「国の根幹」変えるクーデター 高市の解散総選挙に革命的内乱を
週刊『前進』04頁(3432号03面02)(2026/02/02)
「国の根幹」変えるクーデター
高市の解散総選挙に革命的内乱を
日本帝国主義・高市政権は、すでに中国侵略戦争に突入している中で「国の根幹」を「大転換」させる〝クーデター〟として解散総選挙に踏み切った。アメリカ帝国主義の国家安全保障戦略(NSS)=国家防衛戦略(NDS)に対応する安保3文書の抜本的改定―中国侵略戦争を、「国民的承認」を得たとして〝高市独裁〟で強行しようとしているのだ。
米国防戦略に対応し3文書の改定へ
高市の言う「国の根幹に関わる重要政策の大転換」とは、基本的に自民党と日本維新の会の連立政権合意書に沿って出されている。自民・維新合意書では冒頭に「戦後80年にわたり、国のかたちを作り上げる過程で積み残してきた宿題を解決する」と打ち出しており、これまで労働者階級との力関係で突破できなかった政策を一気に成立させようとするものだ。その具体的な中身は安保3文書前倒し改定をはじめとする「安全保障改革」や「インテリジェンス(情報収集・分析)機能の強化、外国人政策の厳格化」などである。これらに貫かれているのは、〝日帝が敗戦帝国主義から脱却し、中国に対して侵略戦争を仕掛けて今度こそ勝利する国家体制をつくる〟という強烈な意思だ。これが高市の言う「普通の国」の正体だ。
高市は一貫して「責任ある積極財政」を掲げ、軍事費増大のための赤字国債の大量発行とともに、防衛産業を「成長戦略」の柱に据えて戦時経済体制をつくり出そうと躍起になっている。そのすべては中国侵略戦争に勝つためである。
有事に自衛隊が長期間戦い続けるために必要な弾薬の安定供給を図るため、軍需工場を国有化して民間企業に委託する「GOCO」(Government Owned, Contractor Operated/国有施設民間操業)という経済安保推進法が定める方式で、弾薬を生産することも狙われている。自民・維新合意書にも「国営工廠(こうしょう)及びGOCOに関する施策の推進」が盛り込まれている。3月の日米会談で具体化しようとしている安保3文書の改定にもこうした方針を反映させると言われている。これはまさに「国家総動員で中国人民を殺戮(さつりく)するための弾薬を作れ」という攻撃であり、戦時中に大量の爆弾やミサイルを生産し、中国・アジア人民2千万人を大虐殺した国営軍需工場=工廠を復活させるものだ。
高市は「自らの国を自らの手で守る。その覚悟のない国を誰も助けてはくれない」(解散表明会見)、「我が国として主体的に防衛力の抜本的強化を進めることが必要だ」(所信表明演説)と言う。従来の米帝の「核の傘」のもとでの「後方支援」的なあり方を根本から変え、〝日本単独ででも中国侵略戦争を遂行できるようにせよ〟と言うのだ。NDSが日本を含む同盟国に「防衛費の国内総生産(GDP)比5%」を要求しているのも、中国侵略戦争の「第一次的責任」(NSS)を日帝に負わせるためだ。
また、自民・維新合意書では原子力潜水艦の保有も明記され、「非核三原則の見直し(=解体)」による「核共有」「核保有」まで狙うとともに、武器輸出5類型の撤廃も明記されている。5類型とは「救難・輸送・警戒・監視・掃海」のことで、これを撤廃するということはミサイルをはじめとした殺傷能力のある兵器を次々と生産し、他国に売り込んでいくということだ。まさに経済の軍事化であり、継戦能力の確保を狙うものだ。
さらに、自民・維新合意書には対外情報庁(仮称)の創設も明記されている。内閣情報調査室を発展的に改組した「国家情報局」とともに、米中央情報局(CIA)の日本版をつくるということだ。今通常国会で提出される予定だったスパイ防止法と併せて、監視・弾圧体制を徹底的に強化しようとしている。
排外主義をあおり人民を監視・弾圧
これは革命党と労働者階級への攻撃であると同時に、「違法外国人ゼロプラン」「日本国籍取得要件の厳格化」などの外国人政策とともにまき散らされている排外主義扇動と一体の、在日中国人民への弾圧を狙うものでもある。自民・維新合意書には日本国国章損壊罪の制定も盛り込まれている。とりわけ中国・アジア人民の怒りの的である「日の丸」を燃やすことなどを罰する同法は、中国・アジア人民への弾圧法であると同時に、社会を国家主義・愛国主義で染めあげ戦争に動員する攻撃だ。高市は1月24日の党首討論でこれについて「日本の名誉を守る上でも必要な法律だ。必ず実現していきたい」と語った。中国・アジア人民との連帯にかけ、排外主義と弾圧、入管体制そのものを粉砕しよう。
「挙国一致」形成し改憲の強行を狙う
自民・維新合意書では9条改憲や緊急事態条項をめぐって「条文起草協議会」の設置を掲げている。昨年11月の初協議では「9条2項(戦力不保持)削除、集団的自衛権全面容認、国防軍保持明記」などが示された。今回の解散総選挙も、憲法審査会のポストを野党に握られている状況を打開して「挙国一致」体制をつくり、一気に改憲へと突き進むことが目的だ。さらに自民・維新合意書には皇室典範改定や旧姓使用法制化なども明記されている。昨年の天皇ナルヒトによる沖縄などへの訪問と併せて、天皇を中心とした「国民統合」をつくり出し、中国侵略戦争を遂行するのが狙いである。
この中国侵略戦争遂行のための「国の根幹」を「大転換」させる攻撃は、高市が言うとおり「国論二分」の大激突を不可避とする。ここで革共同と動労千葉を先頭とする階級的勢力が一歩も引かずに闘い抜くならば、それは必ず内乱へ転化する。「闘う中国・アジア人民と連帯し、日帝の侵略を内乱へ」を今こそ貫き、職場・街頭・キャンパスへ打って出よう。