独仏、核戦力統合へ 核増強する欧州帝 世界核戦争阻め

週刊『前進』04頁(3457号02面04)(2026/07/27)


独仏、核戦力統合へ
 核増強する欧州帝 世界核戦争阻め


 歴史的没落を深めるアメリカ帝国主義は、米帝基軸の戦後世界体制を自ら破壊し中国スターリン主義を転覆する侵略戦争―世界戦争を開始した。これは第3次世界大戦として爆発していくことが不可避の戦争だ。この戦争が、ウクライナ戦争の泥沼化、北大西洋条約機構(NATO)―欧州帝国主義とロシアの軍事的対決のエスカレーションとして一体的に激しく進行している。
 欧州帝国主義は一線を越えた大軍拡と核武装に踏み出した。米帝の中国侵略戦争は世界核戦争の危機として爆発している。

核政策の大転換へ

 ドイツ帝国主義・メルツ首相は7月17日、独空軍ネルフェニッヒ基地でフランスのマクロン大統領と国防・外相を交えた合同安全保障会議を開催した。あわせて共同記者会見を行い、第2次世界大戦での敗戦以来の軍事外交政策、核政策の大転換を内外に表明した。具体的には、独軍が年末までに仏軍の核演習に初参加すること、「深部精密打撃」(長距離ミサイルによる精密攻撃)の領域での密接な協力を推進すること、独仏の軍人が互いの航空機を検査・修繕する訓練を今後も続けることが示された。核戦力を「共同」というレベルを超えて統合・融合していくということだ。
 会場とされた軍用機格納庫には仏軍の核ミサイル搭載可能なラファール戦闘機と独軍のユーロファイター戦闘機を駐機させ、全世界に歴史的転換を見せつけた。前16日には両機の合同空中給油訓練も行われた。
 今年3月には、マクロンが1990年代初めからの核弾頭削減を逆転させ、核弾頭と核搭載可能なミサイル・航空機を増強し、「核の傘」を欧州諸国に提供することを明らかにしていた。6月にはロシアと長い国境線を接するフィンランドが従来の非核政策を転換し、核持ち込みを受け入れるための法改定を行った。

核武装へ進む独帝

 独帝は従来から、米帝との「核共有」によって国内の基地に米軍の核兵器を保管し、共同で運用訓練も行い、独軍が米軍の核戦争に協力する態勢を維持してきた。だが、今回の仏帝との核共同運用は次元が違う。ひとまず仏帝との共同という形式をとってはいるが、独帝が独自の本格的核武装へ突き進むということだ。世界中に分かる形で、米帝への対抗性を示したのだ。
 米帝は中国侵略戦争に他の帝国主義を動員しようとし、軍事費増強の圧力をかけている。こうした動きもテコに2025年のドイツの軍事予算は約970億ユーロ(約18兆400億円)に達し、世界第4位になった。昨年末には青年の激しい反対の中で全面的徴兵制に向けた立法が強行された。エネルギー危機・物価高騰、教育・医療・福祉削減が労働者人民の生活を破壊する中で、ラインメタルなどの軍需産業が「経済活性化の切り札」と宣伝され、大軍拡予算が強行されている。
 敗戦帝国主義ドイツの「戦後」は終わった。日帝もこの中で核戦争を構えている。8・6広島は、中国侵略戦争―世界戦争・核戦争を阻止する大決戦だ。
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