「人格権」否定と収用策動を弾劾 成田空港拡張差し止め裁判
週刊『前進』04頁(3447号04面05)(2026/05/18)
「人格権」否定と収用策動を弾劾
成田空港拡張差し止め裁判
5月12日の千葉県庁デモのあと、成田空港拡張差し止め裁判が千葉地裁民事第3部で開かれた。この裁判は、国と成田空港会社(NAA)に対し、①B滑走路の2500㍍への延長(2006年)、②第3誘導路建設(10年)の二つの変更許可処分の違憲・違法性を追及し、③機能強化に伴う施設変更許可(20年)の無効確認と一切の工事の差し止めを求めるものである。原告には三里塚反対同盟だけでなく、成田市、芝山町、横芝光町、茨城県稲敷市の住民30人が加わっている。今回は裁判官交代に伴う弁論更新手続きとして、反対同盟顧問弁護団が約1時間、以下の意見陳述を行った。
「航空法第39条1項2号には『他人の権利を著しく害することにならないものであること』と空港設置の要件が明記されているが、国とNAAはこの『他人の権利』を『財産権(不動産所有)に限定される。人格権は含まれない』と主張している。つまり空港近隣の住民が激しい騒音や事故の危険性によって生命と健康を損なわれても、知ったことではないというのだ。こんなでたらめがあるか!」「NAAは6月にも機能強化・新滑走路建設について土地収用法に基づく事業認定の申請を行おうとしている。断じて認められない」「NAAは祖父の代から天神峰で営農を続けている原告・市東孝雄さんについて、『人の居住を予定していない場所に住んでいるから騒音被害を受けても当然』と言い放った。人の生活を踏みにじって恥じない空港には何ら『公共性』はない」。弁護団の怒りの意見陳述が法廷を圧した。
裁判後の報告集会で反対同盟の伊藤信晴さんが、「事業認定で土地を強制収用する『緊急性』があるとすれば、それは今日の高市政権のもとで進められる戦争準備と一体の緊急性だ」と弾劾し、翌日の菱田デモへの参加を呼びかけた。