十亀弘史の革命コラム-39- 反戦の怒りで高市打倒を

週刊『前進』04頁(3436号04面04)(2026/03/02)


十亀弘史の革命コラム-39-
 反戦の怒りで高市打倒を

 高市政権のスローガン「日本列島を、強く豊かに」がかつての「富国強兵」と同じじゃないか、という「批判的」な指摘はマスメディアでもネット上でもすでに多く見られます。確かに文字面は全く同じですし、どちらも「経済発展」と「軍事力の強化」という帝国主義の国家目標を端的に表現しています。「日本列島を」などと直接的に領土意識を強調している点では、高市の方がより悪辣(あくらつ)かもしれません。
 ただ、両者の時代背景は決定的に異なっています。「富国強兵」は、帝国主義として遅れて出発した明治の日本が、しかし、アメリカ、ドイツと共に、「若々しい、異常な速度で進歩しつつある資本主義国」(レーニン『帝国主義論』)として、「発展」の余地を有していた時代のスローガンです。もちろんその「発展」は、自国の労働者民衆への徹底した搾取と、残虐極まるアジアへの侵略戦争へと進行し、膨大な血債を残して敗戦に至りました。
 それに対して、「日本列島を、強く豊かに」は、最弱の帝国主義として深刻な没落の危機に直面している日帝が、高市という戦後でいちばん独裁的で同時に卑劣な取り繕いにたけた宰相を通して、ついに絞り出した最後の政治標語です。そこに発展の余地など何もありません。前途がないからこそ、その中身は初めからきわめて性急な凶暴性・戦時性に満ちています。そしてその侵略戦争の対象は明確に中国と定められています。
 具体的に、高市政権が実行しようとしている、防衛費の大幅増額、安保3文書の改定、インテリジェンス機能の強化、武器輸出規制の撤廃、スパイ防止法の制定、国旗損壊罪の創設、旧軍の階級呼称の復活、軍需工場の一部国営化そして改憲などが、中国侵略戦争のための「強兵」策であることは明白です。それらは、米国家安全保障戦略(NSS)と国家防衛戦略(NDS)が示す米帝の中国侵略戦争に、日帝としていま全力で対応するための日本の「安全保障戦略」ですが、むしろ米帝に先駆けて日帝が戦端を開くことさえ想定しているように私には思われます。
 戦争の阻止は戦争をする国を倒すことでしか実現されません。選挙の圧勝で、トランプの脇で小躍りしていた高市の高揚感はさらに昂(たか)ぶっているかもしれません。しかし、戦争反対の広範な怒りの炎がたちまちに焼き尽くす政権です。祖国を持たない労働者階級の力で高市政権を必ず打倒しましょう。
(そがめ・ひろふみ)
2026.3.2

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