9月日米大軍事演習許すな 中国侵略戦争突入と対決し反戦反基地闘争に立とう!
9月日米大軍事演習許すな
中国侵略戦争突入と対決し反戦反基地闘争に立とう!
8月22日、6月の天皇訪沖弾劾闘争弾圧で起訴・勾留されていた全学連の田丸鴻一郎さんの保釈・奪還をかちとった。続く26日には、8・6広島闘争の原爆ドーム前で不当逮捕されていた2同志が奪還された。沖縄と広島の反戦闘争をたたきつぶすことを狙った国家権力の戦時治安弾圧を完黙・非転向で粉砕した決定的勝利だ。8・6広島闘争のような実力闘争をさらに巨大な規模で巻き起こそう。戦後80年を迎えて、今まさに新たな侵略戦争に踏み出し、そのための大軍事演習を強行しようとする米日帝国主義を断じて許すことはできない。これを徹底弾劾し、人民の怒りで包囲する反戦反基地闘争を全国で闘おう。9・1関東大震災―朝鮮人・中国人虐殺102年の反戦デモに続き、戦時下の差別・排外主義を打ち破る闘いを拡大しよう。
過去最大規模の日米演習
米日を軸に「過去最大規模」の大軍事演習が次々に行われている。
インドネシアでは、8月25日~9月4日にかけて米比を中心とした対中国の多国籍演習「スーパー・ガルーダ・シールド」が実施されている。昨年は陸上自衛隊が初めて参加したが、今年はさらに海上自衛隊・航空自衛隊を加え、参加人数は昨年の2・7倍となる750人に増強、輸送艦「おおすみ」と輸送機C130も派遣した。
8月25日~9月1日には陸自の伊丹駐屯地(兵庫県)と朝霞駐屯地(東京都・埼玉県)で、例年12月に行われていた日米豪共同指揮所演習「ヤマサクラ89」が、「9月に予定されている訓練と連続性を持たせるため」に前倒しで行われた。9月14~24日の日米共同演習「オリエント・シールド」にはオーストラリアが初参加し、共同実動演習が新潟県の関山演習場での実弾訓練を中心に国内6カ所の基地・演習場で行われる。豪軍輸送のために新潟空港も使われる予定だ。
とりわけ重大なのが9月11~25日まで沖縄・九州、北海道、硫黄島などで実施される、米海兵隊と陸自による国内最大規模の実動演習「レゾリュート・ドラゴン25」だ。これは米海兵隊の「遠征前進基地作戦(EABO)」に基づく中国侵略戦争の実戦を想定した演習である。EABOに特化した米軍の最新兵器=地対艦ミサイルシステム「NMESIS(ネメシス)」、巡航ミサイルやドローンに対応する最新鋭の短距離防空システム「MADIS(マディス)」が石垣島に展開され、無人艇「ALPV」を使った物資の輸送訓練も徳之島で行われる。しかも、NMESISは来年3月からキャンプ・ハンセン(沖縄県)の第12海兵沿岸連隊に配備され、那覇軍港に一時配備されているALPVは無期限配備に切り替えることも同時に発表されているのだ。また米軍岩国基地(山口県)では核兵器も搭載可能な米軍の中距離ミサイル発射装置「タイフォン」の展開訓練が国内で初めて実施されようとしている。陸自日出生台演習場(大分県)では実弾を使った対艦・対空戦闘訓練や電子戦訓練、オスプレイを使った負傷兵の後送訓練、北海道や硫黄島では中国からの反撃を想定した滑走路復旧訓練なども予定される。
重要なことは、この大演習に対して地元住民の怒りが高まり、抗議の声が噴出していることだ。日出生台演習場での訓練についての住民説明会の様子を報じたニュース番組では、「私たちは朝から夜9時まで撃った音を聞くんですよ」「採草で一番忙しい時期に1カ月間、採草に入れない。繁殖農家として細々と牛飼いしている人間をどこまでいじめるんや」といった声が次々と紹介された。
米日帝が中国侵略戦争に突進するための大演習を徹底弾劾し、全国で反戦反基地闘争を巻き起こそう。
