団結ひろば 投稿コーナー

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週刊『前進』04頁(3411号04面04)(2025/09/01)


団結ひろば 投稿コーナー

8・6広島闘争を闘って(続)



(写真 原爆ドーム前を死守して集会を貫徹した朝の8・6広島闘争)

女性の実力闘争が決定的力
 関西・学生 森谷 詩

 8・6ヒロシマ闘争の大勝利の力で、暴処法弾圧で逮捕されていた2人の女子学生を奪還し、沖縄闘争弾圧の田丸さんの保釈を勝ち取り、さらに8・6当日に逮捕された2人の労働者の仲間も奪還した!
 反戦闘争を先頭で闘ってきた女子学生への逮捕が相次いでいる中、同じ女子学生として闘うことで自分にも弾圧が降りかかってくるのではないかと正直怖さがあった。しかし、だからこそ、むしろ怒りをたぎらせて8・6を闘った。
 ロシア革命において女性たちのデモから兵士ら全民衆が決起して革命が実現して第1次世界大戦を終わらせたように、社会の中で痛めつけられ抑圧され続けてきた膨大な女性たちが政治と暴力を奪還して実力の反戦闘争に立ち上がることは帝国主義打倒・中国侵略戦争阻止の闘いに決定的な力を与える。だからこそ、権力は女性の決起を恐れて女子学生を逮捕したのだ。
 であれば、1人でも多くの女性が、逮捕された女子学生たちのように自己解放的に実力の反戦闘争に立ち上がることが、弾圧を粉砕して団結を拡大させる力になることははっきりしている。たとえ自分に弾圧が降りかかろうとも、戦後80年、米軍がイラン核施設を攻撃し、非核三原則の改定が提言され、米日帝国主義が中国侵略戦争を核戦争として準備している情勢の中で、再びの侵略戦争を絶対に繰り返さないために闘うという決意で座り込んだ。
 この勝利に続き、9月全学連大会、10・5反戦デモ、11・2労働者集会へ攻め上っていこう!

訪問の広島でシットイン
 東京・青年 M

 「シットイン(sit in)」という概念がある。抗議表現の一つとして定着しているこの行動は、かつて人種隔離政策が行われていたアメリカで公民権運動が盛んだった際、白人専用の席に黒人が座りこみ、抗議と怒りをその身で示した様子が特に有名だ。1964年に公民権法が制定され、被差別民の勝利が勝ち取られるまで、この命懸けの行動・運動は続いた。
 翻って現在、差別も不条理も世界からは消えていない。それに対する抗議の声も死んではいない。
 私が初めて訪れた広島で、8月6日早朝に繰り広げられた闘いも、まさしくこの文脈のもとで行われた命懸けの大行動だった。広島市長・松井一實による法的根拠の存在しない集会規制に対し、夜通しの座り込みとスクラムによる結束で集会の破壊を阻止し、その場を死守した。警察権力と結託して機動隊を導入する市の暴挙は戦前・戦時中の醜悪さを連想させたものの、およそ3時間にわたる死闘の末、機動隊は集会の阻止に失敗。労働者人民は大勝利した。
 8・6直前に女子学生2人を不当逮捕し、あからさまな運動潰しを仕掛けてくるなど、来る中国侵略戦争、核武装に向けて、警察権力及び石破政権はなりふり構わない苛烈(かれつ)な動きを見せている。既に戦時情勢は開始されている。権力の横暴、理不尽に対して断固とした姿勢で立ち上がり(時には座り込み)、戦時情勢を内乱へ転化させ、仲間との連帯で理不尽に立ち向かおう。

