水平同盟が第14回大会 転換と飛躍をかけ徹底討論

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週刊『前進』04頁(3409号04面03)(2025/08/18)


水平同盟が第14回大会
 転換と飛躍をかけ徹底討論

(写真 部落解放・日帝打倒へ一層の飛躍と変革を宣言した全国水平同盟第14回大会【7月27日 大阪府高槻市】)

 全国水平同盟の第14回大会が7月27日、大阪府高槻市において全国の同盟員と共闘の仲間100人を結集してかちとられた。今年の大会は、水平同盟結成以来の歴史的な節目の大会となった。
 大会は冒頭、去る3月1日に逝去された曽我勝宣副委員長、同じく3月11日、再審闘争の渦中で逝去された石川一雄さんに対して、全参加者で黙とうした。
 久原正子委員長の決然とした開会あいさつ、改憲・戦争阻止!大行進関西の西納岳史事務局長、全学連の亀井陽慧副委員長、星野・大坂全国救援会の狩野満男共同代表からの連帯あいさつに続き、田中れい子書記長が大会議案を提起した。
 冒頭、運動内の女性差別・性暴力とその隠蔽(いんぺい)に同盟の幹部が関わっていたことを明らかにして弾劾すると同時に謝罪し、告発・決起した仲間と共に闘う決意が表明された。この総括をも契機に全国水平同盟結成以来の路線的限界と誤りをえぐり出し、戦争と革命の時代に激化する差別と闘う革命的部落解放闘争路線の確立へ向けた歴史的な宣言が決意に満ちて行われた。そして当面する中国侵略戦争阻止の反戦闘争、狭山差別裁判糾弾闘争、住宅闘争をはじめ地域・職場から差別と闘う水平同盟を強化・建設することを提起した。
 路線的総括部分では、①これまでの「部落差別の本質は階級支配を貫徹するための資本による労働者階級の分断・団結破壊であり、差別撤廃・部落解放は団結を求め団結を拡大する闘い」という差別に対する認識と解放運動路線の単純化・一面化に重大な誤りと欠落があったと切り込み、「部落差別とは日本帝国主義の足下に生きる全人民への分断攻撃」であることを歴史的に明らかにした。
 ②部落差別撤廃の闘いは「労働者の団結拡大」の一般的・抽象的な確認ではなく、帝国主義打倒、今日的には中国侵略戦争を日帝打倒の内乱に転化する中にこそ、人の世に熱を、人間に光を取り戻す道があり、差別によって奪われてきた団結が日帝打倒の握り拳となって甦(よみがえ)ると鮮明にさせた。
 ③不可欠の課題として、差別の具体的な現れの一つひとつと対決し、差別への告発・糾弾に決起した当該から真摯(しんし)に学び、当該と連帯して共に闘うこと、また民族差別、人種差別、女性差別、障害者差別など、それぞれに固有の歴史と現実があり、今日の戦争情勢下で具体的な形をとって現れる差別との闘いを徹底的にやりぬくことを鮮明にした。
 ④運動の中に差別糾弾闘争を復権し、日帝による最大の部落差別としての狭山差別裁判への糾弾闘争を、戦時下の部落解放・日帝打倒の闘いの基軸に据え、戦争・差別・排外主義に怒る無数の新たな覚醒と決起が必然化する時代に、いま一度生まれ変わる決意で闘おうと、熱烈に提起された。
 画期的な大会議案を受けて討論が水平同盟各支部を先頭に活発に行われた。何より運動内の女性差別事件とその隠蔽への怒り、主体的なとらえ返しが全国各支部から表明された。特に路線の根底的転換の提起を真正面から受けとめ、革命的な部落解放・日帝打倒の路線を確立することへの意欲に満ちた発言が相次いだ。
 そして米帝のイラン核攻撃によって現実化する米日の中国侵略戦争と対決する反戦闘争に総決起すること、参院選を通して明らかになった労働者人民の怒りの爆発と右翼ファシスト的勢力との内乱的激突情勢に挑むこと、無実の石川一雄さんの遺志を真に引き継ぎ責任をとりきって、狭山闘争を国家権力による部落差別を徹底糾弾する闘いへと押し上げることが熱烈に表明された。
 最後に8・6広島闘争から11月総決起への闘う方針と人事案を採択し、団結がんばろう、解放歌斉唱で締めくくった。
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