日韓が初の「2プラス2」 対中国へ韓国の動員狙う
週刊『前進』04頁(3447号02面05)(2026/05/18)
日韓が初の「2プラス2」
対中国へ韓国の動員狙う
ソウルで5月7日、日韓の外務・防衛当局による初の次官級協議(2プラス2)が開かれた。1月に奈良で行われた高市と韓国・李在明(イジェミョン)大統領の会談を受け、今回をもって「日韓安全保障対話」が局長級から次官級へ格上げされたのだ。ここでは北朝鮮を含むインド太平洋地域や中東の情勢について議論が交わされ、「日韓、日米韓の安全保障協力を含む戦略的な連携」を強化することで一致したと報じられている。日米韓軍事同盟のさらなる質的転換・戦争同盟化が進んでいる。
外務省幹部はこれについて「ようやく、やるべきことをやれる態勢になる」(5月8日付読売新聞)と語っている。帝国主義として「国家の命運」をかけ中国侵略戦争に突入した日本帝国主義・高市政権にとって「やるべきこと」とは何か。それは、日本列島―台湾―フィリピンを結ぶ「第1列島線」上に日韓が一体となって「強力な拒否防衛体制」を構築し、中国軍と最先頭で闘う体制・態勢を築くことにほかならない。
日帝は2プラス2新設を突破口に、韓国と弾薬や燃料などの物資を円滑に融通するための物品役務相互提供協定(ACSA)や共同訓練の拡充に向けた円滑化協定(RAA)の締結を進めようと狙っている。日帝は昨年フィリピンとRAAを締結し「準同盟国」化した。これをもって4月から始まった米比合同軍事演習「バリカタン」に1400人の自衛隊員を派遣し、実戦的訓練に踏み込んだのだ。こうした訓練=戦争行為そのものを朝鮮半島周辺でも行うことが狙いだ。
しかし、韓国=南朝鮮を含めた朝鮮人民は戦前から現在に至るまで一貫して日帝の侵略と植民地支配に抗して命がけの実力闘争に立ち上がってきた。旧日本軍を引き継ぎ、いま再び公然たる侵略軍隊化が画策されている自衛隊に対する韓国人民の激しい拒否感と怒りが、あくまでイジェミョン政権を規定している。
韓国・民主労総は今年3月、アメリカ帝国主義がイラン侵略戦争突入下で高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)などの在韓米軍の兵器を中東へ移動させることに対して「朝鮮半島を米国の戦争の兵站(へいたん)基地にするな」と題する声明を発し、イジェミョンに対して、中東をはじめ世界各地の労働者民衆との国際連帯にかけて「領土を戦争の発進基地として差し出すすべての行為を直ちに中止せよ」と迫った。
闘う韓国労働者階級人民に応える道は、日本労働者階級が朝鮮・中国をはじめアジア人民に負っている血債を見すえ、その闘いに学び、連帯して日帝の中国侵略戦争を内乱に転化する闘いを切り開くことだ。
さらに5月19日からは高市が、6月末には防衛相・小泉進次郎がソウルを訪問し、それぞれイジェミョン、安圭伯(アンギュベク)国防相と会談を行うことが予定されている。これ自体が安保3文書の改定に向けた動きの一環だ。国際連帯を貫き6・14全国闘争で反撃をたたきつけよう。