被爆者の怒りをわがものに
 香川連帯ユニオン書記長 吉田康彦

 「8月6日は慰霊の日だから『戦争反対』と叫ぶな」「平和式典は厳粛に『黙って祈れ』、とりわけ石破があいさつする時は『静かにしろ』」と右翼や権力は言う。原爆や戦争は、自然災害ではない。何が慰霊だ! 14万人の人間が一瞬で焼き殺され、アジアでは2千万人が殺されたんだ。しかも今、核を容認し、現に戦争をやっている連中や、やろうとしている連中が集まる式典とは何なんだ! そもそも祈るだけでは恒久平和は来ない! 怒りなしに黙っていることは、被爆者への冒とく行為であり、戦争翼賛に加担していることになる。
 80年前、戦争の悲惨な現実の中から、二度と絶対に戦争だけは許さないと実力で歴史を積み重ねてきた被爆者や労働者と連帯し、原爆ドーム前で座り込んだ私たちこそ正義であり、戦争を止め社会を変える力がある。自らの政治危機を戦争に転化しようと、差別・排外主義をまき散らす国家権力やそれに追随する連中に未来はない! 私たちこそが社会、時代の主人公だ。
 排外主義を許さず女性差別と闘い、機動隊暴力と激突してそれを実践する中でこそ、自らの存在を懸けて人類最大の暴力である核兵器と核戦争に体を張って闘う決意を新たにすることができた。団結すれば勝利することができると改めて確信した。闘えば必ず社会を変えていく展望は見えてくる。中国侵略戦争=核戦争に突き進む自国政府を倒し、戦争のない、人間が人間らしく生きられる社会を私たちの手でつくろう!

過ち繰り返さない闘いの道
 東京・青年 大橋 良

 広島原爆の碑には「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」とある。アジア侵略戦争の帰結としての原爆投下の歴史を繰り返さない、という決意をもってのみ、犠牲者の面前でものを言う資格がある。日帝が台湾、朝鮮、中国、アジアを侵略し、戦争を天皇の一存で長引かせ、原爆という別の帝国主義の国家暴力が発動された。
 私は長崎にも行き、長崎人権平和資料館、原爆資料館を見学した。アジアの人民を強制連行し、過酷労働の強制と「慰安婦」としての性暴力という非道の極みを、天皇の軍隊として動員された日本の労働者がやったのだ。「慰霊のみせよ、戦争反対を言うな」と言う右翼や広島市当局、国家権力は日帝の国家犯罪を闇に葬り、差別・排外主義を使って再び「過ち」を「繰り返」そうとしているのだ。
 8・6―8・9闘争は日本階級闘争の新局面を象徴する闘いとなった。8・6の実力座り込みは、実力行動で国家意思を粉砕することが可能だということを示した。体制内「左派」はもはや選挙の中に展望があるということすらやめ、自民党・石破にしか展望がないと言い出すに至ったが、それが全くのうそだということを機動隊暴力をはね返し実践的に示した。8・9長崎も広島の勝利の熱気そのままに登場し、式典の石破に弾劾を突きつけた。
 8・6を通して、出会って間もない仲間が生き生きと闘っている。さらに仲間を集め、10・5―11・2の大隊列の登場をもって広島市長松井、首相石破、米トランプに報いよう。
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自治労大会で反戦訴え情宣
 全国労組交流センター自治体労働者部会 北島一恵

 8月25日、全国労働組合交流センターと改憲・戦争阻止!大行進栃木は、栃木県宇都宮市ライトキューブ宇都宮で開催された第99回自治労定期大会参加者に、反戦闘争への決起を訴える情宣活動を行った。
 「米日の中国侵略戦争阻止」と大書した横断幕を広げ、ビラまきを開始した途端に、会場の管理者が「自治労大会」の名札を付けて退去を求め、警察に通報。私たちはひるむことなく、2時間の宣伝活動をやり抜いた。800枚準備したビラはほとんど自治体労働者の手に渡った。昨年の2倍以上が受け取られた。真正面から米日の中国侵略戦争阻止を訴えれば全労働者を獲得できると確信した。
 一方、本大会議案は戦後史を画する石破政権の戦争政策を事実上容認・支持する立場を明らかにした。そして東アジアの「軍事的緊張」の原因は中国の「軍備増強」「軍事的圧力」「力による現状変更」にあると中国脅威論をあおり、他方で米帝が推進するウクライナ戦争、パレスチナ―イラン・中東侵略戦争、中国侵略戦争とは闘わず、これに屈服・容認している。連合・自治労中央の産業報国会化はここまで進んでいる。
 あらためて階級的労働運動の重要性を感じた。それは私たち一人ひとりが反戦闘争を真正面から訴え、自ら徹底的に闘い、職場に分岐・流動をつくり、反戦闘争へ組織することだ。そのために10・5全国反戦闘争―11・2労働者集会への総決起を呼びかけよう。
 猛暑であったが、やりきった解放感にすがすがしい気持ちになった。

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