機能強化「本格着工」を弾劾 NAA、用地の26%が未買収
機能強化「本格着工」を弾劾
NAA、用地の26%が未買収

成田空港会社(NAA)は5月25日、空港内のNAA本社で「機能強化事業着工式典」を開いた。一つに統合される旅客ターミナルと新設されるC滑走路とを結ぶ誘導路を建設する準備工事にめどをつけ、機能強化工事の「本格着工」を宣言するものであり、絶対に許せない。
三里塚芝山連合空港反対同盟と支援連絡会議はこの報に接してすかさず決起し、成田空港にぎりぎりまで迫り、「空港拡張実力阻止/工事強行許すな!」の横断幕を掲げ、反対同盟事務局員の伊藤信晴さんを先頭に怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。
NAAはこの日を「第2の開港」と呼び、マスコミを集めて、田村明比古社長を筆頭に周辺自治体の首長ら関係者を並べて仰々しく「鍬(くわ)入れ式」まで行った。だが住民の反対の声を恐れ、本来は工事の現場で行うセレモニーを社内に閉じこもって行ったことにその破産性が露呈している。NAAにとって機能強化工事の前途は真っ暗だ。
B滑走路の北延伸による3500㍍化、3500㍍のC滑走路の新設により、年間発着能力の34万回から50万回への増加が予定されているが、用地の確保はNAA自身が「必要な面積は1099㌶、うち743㌶が民有地で、550㌶(74%)を契約済み」だと説明しているように、「本格着工」を宣伝しながら「26%」の確保のめどが立っていない状況だ。用地買収が終わっていないにもかかわらず、住民が慣れ親しんだ道路を勝手につぶし、出ていかざるを得ないよう住民にプレッシャーをかけるNAAを絶対に許すことはできない。
また、今回の工事によって滑走路の下に埋められる芝山町菱田などの地域は、かつて「成田用水整備」の対象として激しい反対同盟つぶし・分断攻撃にさらされ、激闘の場となった。その攻撃で屈服させた農民たちを、中国侵略戦争の切迫の中で容赦なく切り捨てるNAAの姿勢には、まさしく日本帝国主義の本性が表れている。労働者・農民の生きる道は、自ら立って実力でかちとる以外にないのだ。
しかしNAAの焦りと凶暴さは、もはや中国侵略戦争情勢の切迫が、成田空港の機能強化の停滞を認められなくなっていることの裏返しだ。この機能強化工事で、成田空港は戦闘機が離着陸できる3500㍍超の滑走路を3本も持つことになるのだ。
「空港機能強化反対」を表明して闘う住民と連帯し、工事を徹底的に粉砕しよう。成田軍事空港を廃港に追い込もう。
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成田機能強化粉砕!第3滑走路建設阻止!
フィールドワーク
6月4日(水)午前10時
成田市天神峰 市東さん宅前集合
呼びかけ 三里塚芝山連合空港反対同盟
