安保3文書改定粉砕の決戦へ
安保3文書改定粉砕の決戦へ


中国侵略戦争に突入した日本帝国主義は、年内の安保3文書改定で数年単位の継戦能力確保=総力戦体制への突入と「核持ち込み」「核共有」=国内への核配備を狙っている。11・22全国反戦闘争の爆発で3文書改定を粉砕しよう。
継戦能力確保へ総力戦体制
国を挙げ無人機の大量生産へ
高市政権は7月末に閣議決定した「日本成長戦略」で17の戦略分野の一つに防衛産業を盛り込み、8月4日に発表された防衛白書は、ドローン(無人機)や人工知能(AI)の利用を柱とする「新しい戦い方」の実行のために必要な「防衛生産・技術基盤の強化」を強調する。これに基づき、軍事を最優先に社会をつくり変え、国家総力戦体制にたたき込む動きが急ピッチで進められている。
その柱はドローンの大量生産体制構築による「中国依存」からの脱却だ。ウクライナ戦争では、2025年中にロシア側の兵士や車両に命中した攻撃のうち8割がドローンによるものだったことが判明している。日帝はこうした実際の戦争と人民の犠牲を「教訓」とし、「ドローンを弾薬のように作っていく生産基盤」(日本維新の会安保調査会長・前原誠司)整備をめざす。そのために、防衛省による大量調達を通じて企業の新規参入や設備投資を促進し、30年までに国産ドローン8万台を供給する体制を目標に掲げる。
すでに東芝は新興企業と連携して国産迎撃用ドローンを開発すると発表し、三菱重工業とNECもドローン開発を軸に防衛分野での戦略的提携に乗り出す。
新興企業の参入も相次ぐ。6月にウクライナのドローン企業を買収した日本企業テラドローンが製造した迎撃ドローンは8月末に防衛装備庁の実証試験をパスし、量産段階へと移行した。9月にも海上自衛隊で導入される見込みだ。27年度に自動車生産を終了する横須賀市の日産追浜工場跡地をめぐっては、米軍事企業アンドゥリル・インダストリーズが取得してドローン生産の拠点とする方向で協議が進められている。
戦略17分野には造船も含まれ、高市政権は「日本の船は日本でつくる」として35年に年間建造能力の倍増を掲げて官民で1兆円規模の投資を行う。こうした中で9月7日、中堅の造船企業である尾道造船が、米新興企業が開発する軍用品輸送を想定した無人水上艇(水上ドローン)の建造に乗り出すと報じられた。米海兵隊の対中国作戦「遠征前進基地作戦(EABO)」と一体で、水上ドローンを含め様々なドローンを大量に投入する防衛省の中国侵略計画「多層的沿岸防衛強化構想(SHIELD)」に対応した動きだ。中国侵略戦争突入下で、経済・社会の軍事化が音を立てて進行しているのだ。
軍需工場を国有化
武器・弾薬の大量生産を可能にするため、軍需工場の国有化も狙われている。
防衛省は8月末、広島県呉市にある日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区の跡地をドローンなどの製造・整備拠点として取得する契約を締結した。呉市内には海上自衛隊の拠点があり、日鉄呉跡地を自衛隊庁舎や武器製造施設などを備えた「多機能な複合防衛拠点」とする方針だ。9月7日に日鉄呉跡地を視察した小泉進次郎防衛相は、これについて「持続的な対応能力確保や、装備品の国内生産基盤強化につながる重要な取り組みだ」と強調した。旧日本陸海軍直轄の国営軍需工場=「工廠(こうしょう)」の復活そのものだ。
日帝のふりまく中国脅威論、国家主義・排外主義を粉砕し、11月22日、中国侵略戦争阻止の反戦闘争を首都・東京で爆発させよう。
三原則解体し日本に核配備
9・23横須賀反戦闘争で粉砕を
安保3文書改定のいま一つの焦点は、非核三原則の解体をはじめとする核政策の大転換だ。アメリカ帝国主義は中国侵略戦争で核兵器を使用するために短射程の戦術核兵器の配備を重視する新たな核戦略の策定へと動き出した。米軍は遅くとも2032年までに海洋発射型核巡航ミサイルを配備しようとしている。日帝・高市は、これを搭載した米軍の攻撃型原子力潜水艦が横須賀に寄港できるようにするために、非核三原則の「持ち込ませず」を見直そうとしている。9・23横須賀闘争は安保3文書改定=非核三原則解体粉砕、中国侵略戦争・核戦争阻止をかけた一大闘争だ。
