沖縄・九州を戦場にさせない 9・12長崎―9・14佐世保デモへ 日米軍事演習と一体の天皇長崎訪問許すな! 革共同九州地方委員会
沖縄・九州を戦場にさせない
9・12長崎―9・14佐世保デモへ
日米軍事演習と一体の天皇長崎訪問許すな!
革共同九州地方委員会

戦後80年となる今年、天皇ナルヒトは「慰霊の旅」と称して硫黄島・沖縄・広島を相次いで訪問してきた。その締めくくりとして9月12日に長崎・平和公園を、14日には日米合同軍事演習「レゾリュート・ドラゴン25」が実施されている佐世保市を訪問しようとしている。怒りの声を上げ、徹底的に粉砕しよう!
中国侵略へ挙国一致狙う
この「慰霊の旅」は日本帝国主義によるアジア侵略の下手人=昭和天皇ヒロヒトの戦争責任を居直り、中国侵略戦争に向けた挙国一致体制をつくり上げるための悪辣(あくらつ)極まる策動にほかならない。沖縄・広島訪問では自衛隊が道路に居並んで天皇を迎え入れ、かつてのアジア侵略を天皇とその「臣民」が祝した「提灯(ちょうちん)奉迎」を行政が推進した。反戦反核運動の中核=沖縄・広島を圧殺し、大日本帝国復活を演出するものだ。天皇訪問を弾劾する人々には公安警察・機動隊による暴力的弾圧が襲いかかり、全学連の田丸鴻一郎さんは不当逮捕・起訴され、8月22日の保釈まで長期にわたって獄中にとらわれた。絶対に許すことはできない!
だがこの天皇制の前面化は、それ以外に労働者民衆を組み敷き、戦争に動員していくすべをもたない日帝の決定的弱点にほかならない。再びのアジア侵略のためにはヒロヒトの罪業を覆い隠し、デマと暴力で社会を制圧しなければならない。ならば、文字通り人民の血で歴史に刻まれた天皇の戦争責任・戦争犯罪を徹底的に暴露・断罪し、怒りの声を上げて立ち上がることが、侵略戦争体制構築の策動を完膚なきまでに粉砕する最良の道だ。
天皇は極悪の戦争犯罪人
明治維新以後、日本は後発資本主義として列強諸国に伍(ご)するべく「富国強兵」を掲げ、アジア侵略に突き進んだ。天皇は大日本帝国の絶対的支配者、陸海軍の統帥者となり、全民衆を支配した。その支配を正当化するのは「万世一系の男系男子による皇統」という荒唐無稽な虚構に過ぎなかったが、それゆえに天皇への臣従は兵役、学校教育などあらゆる機会を通じて暴力的に強制された。日帝の徹底的な人民抑圧と絶えざるアジア侵略を貫徹する機構として天皇制はつくりあげられたのだ。
そして日帝の戦争は全て天皇が裁可した。とりわけ1931年9・18柳条湖事件(関東軍による南満州鉄道線爆破の自作自演)を契機とする全面的な中国侵略戦争への踏み込みにおいて、ヒロヒトは「自衛の必要上、関東軍の将兵は果断神速に匪賊(ひぞく)を掃討し、皇軍の威武を内外に宣揚せり」「朕(ちん=天皇の一人称)深くその忠烈を嘉(よみ)す」と絶賛した。中国・アジアへの侵略は天皇の名で「自衛戦争」の大義名分を与えられ、南京大虐殺、731部隊、軍隊慰安婦制度など、あらゆる残虐行為が正当化された。
そしてヒロヒトは自身の決断による対米開戦で戦況が悪化すると「どこかであと一撃」を連呼して膨大な犠牲を出す無謀な作戦を繰り返させ、敗戦確定の状況でも自らの地位を守る「国体護持」を図って講和を拒否し、沖縄戦や広島・長崎への原爆投下を招いた。アジア2千万人、日本310万人の民衆の犠牲はまさに天皇ヒロヒトの意思と決定によってもたらされたのだ。そして戦争に負けるや、ヒロヒトは必死に延命を策し「アメリカが長期にわたり沖縄を占領し続けることを希望する」と言い放って沖縄を売り渡した。
これらの所業についてヒロヒトは何らの悔恨も抱いていない。1975年の訪米からの帰国後、「戦争責任」を問われ「そういう言葉のアヤについて文学方面はあまり研究もしていないのでわかりません」と開き直り「(原爆投下は)戦争中であるからやむをえない」と言い放った。繰り返し「負け戦」を悔やみ、「軍部のせいだ」と責任転嫁の恨み言を吐き続けた。膨大な犠牲者・被害者への謝罪や反省など一度たりとも見せたことはない。この卑劣極まる戦争犯罪人を朝鮮・中国・アジア人民は絶対に許すことはない。
沖縄、広島の激闘を継ぎ
このヒロヒトの地位を継承したナルヒトも前天皇アキヒトも、数えきれない「戦没者慰霊」行事の全てにおいて天皇の戦争責任には絶対に触れず、決して「謝罪」もしない。4月にナルヒトが訪問した硫黄島は80年経っても島民は帰還を保障されないにもかかわらず、初めてレゾリュート・ドラゴンの演習地に組み込まれた。天皇による「慰霊」とは次なる戦争への露払いにほかならない。
何より、天皇制は過去も現在も階級社会の本質を塗り隠し、「天皇の下の国民統合」に全人民を組み敷く支配の機構だ。侵略戦争を阻止することも、労働者階級の解放をかちとることも、天皇制をたたき潰すことを抜きにしては絶対に不可能だ。だからこそ天皇を徹底的に批判し、実力で粉砕する過程においてこそ、日本の労働者民衆は支配の鎖を打ち砕き、アジア民衆への血の債務を真に弁済して、自らを社会の主人公へと飛躍させていくことができる。天皇制の粉砕とは日帝打倒、プロレタリア独裁権力樹立を実現する闘い、「連帯し、侵略を内乱へ」の具体的貫徹形態だ。
沖縄・広島を先頭にした2025年の激闘を引き継ぎ、長崎来訪を断固粉砕しよう。平和公園に踏み入り、日米合同軍事演習=新たな侵略戦争の準備を称揚する天皇ナルヒトを断じて許してはならない!
さらに、佐世保には海上自衛隊、米海軍の基地と共に侵略殴り込み部隊=陸上自衛隊水陸機動団を擁する相浦(あいのうら)駐屯地があり、今年度中には海自のイージス艦「ちょうかい」に中国を攻撃可能なトマホークミサイルの搭載が計画されている。佐世保こそ大日本帝国時代から現在まで変わることのない侵略戦争の一大拠点だ。
1968年1月、佐世保で闘われた原子力空母寄港阻止の内乱的な激闘が70年安保・沖縄決戦を本格的に切り開く端緒となったように、いま中国侵略戦争阻止の一大決戦を切り開くため、9・12長崎―9・14佐世保闘争に結集しよう!
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9・12天皇長崎訪問粉砕闘争
9月12日(金)正午 平和公園前集合
午後1時 デモ出発/3時から鉄橋にてアピール
9・14日米軍事演習弾劾!佐世保反戦デモ
9月14日(日)午後1時 島瀬公園集合 2時 デモ出発
終了後、海上自衛隊佐世保総監部への抗議行動
主催 改憲・戦争阻止!大行進九州