天皇訪沖弾劾闘争弾圧裁判 田丸鴻一郎さんの意見陳述 裁かれるべきは天皇だ!公訴をただちに棄却しろ
週刊『前進』04頁(3409号04面02)(2025/08/18)
天皇訪沖弾劾闘争弾圧裁判
田丸鴻一郎さんの意見陳述
裁かれるべきは天皇だ!公訴をただちに棄却しろ

(写真 6月5日、警察の不当な弾圧と対決して「改憲・戦争阻止!大行進沖縄」が、天皇を直撃する抗議行動を闘った【那覇市】)
6月5日の天皇訪沖弾劾闘争で「公務執行妨害」をでっち上げられて逮捕・起訴された田丸鴻一郎さんの7月30日の第1回公判(那覇地裁、小畑和彦裁判長)で、田丸さんは堂々と意見陳述を行った(3407号既報)。治安弾圧であり天皇制弾圧であることを明らかにし、公訴の棄却を訴えた。田丸さんの意見陳述(抜粋)を紹介します。(見出しは編集局)
反戦運動解体と基地強化が狙い
まず冒頭に、7月23日にわれわれ全学連は、京都大学での7・7反戦集会で逮捕・弾圧を受けた仲間の学生を不起訴で奪還した! 東京のBさんも奪還している。石破政権・警察権力が、その弾圧機構の最中軸たる裁判所や検察が、反戦運動・労働運動―階級闘争をぶちこわすために仕掛けてきた6、7月の弾圧は、ことごとく失敗している。裁判長・小畑、検察官・池田一貴、お前らが裁かれ罰せられる日は近いということだ。こんなふざけた裁判を今すぐやめろ! 公訴を棄却しろ!検察官の起訴状に、わざわざ「天皇皇后両陛下の行幸啓警衛警備中の」という文言を入れてある。これがこの裁判の実体のすべてだ! 天皇に逆らう者はどんな手段を使ってでも裁き、罰する。これ以外の内容は一切含まれていない。天皇制弾圧そのものだ。
要するに私が何か「事件」を起こしたからこの裁判が開かれているわけじゃないわけです。天皇が大量の警察・機動隊を引き連れて沖縄に侵攻してきた。これこそが「事件」であり、さらにその中で6月5日、東京から来た警視庁第8機動隊が大行進の抗議デモに路上で襲いかかり、暴力を振るい、スピーカーの破壊まで企て、そして私を引きずり倒して暴行を加え手錠をかけて拉致し逮捕していった。そういう「事件」が発生したわけです。
これらすべてが、あの石破政権が新しく戦争を起こすため、沖縄を再び戦場にするため、米軍基地や自衛隊基地を使い増強していくために、沖縄に対して仕掛けてきた政治的攻撃なのです。何よりも反戦運動を天皇のもとに屈服させ解体・破壊していくこと、戦争に反対する全ての人々、全ての沖縄県民が反戦闘争に決起しなければならないこの時代に、反戦闘争を潰していく攻撃が仕掛けられているのです。こんなことは絶対に許せない!
何より、沖縄じゅうの人が、全国の人がこの弾圧に怒ってくれています。6月5日の警察の暴力と8週間もの監禁=勾留自体が「事件」であり、犯罪です。今すぐ公訴を棄却しろ!
沖縄の生き地獄生み出した天皇
私の逮捕・勾留についてはいまひとつ許せないことに、那覇地検は同じ6月初旬、今年4月に女性に許しがたい性的暴行を加えて逮捕された米空軍兵の20代男性を不起訴にした。被害女性は、直接首を絞められ、あまりに強い頸動脈(けいどうみゃく)への圧迫だったため、両目の上に内出血のあざができたそうだ。こんなすさまじい暴力を絶対に許せない! そしてこの米兵を不起訴にしたのが、お前ら検察だ! その一方で、天皇を倒し戦争を阻止するために立ち上がったわれわれを襲撃し、私を公妨をでっち上げて逮捕し起訴している。ふざけるな!性暴力の天国、女性にとっては生き地獄そのものをつくり出してきたのは、一体誰なんだ? まさに天皇じゃないか! 「天皇メッセージ」をアメリカ政府に送り、沖縄を米軍統治下に売り渡したのだ。沖縄が「基地の島」になったのも、生き地獄をつくり出したのも、全て天皇の決定、天皇の保身のための沖縄売り渡しで決まったことだ。
われわれはこの天皇を、お前たち石破・国家権力を絶対に許さない! 全ての労働者民衆が未来永劫(えいごう)許さない! 6月4、5日のわれわれ大行進の天皇沖縄訪問弾劾闘争は、100%正義の闘いだ! この闘いを「犯罪」扱いし天皇と石破の国家権力が私を裁くことなど絶対に許されない。沖縄の人民が許さない!
私はこの裁判を、天皇と石破を裁き、再びの中国侵略戦争を止めるための人民裁判として闘う。裁かれるのはお前たちだ! 裁判長小畑! 今すぐ天皇弾圧としてのこの裁判を中止して謝罪しろ!
再びの沖縄戦を絶対に許さない
裁判長、私の手首を見ろ。近づかないと分からないと思うが、ここには6月5日についた手錠の痕が残っている。逮捕直後は身体じゅうに傷があった。これが6月5日に私の身に降りかかった暴力なんだ。絶対に許せない! 暴れるのを抑えると称して、パトカーに連れていくまでの間ずっと左右から力いっぱい腕を引っ張っていたんだ。めちゃめちゃ痛かった!私ひとりが痛いのなんてどうだっていい。沖縄の全ての住民をスパイ視して、辺野古の座り込み排除のように全ての沖縄人民にこの暴力を行使して戦争で殺していく——これが石破と天皇のやろうとしていることだ! こんなことは絶対に許さない!
改憲・戦争阻止!大行進と全学連は、必ずこの弾圧を打ち破って中国侵略戦争阻止の内乱を切り開く! 裁判長小畑和彦! 検察官池田一貴! 今すぐこの裁判を中止しろ! 公訴を棄却して私を釈放しろ!