世界戦争に突き進む米帝
アメリカ帝国主義・トランプは8月25日、米国防総省の名称を1947年まで使われていた「戦争省」に近く変更したいとの意欲を示した。その理由として第1次、第2次大戦に言及し、「それ(戦争)がこの組織の本質だ。国防もその一部だ」と主張。さらに「戦争省だった頃には信じられないほどの勝利の歴史があった」と強調し、「防衛だけではなく、攻撃も必要だ」と言い放った。今やトランプが米帝の大没落からの巻き返しをかけて、第1次、第2次大戦に続く3度目の世界戦争へと全世界を本気で引きずり込もうとしていることは明らかだ。
トランプ関税がインフレ圧力となって米帝経済にはね返る中、同じ25日には利下げに慎重な米連邦準備制度理事会(FRB)の理事の解任を発表するなど、トランプは強引な政治介入によって経済危機の打開を図ろうとしているが、もはや一層の混乱と景気後退は不可避だ。さらにトランプは全米各地に即時派遣できる州兵の専門部隊を編成するよう大統領令に署名し、治安弾圧の強化に乗り出している。このトランプの凶暴化は、まさに中国侵略戦争に突き進む以外になくなった米帝の大没落と末期的危機を象徴するものだ。
こうした中、日本帝国主義・石破政権が、9月3日に北京で行われる「抗日戦争勝利80周年」の記念行事に参加しないよう、外交ルートを通じて各国に呼びかけていたことが判明した。かつて日帝自身が中国に対して行った極悪の侵略戦争と人民虐殺の歴史を傲然(ごうぜん)と居直り、中国への敵意と排外主義を扇動し、中国に侵略戦争をしかける米日帝国主義の側につくよう各国に要求しているのだ。そもそもこの9・3にぶつける形で、米帝と一体化した中国侵略戦争への空前の大軍事演習を繰り広げようとしていること自体が許しがたい挑発だ。
10・5大デモへ攻め上れ
今求められているのは、戦時下の差別・排外主義を許さず、闘う中国・アジア人民、在日人民と連帯し、血債をかけて中国侵略戦争阻止・日帝打倒の反戦闘争を爆発させることだ。
8・6広島闘争は「連帯し、侵略を内乱へ」を貫き実力で機動隊の暴力を粉砕し、極右の台頭に危機感を募らせる人々に闘いの展望を示した。それは、全世界で巻き起こる戦争か革命かの歴史選択をかけた内乱的決起と一体の闘いだった。この勝利の地平を今秋決戦でさらに発展させ、日本階級闘争のさらなる実力闘争的発展をかちとろう。
当面する最大の決戦は、改憲・戦争阻止!大行進が呼びかける10・5闘争で、首都を揺るがす反戦大デモを実現することだ。レゾリュート・ドラゴンをはじめとする9月の日米大軍事演習と対決し、9・12天皇長崎訪問弾劾闘争―9・14佐世保デモ、9・13練馬駐屯地デモ、9・28横須賀闘争など全国で反戦反基地闘争を徹底的に闘い抜き、10・5反戦デモに攻め上ろう。中国侵略戦争阻止の反戦闘争の最前線に立つ学生運動の爆発へ、9月11~12日の全学連大会の成功を全党の力で支え、共に闘おう。
国鉄1047名解雇撤回闘争も正念場を迎えている。控訴審闘争勝利へ全国で署名を集め、9月19日の第1回期日の高裁包囲デモ・裁判闘争に全国から大結集しよう。そして10・5反戦デモの爆発から11・2全国労働者総決起集会に闘う労働運動の大隊列を登場させよう。そのカギは職場で中国侵略戦争阻止の反戦闘争を真正面から訴え、反戦決起を組織することにある。分岐・流動をつくりだし、党細胞、活動家のフラクションを建設しよう。
反戦闘争の爆発と不可分一体の闘いとして、共産主義者の政治的結集体としての党の建設をかちとろう。「連帯し、侵略を内乱へ」を貫く党、女性差別と闘う党、青年・学生・女性の党への変革を推し進めよう。