の死者数が3万2845人になったと発表した。この大虐殺を強行したイスラエルとそれを今もなお支え続ける米欧日帝国主義を絶対に許してはならない。

米下院議員がガザへの核攻撃を要求

 イスラエル軍は4月1日、ガザ地区北部のシファ病院での作戦を終えたと発表した。この作戦は、同病院にハマスの拠点があるとしてイスラエル軍が3月18日から2週間にわたり強行したものだ。医療関係者や患者の被害はないとするイスラエル軍に対し、ガザ当局は30日に「(イスラエル軍が)数百人の患者、避難民、医療スタッフを拘束・拷問し、400人以上を殺害した」と暴露。この作戦がパレスチナ人民抹殺=ジェノサイドとして強行されたことは明らかだ。
 31日には、イスラエル軍がガザ中部のアクサ病院敷地内のテントを空爆し、2人のパレスチナ人を虐殺した。さらに、4月1日にはガザでアメリカの食料支援団体「ワールド・セントラル・キッチン」の車両がイスラエル軍の攻撃を受け、職員7人が死亡した。
 こうした中、米バイデン政権は3月29日、イスラエルに対する数十億㌦分の追加軍事支援を承認した。25日には、共和党のティム・ウォルバーグ下院議員が「(ガザを)ナガサキやヒロシマのようにすべきだ。手っ取り早く終わらせよう」と言い放った。米帝はイスラエルに対し「ラファに避難している市民を危険にさらす大規模な地上作戦には反対する」(ブリンケン国務長官)などと注文をつけてきたが、実際には核兵器を含めてどのような手を使ってでも、ただちにジェノサイドを完遂することを求めているのだ。

シリア・レバノンをミサイルで攻撃

 イスラエルは10・7蜂起以降、シリアやレバノンにも攻撃を繰り返し、ハマスを支援するイランの軍幹部などを相次いで殺害している。
 4月1日、イスラエルはシリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館をミサイルで攻撃。イラン軍の精鋭部隊「革命防衛隊」の駐シリア・レバノン司令官ら7人を殺害した。昨年10月以降、イスラエルがイランの在外公館を攻撃したのは初めてだ。イランのハメネイ最高指導者は2日、「我々はこの犯罪を後悔させる」との声明を発した。ライシ大統領も同日の声明で「イスラエルは報復を受けずには済まされない」と強調した。
 イスラエル軍は3月26日、レバノンの医療機関を攻撃して少なくとも7人を殺害。29日にはシリア北部のアレッポ近郊を空爆し、52人を殺害した。イスラエル軍のハレビ参謀総長は4月1日、「北部での新たな計画」を承認したと発表。イスラエル軍が近く、レバノンのヒズボラとの本格戦闘に踏み切るのではないかとの見方が強まっている。
 米帝をはじめとする帝国主義に支えられたイスラエルは、中東においてますます戦火を拡大させている。

イスラエル各地で10万人が抗議デモ

 米帝・イスラエルによるジェノサイドは、イスラエルを含む中東各国—全世界で激しい反対闘争を呼び起こしている。
 イスラエル各地では3月30日から31日にかけ、10・7蜂起以来最大規模のデモが行われた。エルサレムの国会前などに約10万人が集まり「戦闘をやめろ」「人質を家に帰せ」と叫んだ。最大都市テルアビブではデモ参加者が火を放ち、大型トラックを使って道路を封鎖。各地で警察と衝突する暴動的事態となった。
 イランでは4月1日の大使館攻撃に対する抗議行動が各地で闘われ、広場でイスラエルの国旗が燃やされるなどしている。
 パレスチナ解放闘争と連帯し、帝国主義打倒の内乱を切り開く4月反戦闘争の爆発をかちとろう。
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