戦術核の増強図る
米帝は27会計年度予算案で核兵器関連予算に274億㌦(4兆3千億円)を計上した。前年比35%増、10年前の3倍もの額だ。核兵器の生産能力や維持・管理体制の向上こそが「国家の緊急の最優先事項」(米国家核安全保障局長・ブランドン)と位置づけ、中国やロシアを圧倒する核兵器の製造能力の形成、大陸間弾道ミサイル(ICBM)や長射程の巡航ミサイルに搭載する核弾頭の開発に加え、戦術核を増強しようというのである。
これまで米帝は、都市や国家中枢などの壊滅を想定した長射程の「戦略核」を重視してきたが、中国侵略戦争を開始する中で、基地や艦隊など局地の破壊を想定した中・短射程の「戦術核」を「より柔軟に使用できるよう」(米国防次官コルビーら)新たな核戦略を策定しようとしている。局地であってもその破壊力は広島型原爆の何倍にも達するものもある。米日帝は、こうした核兵器を海洋発射型核巡航ミサイルとして原潜に配備し、横須賀基地に寄港させ、中国侵略戦争を核戦争として遂行するつもりだ。断じて許せない。
米帝の中国侵略戦争に、中国スターリン主義やロシア、北朝鮮は反人民的な核武装で対抗している。米日帝はそれを「脅威」と騒ぎ立て、さらなる核武装に突き進んでいる。戦争・核戦争を不可避とする帝国主義とスターリン主義を今こそ打倒しなければならない。
核共有へ踏み出し
米軍が戦術核を増強することと一体で、日帝・高市は安保3文書改定でもって日本への核持ち込み=非核三原則解体、米帝の拡大核抑止への日帝の協力強化、米軍との核共有に決定的に踏み出そうとしている。
日本の労働者人民の反核意識を解体すべく、日帝支配階級の中から「核抑止力強化のための国民的議論形成を促す提言―戦略三文書改定を見据えた国民的理解の形成と政策検討の開始―」(国家基本問題研究所)が4月に出された。これに沿い日本維新の会は6月、「米国の拡大核抑止機能の強化」「非核三原則『持ち込ませず』の見直し」「米国との『核共有』の検討開始」「原子力潜水艦の保有」をうたった3文書改定を提言、小泉は7月、「核戦力について日本もタブーなき議論を」と主張した。これらは官邸の意向として進められている。
安保3文書改定―横須賀への核ミサイル搭載の原潜配備こそ日帝の中国侵略戦争―核戦争への決定的踏み込みだ。断固粉砕しよう。
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小泉の呉訪問に抗議
大行進、8・6実が緊急街宣
小泉進次郎防衛相が呉市の日本製鉄瀬戸内製鉄所呉地区跡地を視察するとの報を聞き、改憲・戦争阻止!大行進呉準備会と8・6ヒロシマ大行動実行委員会の総勢10人で9月7日に急きょ呉現地での抗議街宣を行いました。呉を中国侵略戦争の一大軍事拠点とする「複合防衛拠点」建設を弾劾し、「反戦デモで高市・小泉を打倒しよう」「日本帝国主義打倒の革命をしよう」と呼びかけました。
防衛省は8月28日に日鉄跡地を一括取得する契約を結び、その前日には呉市長が呉港の「特定利用港湾」指定に同意しました。市長を先頭に複合拠点建設を推進し、ドローン製造工場などの誘致を国と一体で推し進めることへの市民の怒りと結びつき、女性や青年、高齢の方が次々とビラを受け取りました。天皇が戦争責任を取っていないことに怒り、呉大空襲の記憶に言及する高齢の男性もおり、呉にも侵略とその帰結である戦争被害への怒りのマグマがあると実感しました。
この日、岩国基地からヘリで呉を訪れた小泉はその後に江田島市で海上自衛隊の特殊部隊を視察し、「隊員からの要望」として、民間医療の戦時動員を推し進めるための防衛省と厚生労働省の次官級協議を開始することまで決定しました。
呉はかつて「東洋一の軍港」と称され、アジア侵略戦争の出撃拠点でした。戦後も朝鮮戦争・ベトナム戦争・湾岸戦争の拠点となってきました。アジア人民・中東人民への血債にかけて、呉から帝国主義打倒の反戦反基地闘争の大爆発をかちとっていきます。
(8・6ヒロシマ大行動実行委員会 八木康行)