国鉄闘争の歴史的な勝利を 7・11国鉄全国集会発言(要旨)① 中国侵略戦争を阻止する労働運動変革へ闘いぬく 基調報告 動労千葉委員長 関道利さん
週刊『前進』04頁(3456号02面01)(2026/07/20)
国鉄闘争の歴史的な勝利を
7・11国鉄全国集会発言(要旨)①
中国侵略戦争を阻止する労働運動変革へ闘いぬく
基調報告 動労千葉委員長 関道利さん

11月集会の新たな出発点
本日の国鉄集会は、国鉄闘争の勝利に向かった総決起集会です。冒頭、この裁判闘争の弁護団の一人である石田亮弁護士が先日亡くなられました。心より哀悼の意を表します。私たちは国鉄分割・民営化を絶対に許さず、国鉄1047名解雇撤回という形でこの攻撃と対決しぬいてきました。7月16日の国鉄解雇撤回控訴審の第3回裁判は、JR西日本元会長の井手正敬、JR東日本会長の深澤祐二を証人採用させるか、結審で打ち切りかという決戦です。何としてもやつらを引きずり出して、すべての真実を明らかにさせたいと思います。
同時に訴えたいことは、本日の集会を労働運動の変革に向けて11月全国労働者集会運動の新たな出発点にしたいということです。
11月集会が切り開いてきた最大の地平は、1987年の国鉄分割・民営化から89年の総評解散・連合結成という日本労働運動の敗北に抗して、日本労働運動の変革、階級的労働運動の建設という大テーマを真っ向から掲げて、30年を超える組織化を継続してきたことです。その中で韓国・民主労総との20年を超える連帯をはじめ画期的な国際連帯をつくり上げてきました。
この地平は、日本の階級闘争の本当に困難な時期に全国の仲間が必死の思いで力を結集し、全力でつかみ取ってきた労働運動変革の手がかりです。絶対に譲ることのできない、諦めることのできない可能性を、今の時代にこそ発揮させたいということです。
7月8日、アメリカ帝国主義・トランプは再びイランへの攻撃に踏み切りました。アメリカ帝国主義は自らこれまでの「国際秩序」を暴力的に破壊しています。没落するアメリカ帝国主義は、帝国主義としての延命をかけて戦争に打って出る以外になくなっています。核心には、中国の体制を転覆する侵略戦争があります。アメリカ帝国主義がこの戦争に明確に踏み切り、日本帝国主義に「第1列島線を守るのはお前たちだ」と突きつけています。それを受けた高市は、後戻りできない形で戦争に突進しています。私たちは今、中国への侵略戦争を許すのか、世界戦争・核戦争への道を許すのかという歴史的な分岐点に立っています。
だからこそ私たちは、闘う労働組合の力を取り戻し、階級的労働運動の再生をかちとらなければなりません。しかし、日本労働運動がここまで後退している現実の中からの闘いは悪戦苦闘の連続です。だからこそ「階級的労働運動とは何か」を今一度、問い直す必要があると思います。その核心は、「労働運動全体のために闘えるかどうか」「労働者階級全体のために闘えるかどうか」ということです。目先の利益のためではなく、労働者階級全体の前進のために闘うことは、口で言うのは簡単でも、実際には簡単ではありません。本当に労働者がそういう闘いをやりぬける団結をつくらなければならないからです。そうでなければ「激しく闘えば分裂する」ということを乗り越えられません。その困難さは私自身、委員長になって身をもって感じています。しかし、ここに挑戦しなければなりません。
動労千葉はごく普通の労働者たちの組合です。しかし、決定的な局面でこの核心を貫いてきました。動労本部からの分離・独立戦争を闘いぬき、国鉄分割・民営化という国家を挙げた攻撃に真っ向から立ち向かって団結を守り、JR体制下でも多くの解雇者を出しながら外注化阻止闘争や1047名解雇撤回闘争を闘いぬいてきました。動労千葉の歩んできた道への確信は、揺るぎないものです。
戦争阻止を第一の任務に
今の労働運動、労働組合に問われていることは何か、改めて考えたいと思います。第一に、目の前で進行している中国への侵略戦争、世界戦争、核戦争を何としても阻止すること、「中国の脅威」をかたってあおられる国家主義、差別・排外主義と対決することです。
世界戦争を阻止するためには、労働者が国境を越えて連帯し、闘いに立ち上がる以外にありません。かつて日本帝国主義が行った戦争は、アジア人民2千万人を虐殺する侵略戦争だったという歴史を乗り越えなければなりません。
私たちが築いてきた国際連帯闘争はかけがえのないものです。この力を本当に生かすためには、日本の労働者が自ら闘いに立ち上がることが何より求められています。韓国の仲間、世界の仲間と肩を並べて闘える力を、日本の労働者が取り戻さなければなりません。
沖縄が「台湾有事」―中国への侵略戦争の最前線基地にされる中で、安保・沖縄闘争は決定的な決戦です。同時に、改憲阻止闘争が最大の決戦にせり上がっています。憲法は事実上解体されていますが、高市はそれでも憲法を残したまま侵略戦争に突き進むことはできないと突きつけられ、改憲に突進しています。
