韓国労働者大会に5万人 動労千葉が合流戦争阻止へ日韓連帯
週刊『前進』04頁(3422号01面02)(2025/11/17)
韓国労働者大会に5万人
動労千葉が合流戦争阻止へ日韓連帯

(写真 民主労総結成30年社会大改革へ/5万人が結集したチョンテイル烈士精神継承全国労働者大会で「すべての労働者の労働基本権獲得」のボードを掲げる参加者。最前列には、クォンヨンギル民主労総初代委員長【前列左端】をはじめとする歴代委員長が並んだ。右から3人目が動労千葉・関委員長【11月8日 韓国・ソウル市】)
関道利委員長、渡辺剛史書記長を先頭とする動労千葉訪韓団は11月8日、韓国・ソウルで開催された全国民主労働組合総連盟(民主労総)主催の全泰壱(チョンテイル)烈士精神継承全国労働者大会に参加した。全学連や青年労働者を含めて約20人が参加し、東京での11・2労働者集会に参加したソウル地域本部をはじめ韓国の労働者との交流を深めた。米日帝国主義が中国侵略戦争に突入し、朝鮮半島をめぐる情勢も激動する中で、日韓労働者階級の国際連帯に戦争を止める力があることを実感する行動となった。(関連記事2、3面)
7~10日の滞在中、動労千葉はソウル地域本部と鉄道労組ソウル地方本部、民主労総本部を訪問。同じく11・2集会に参加した金属労組旭硝子(ガラス)支会のチャホノ支会長・オスイル首席副支会長らとも再会して団結を打ち固めた。
ソウルの東大門(トンデムン)にほど近い平和市場の縫製工場で少女たちと共に働いていた22歳の青年チョンテイルが「勤労基準法を順守しろ!」「私たちは機械ではない!」と叫び、自らの体に火を放ったのは1970年11月13日のことだ。この決起から55年、そして95年の民主労総結成から30年を迎えた今年、トンデムンの大通りを占拠して開催された大会には5万人以上が結集した。
今年の大会は何よりも、昨年末の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領によるクーデター策動を粉砕した勝利の上にかちとられた。民主労総は、昨年11月の労働者大会に続いて開催された「ユン政権退陣第1回総決起」を起点に、労組破壊と戦争政治を推し進めるユン政権と真正面から対決して闘い抜くことを宣言した。そして非常戒厳が宣布されるや否や路上に飛び出し、体を張って文字通り民衆の総決起を切り開いたのだ。
しかし、ユンソンニョル弾劾・罷免(ひめん)を経て就任した李在明(イジェミョン)大統領は「国益重視」「実用外交」を掲げ、労働者階級を裏切り続けている。とりわけ、ユン政権の路線を継承し日米韓軍事同盟強化を推し進めていることは重大だ。10月末にはトランプ・高市と相次いで会談し、原子力潜水艦の建造を打ち出すに至った。米日帝の先兵として戦時体制づくりを推進するイジェミョンは、その一環として、政府・資本との「社会的対話」推進など、120万人のナショナルセンターに成長した民主労総への取り込み策動を強めている。
しかし、韓国の労働者たちは非正規職を先頭に激しい闘いに立ち上がっている。仁川(インチョン)国際空港では、過労死が相次ぐ過酷な労働条件の改善を求めて公共運輸労組インチョン空港地域支部が9月から波状的なストライキに立ち、支会長は10月末から空港ロビーでハンストに突入。ソウル都心の世宗(セジョン)ホテルでは、整理解雇されたコジンス支部長が2月から高空籠城(ろうじょう)闘争を継続している。公共運輸労組全国教育公務職本部は非正規職への差別撤廃などを訴え11、12月のゼネストを構えて闘っている。その闘いの熱気を訪韓団の全員が共有した。