施政方針演説 戦時国家への大転換狙う 中国侵略戦争阻止!高市倒せ

週刊『前進』04頁(3436号02面01)(2026/03/02)


施政方針演説
 戦時国家への大転換狙う
 中国侵略戦争阻止!高市倒せ


 高市は2月20日に国会で施政方針演説を行い、中国侵略戦争遂行のための戦時国家体制を構築することを宣言した。「責任ある積極財政」=戦時財政への転換、安保3文書前倒し改定=大軍拡そして改憲の早期実現を打ち出した。「戦争か革命か」をめぐる高市政権と労働者階級の正面激突が始まった。中国・アジア人民への血債にかけ、高市独裁を打ち砕き中国侵略戦争阻止の巨大な反戦闘争の爆発をかちとろう。総翼賛の戦争国会粉砕・高市打倒へ総決起しよう!

改憲・大軍拡を宣言し戦争に全面突入

 3月の訪米―日米首脳会談を前にした高市が今回の施政方針演説で打ち出した内容の一切は、アメリカ帝国主義の国家安全保障戦略(NSS)―国家防衛戦略(NDS)に帝国主義としての延命をかけて対応し、開始された中国侵略戦争を自らの戦争として全面的に遂行しうる戦時国家体制への「大転換」を成し遂げようとするものだ。
 演説の冒頭で高市は改めて「日本列島を、強く豊かに」することが自らの使命であると述べ、「力強い経済政策と力強い外交・安全保障政策を推し進める」と宣言した。それは、トランプが掲げる「MAGA(アメリカを再び強大に)」と同様に、〝朝鮮・中国をはじめアジアを侵略し植民地支配した「強い日本帝国主義」を取り戻し、中国侵略戦争に勝利する〟ということにほかならない。
 そのために高市は「外交力」の章で「力または威圧による一方的な現状変更の試みを強化するとともに、我が国周辺での軍事活動を拡大・活発化させている」として中国を名指しで批判。そして「強い外交・安全保障の確立」として、元首相・安倍が10年前に提唱した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の取り組みを進化させると強調した。中国侵略戦争の最前線に位置する「同志国」に兵器を無償提供する政府安全保障能力強化支援(OSA)の規模拡大や、継戦に必要な重要物資の供給網を確保するものである。インド太平洋地域をかつての「大東亜共栄圏」のように日帝の勢力圏として囲い込もうというのだ。
 「日本の外交・安全保障政策の基軸」である日米同盟についても3月訪米で「さらに強化する」と述べ、そのもとで韓国、フィリピン、オーストラリア、インドとの「安保協力の深化」すなわち中国包囲網の形成を打ち出した。沖縄についても、米海兵隊が普天間基地を「キープ」すると公言しているにもかかわらず、「辺野古への移設工事を進める」と断言。沖縄の反基地闘争を根絶し、沖縄を中国侵略戦争の最前線に立たせようとしている。断じて許せない。
 さらに高市は、「防衛力」の章で、安保3文書の前倒し改定へ「主体的に防衛力の抜本的強化を進める」と強調。3月の日米首脳会談は、この安保3文書の内容を実質的に決めるものとなる。あわせて「同盟国・同志国の抑止力・対処力の強化」「防衛生産基盤の強化」を掲げ、武器輸出をめぐっては「5類型」制限の撤廃=殺傷能力のある兵器輸出の全面解禁と「武器輸出三原則」の運用指針改定=解体も明言した。2月25日には自民党安全保障調査会が5類型撤廃をめぐる政府への提言をまとめ、3月上旬にも提出しようとしている。
 また、高市は戦時治安弾圧体制の強化を狙うスパイ防止法制定などを念頭に、新たに「情報力」の章を設け、「国家情報会議」および「国家情報局」設置を明言した。官邸幹部が、〝安保政策の抜本強化やインテリジェンス(情報収集・分析)機能強化は「首相が今国会で『火の玉』になって進めたい政策だ」〟(2月21日付朝日新聞)と明かすように、高市は2026年度の大軍拡予算案を25年度内に成立させ、その直後から国会で審議に入ろうとしている。高市独裁のもと一気に戦時体制を構築していこうとしているのだ。
 その上で、日帝の〝悲願〟である改憲を真っ向から打ち出したことは重大だ。国会発議について「首相在任中」と述べてきたのを「早期に実現」と踏み込んだ。日帝は中国侵略戦争に突入する中で、敗戦帝国主義から脱却して戦争国家へと統治形態を根本的に転換しようとしているのだ。

「強い経済」の目的は継戦能力の確保

 高市が「強い経済」を構築するとうたう「責任ある積極財政」も、「強い外交・安全保障」すなわち中国侵略戦争遂行体制を確立するための「基礎」として位置づけられている。それは防衛費の国内総生産(GDP)比5%化、南西諸島―日本全土の軍事要塞(ようさい)化、武器や弾薬の大規模な製造・貯蔵など大軍拡を推し進めるものだ。
 この「積極財政」の柱の一つに掲げるのが「成長投資」だ。その対象である「17の戦略分野」とはAI・半導体や造船、軍需産業など戦争遂行に不可欠な分野である。高市が「成長のスイッチを押しまくる」と言う「スイッチ」とは戦争のことなのだ。それは軍事経済化で延命する帝国主義の末期的な姿そのものである。「裁量労働制の見直し」も打ち出したが、戦争のために、国家・資本のために、際限なく労働者から搾取するものだ。
 「積極財政」のいま一つの柱が「危機管理投資」だ。経済安保のために「特定国(中国のことだ)に依存しないサプライチェーンの再構築」を強化するという。またエネルギー・資源安保では「国産エネルギーの確保」が重要だとして「原子炉の再稼働加速」を宣言した。フクシマの怒りを圧殺し、核武装をもたくらんでいる。「積極財政」とは中国侵略戦争の継戦能力を形成しようとするものにほかならない。

侵略の歴史の美化を狙う「昭和100年」

 さらに「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱」があると語り「不法滞在者ゼロプランを強力に推進」すると明言したことも、断じて許すことのできない排外主義扇動だ。
 「皇室典範改正」も打ち出し、4月29日の「昭和100年記念式典」も強調的に述べている。天皇を先頭に2千万人のアジア人民を虐殺した「昭和」を美化し、天皇制を強化して再び侵略戦争を行うことなど断じて許してはならない。
 今こそ高市打倒!中国侵略戦争阻止の反戦デモを爆発させ「闘う中国・アジア人民と連帯し、日帝のアジア侵略を内乱に転化せよ」の闘いを押し広げよう。
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