後戻りできない形で戦争体制がつくられている中で、「平和擁護運動」や憲法に依拠した運動で戦争が止められないことは厳格に確認しなければなりません。一方で、国会前にこれだけの若者が集まり、憲法も頼りにしながら戦争反対の声を必死に上げています。そこに政府を倒す力、戦争の元凶である帝国主義を打倒する力が間違いなくあることに確信を持ち、この闘いを本当に戦争を止められる労働者の大反乱、デモ、ストライキ、実力闘争に発展させなければなりません。ここをめぐり、どちらが労働者階級を獲得するかの大党派闘争が始まっています。敵が改憲を決断している以上、国民投票があることも見据えて、この党派闘争に勝ちきらなければいけません。
戦時労働政策と対決する闘いを
第二に、戦時下における労働政策の歴史的転換と対決しなければならないということです。この攻撃の根幹には安保3文書の改定があります。「国力としての国防」という考え方が基本路線とされ、一切を「国防」に注ぎ込む体制が確立されています。今年5月に経団連が出した提言は「防衛産業に投資できるよう利益率を保証しろ」「戦争で工場が攻撃対象になった場合の防護と損失を国家が引き受けろ」とまで要求しています。
これと表裏一体の関係にあるのが、労働市場改革と称する攻撃です。今年の経労委報告は「労働移動の推進」と「働き方改革の深化、再構築」に絞り込まれています。軍需産業に労働者を強制的に移動させようというのです。そして、裁量労働制拡大とともに、労働基準法や労働基本権の抜本的解体、労働組合そのものの一掃が狙われています。「新たな集団的労使関係」「労使共創協議制」の名のもとに、労働組合ではなく会社がつくる従業員組織に事実上の団交権を与え、労働組合が存在する条件そのものを消滅させようとしているのです。この攻撃の先頭に立っているのが「社友会」という労働法制改悪のモデルを自らつくっているJR東日本です。
この中で高市は「2020年代中に最低賃金1500円」ということも放棄しました。生活はますます困窮し、医療も社会保障も鉄道も教育もすべてが破壊され、あらゆるところから怒りの声が噴き出すことは間違いありません。こうした闘いと戦争反対の声を一つのものとして、大きな力を持った闘いに組織していかなければなりません。
第三に訴えたいことは、国鉄分割・民営化反対闘争の地平で、連合路線と対決する労働運動をつくり出そうということです。
国鉄闘争を軸に連合路線打倒へ
国会前の情勢を見ると、労働組合こそが巨大な反戦闘争を主導しなければならないという責任を感じます。戦争に動員されるのも労働者ですが、実力で戦争を止めることができるのも労働者だからです。ところが日本の労働運動の現状は、連合が労働者を戦争に動員する役割を果たしています。高市が設置した日本成長戦略会議は17の戦略分野を掲げ、最大の焦点が防衛産業だとしています。この会議には連合会長・芳野も参加し、戦時体制づくりの先兵になっています。「反戦闘争を労働組合の本質的課題」とし、中国侵略戦争阻止の闘いの先頭に立って、この状況を覆さなければと思います。
その意味でも、改めて国鉄闘争の勝利を訴えます。国鉄分割・民営化は、当時の首相・中曽根が語った通り、労働運動を潰すことを通して改憲を実現しようという攻撃でした。そこから生まれたのが連合です。それは労働者の生活と雇用の破壊、社会全体の崩壊をもたらした新自由主義攻撃の本格的な出発点でもありました。だから私たちは、どんなに小さくとも連合を足元からひっくり返す闘いに挑まなければなりません。困難でもここから目をそらし乗り越える努力をやめてしまえば、一人よがりの運動にならざるをえません。
その場合、動労千葉が国鉄分割・民営化と真正面から闘いぬき、40人もの解雇者を出しながら団結を守りぬいた決定的な地平を生かすことが必要です。この地平にこだわり、この力で日本の労働運動を獲得しようということです。
第四に、国会前には真剣な怒りが結集しています。しかし、「総がかり」的な運動は、衝突がこれ以上激化すれば闘いを抑え込む側に回るか、闘いそのものを放棄するでしょう。
階級に責任取る労働者の党を!
この闘いを持続させ、発展させることに責任を持つ運動が求められています。今の運動には労働組合的な基盤も政党的な基盤もありません。あるがままの真剣な怒りを一過性のものに終わらせず、労働者階級として本当に成長していく過程にこそ責任を取る運動にしなければなりません。そういう存在として労働者が登場するためには、労働者自身の手で、真の労働者階級の党をつくらなければなりません。あまりに現実がひどいからこそ「戦争に反対する」という普遍的な形で怒りが噴き出し、それが行動に移る新しい情勢が始まっています。この真剣な怒りを、労働者の階級的な団結へと成長させる、その責任を引き受ける運動をともにつくりましょう。
情勢変える11・1-22闘争
今年の11月集会は浅草公会堂で開催し、その後デモに出発します。11月集会としては初めて屋内会場での開催になりますが、そこには積極的な意味があると考えて決断しました。激しい世界戦争情勢、高市の改憲・戦争国家化への突進、青年・女性の反戦闘争への立ち上がりという情勢の転換の中で、11月集会もこれまでの延長線上で行うことはできません。国鉄闘争と11月集会運動という、私たちが全力をかけてつかみ取った労働運動変革への二つの手がかりを何としても生かして、新たな「第二期11月集会運動」を開始する決意で出発を切りたいと思います。労働運動再生の条件は間違いなく煮詰まっています。11月22日には改憲・戦争阻止!大行進の主催で大反戦闘争が開催されます。11・1労働者集会と11・22集会を、現実を転換する闘いにしましょう。