中国侵略戦争阻止へ総決起を トランプが新国防戦略を発表 同盟国に「防衛費5%」要求中国スタの体制転覆を狙う
週刊『前進』04頁(3432号03面01)(2026/02/02)
中国侵略戦争阻止へ総決起を
トランプが新国防戦略を発表
同盟国に「防衛費5%」要求中国スタの体制転覆を狙う
米国防総省が1月23日、第2次トランプ政権下で初めて発表した「国家防衛戦略(NDS)」は、昨年末の「国家安全保障戦略(NSS)」に基づき「力による平和」を前面に押し出した。その核心は「19世紀以降の米国の最大のライバル」とする中国による「台湾奪取」を力ずくで「拒否」=阻止することにある。それは中国スターリン主義が「核心的利益の核心」とする台湾との統一を、米帝と日帝をはじめとする「同盟国」の軍事力で粉砕し、中国スターリン主義を徹底的に追い詰め、崩壊させる中国侵略戦争の貫徹そのものだ。そのために、日本や韓国をはじめとする同盟国に対して国内総生産(GDP)比5%の国防費を要求している。日本帝国主義は、この米帝の要求に安保3文書改定をもって応え、中国侵略戦争に全面的に突入しようとしているのだ。
「第1列島線に拒否体制」
今次NDSの柱は①「米国本土の防衛」、②「インド太平洋地域における、対立ではなく力による中国の抑止」、③「同盟国やパートナーとの負担分担の強化」、④「米軍需産業基盤の強化」とされている。その一切は、米帝による台湾強奪―中国スターリン主義の体制を転覆する中国侵略戦争遂行のためのものだ。「中国の抑止」の項目では、「中国を含めたいかなる勢力も米国や同盟国を支配できないようにする」とし、インド太平洋地域を「主戦場」と位置づけた「NSSの指示通り(南西諸島から台湾、フィリピンを結ぶ)第1列島線に沿って強固な拒否防衛体制を構築する」と明記。その過程で「常に、世界中のいかなる標的に対しても壊滅的な打撃と作戦を実施する能力を保持する」としている。
NDSの、中国側との「対話を推進する」「体制変更や存亡をかけた闘争は求めない」などの表現をもって、あるいは台湾への言及がないことをもって〝中国との対決姿勢が後退した〟〝中ロとの「すみ分け」を望んでいる〟などと評価するのは全くの誤りだ。NDSは、「われわれは……『力による平和』を見失うことはない」と釘を刺し、「インド太平洋地域における勢力均衡」のために必要なのは軍事力だと記す。文書全体の結論でも「潜在的な敵対者が……紛争を選択した場合、米軍は戦って勝利する」と強調している。この「標的」「敵対者」が中国スターリン主義・習近平体制であることは完全に明らかだ。
また、発表前日にトランプはSNSに「〝ドンロー主義〟稼働」と題する軍事専門家のリポートを投稿した。保守系シンクタンクのウェブサイトに掲載され、「絶対的決意」作戦(1月3日のベネズエラ侵攻)、さらにイランの体制崩壊が「習近平国家主席による統治の終焉(しゅうえん)、中国における共産党支配の終焉、そして中国共産党そのものの終焉」につながる可能性を説くものだ。トランプは「ドンロー主義」の目的が中国スターリン主義体制の転覆であることを突きつけたのだ。
帝国主義間争闘戦を激化
NDSは、明らかに日本や韓国をさす「(インド太平洋)地域の主要な同盟国」をはじめとする同盟国に対し、「集団防衛」への一層の貢献を強く求めている。これ自体が日帝に対する激しい争闘戦だ。「同盟国やパートナーとの負担分担の強化」という項目では、イスラエルが「模範的な同盟国」であるとし「同盟国やパートナーは集団防衛の負担を公平に分担しなければならない」と繰り返す。また、北大西洋条約機構(NATO)が引き上げに合意した国防費のGDP比5%が「新たな国際基準」だと提唱し、やはり日韓を念頭に「欧州だけでなく全世界の同盟国・パートナー」が国防費をGDP比5%に引き上げるよう求めた。
大没落にあえぐ米帝は、他の帝国主義を徹底的に動員して中国スターリン主義体制を転覆し、それによって自らの世界支配を立て直そうとしている。「米国本土の防衛」や「米軍需産業基盤の強化」も、この中国侵略戦争戦略の一環だ。
「米国本土の防衛」をめぐっては、ミサイル防衛システム「ゴールデン・ドーム」導入や核戦力の近代化、「不法移民の国外退去」などを挙げた上で、「西半球全域」が事実上の「米国本土」であるかのように、そこでの「敵対勢力の影響力拡大」を叫び、これに対する「米国の国益の防衛」を強調する。
とりわけグリーンランド、パナマ運河、「アメリカ湾(メキシコ湾)」などの戦略的要衝への「米国の軍事的、経済的アクセスを保障する」ことを通じて「権益を守る」と明記した。「西半球」から「敵対勢力」=中国をたたき出し、自らの絶対的な勢力圏として軍事的に制圧するという意思を改めて示したのだ。
また、カナダや中南米などの近隣諸国に対しては、「自らの役割を果た」さない場合には「世界が『絶対的決意』作戦で目撃したように」「断固たる行動をとる」用意がある、「これがモンロー主義のトランプ的帰結だ」と、軍事力行使を示唆して恫喝した。トランプ政権はNDS公表の直後からキューバへの原油供給の完全遮断に向けた検討に入り、年内にも体制転覆を実現するとしている。
NDSはまた、「米軍が世界最強であり続けるための基盤」と位置づける「米軍需産業基盤の強化」のために「国家総動員に匹敵する産業動員が不可欠である」と強調する。中国侵略戦争―世界戦争をやり抜くための産業構造の全面転換、国家総動員体制の構築を強く要求するものだ。
欧州についても、米帝によるグリーンランド「領有」策動などをめぐり争闘戦が激化する中、NATOに加盟する欧州の同盟国が「欧州防衛の主たる責任を負う」とし、ウクライナ戦争も欧州の責任で終結させろと突き放している。
また、今回のNDSに盛り込まれた「北朝鮮」「朝鮮半島」の項目も中国侵略戦争遂行と一体だ。NDSは、北朝鮮の抑止は主に「高い防衛費、強固な防衛産業、徴兵制に支えられた強力な軍事力を有する」韓国が担うべきだとし、この責任分担の転換は「朝鮮半島における米軍の態勢更新という米国の利益と合致する」と記す。在韓米軍を再編し、中国侵略戦争に投入することが大前提なのだ。
こうした米帝の中国侵略戦争―世界戦争戦略に対し、日帝・高市は自らの延命をかけて全力で対応し、クーデター的な解散総選挙に打って出た。今こそ日帝・高市政権打倒―中国侵略戦争阻止へ、労働者人民の総決起をかちとろう!