中国スタの裏切り示す全人代 帝国主義世界戦争の「共犯」に

週刊『前進』04頁(3439号03面02)(2026/03/23)


中国スタの裏切り示す全人代
 帝国主義世界戦争の「共犯」に


 北京で3月5~12日、国会に相当する全国人民代表大会(全人代)が開催された。トランプ訪中―米中首脳会談を前に開始されたイラン侵略戦争のただ中で行われた今回の全人代は、圧倒的な軍事力を誇示するアメリカ帝国主義に屈服し、米帝―帝国主義との「平和共存」をこいねがう中国スターリン主義・習近平体制の反人民性を全面的に露呈するものとなった。

米帝との共存求めイラン侵略を擁護

 「イランの体制が倒れれば軍事資源を中国に振り向けられる」と米シンクタンク研究員でさえ語っているように、イラン侵略戦争は、ベネズエラ―中南米に続いてイラン―中東から中国をたたき出すための中国侵略戦争―世界戦争そのものとして開始され激化している。
 世界最大の石油輸入国である中国はイランが輸出する原油の9割を安く購入し、「一帯一路」の要でもあるイランを経済的に支えると同時に自国の経済を成り立たせてきた。パレスチナ人民の2023年10・7蜂起の約7カ月前にはイランとサウジアラビアの国交回復を仲介し、米帝がイスラエルと中東諸国の国交正常化を進めるアブラハム合意にくさびを打ち込んだ。イランを中心に中国が中東への経済的・政治的影響力を増大させてきたことは、米帝にとって断じて許容できず軍事力でこれを一掃する侵略戦争に打って出たのだ。
 これに対し、全人代初日に政府活動報告を行った李強首相は原稿にあった「覇権主義と強権政治に断固反対する」という部分をトランプを刺激することになると読み飛ばし、3月8日の記者会見でも、王毅共産党政治局委員兼外相はイランへの攻撃を非難したが、トランプや米帝を名指しすることは避け、1月のベネズエラ侵攻にも直接には触れなかった。むしろ米中の「相互尊重」や米中関係の「安定」の重要性を説いた。
 全人代最中の11日には、国連安全保障理事会の米・イスラエルの侵略は容認した上での「イラン非難決議」案採択で、中国は「拒否」ではなく「棄権」し、事実上の米帝擁護に回った。
 中国スターリン主義は、米帝―帝国主義の中国侵略戦争に決定的に追い詰められ、凶悪なイラン侵略戦争に沈黙を決め込んでイラン人民虐殺を容認し、米帝との関係維持に汲々(きゅうきゅう)としているのだ。帝国主義打倒を呼びかけるのではなく、トランプの米中会談延期にも振り回されながら、帝国主義との取り引きに体制延命をかけている。イラン人民の民族解放闘争に対する許しがたい敵対であり、全世界の労働者人民の反戦闘争に対する裏切りだ。世界革命を圧殺するスターリン主義の本性をむき出しにした姿がここにある。まさに米帝のイラン侵略戦争―中国侵略戦争・世界戦争の「共犯者」にほかならない。

中国人民と連帯し反帝・反スタ革命を

 今回の全人代では中国経済の危機の深さもあらわになった。今年の国内総生産(GDP)の実質成長率目標は3年ぶりに引き下げられ、この30年で最低の4・5~5%となった。不動産バブルの崩壊と国内需要の急減速に加え、トランプ関税や半導体・レアアース輸出規制、戦争によるベネズエラ―イランからの原油の遮断が中国スターリン主義を締め上げているのだ。全人代ではエネルギーやサプライチェーンの安全保障強化、また半導体やAIなどハイテク部門の「自立自強」を通した危機の突破が叫ばれたが、スターリン主義体制をそのままにして体制的・構造的矛盾を突破することなど不可能だ。
 深刻な経済危機は労働者人民を直撃し、とりわけ青年の失業率が過去最悪の18・9%に達する中で暴動的決起も起きている。さらに不動産不況による建設業の賃金未払い、輸出産業の減速による工場閉鎖・解雇が相次ぎ、年間1万件以上の労働争議が発生している。中国労働者階級の全面的な反乱は不可避だ。
 こうした矛盾の爆発を前に、全人代では「中華民族の偉大な復興」の全面的な推進を掲げ、「民族の団結」に反する言動を処罰するための「民族団結進歩促進法」が可決された。「団結」の名で労働者人民や少数民族の決起を暴力的に抑えつけ、「一国社会主義」建設の破産とスターリン主義国家体制の危機を乗り切ろうとしている。
 そのため全人代では2026年の国防費を前年比7%増とし、中国の「核心的利益の核心」とする台湾をめぐっては昨年よりも踏み込んで「『台湾独立』の分裂勢力に断固として打撃を与える」(李強首相)と述べて帝国主義の台湾強奪に台湾の「武力解放」を対置し、帝国主義の中国侵略戦争に格好の口実を与えている。
 求められているのは、労働者人民を先頭とする中国スターリン主義打倒のプロレタリア革命だ。それは米日帝の中国侵略戦争を内乱に転化する日本労働者階級の闘いと不可分一体だ。反帝国主義・反スターリン主義プロレタリア世界革命へ、中国人民と固く連帯して闘おう。

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