オリエント・シールド許すな タイフォン展開事実上の配備

週刊『前進』04頁(3463号03面03)(2026/09/14)


オリエント・シールド許すな
 タイフォン展開事実上の配備

(写真 長射程ミサイル兵器「タイフォン」)

 アメリカ帝国主義の中国侵略戦争―世界戦争が始まっている中、米日帝国主義は、すでに戦火が燃え盛るウクライナや中東の「戦訓」を取り入れながら、すべての力を中国侵略戦争に注ぎ込んでいる。この間の軍事演習も、戦争突入の一環として強行されている。

全国が演習の舞台に

 9月8日に始まり、24日まで続けられる米日オーストラリア共同演習「オリエント・シールド26」には、過去最多の3700人が参加する。演習は最初の1週間で、米軍広弾薬庫(広島県)から物資を呉基地(同)に運んでそこから輸送艦・上陸艦が出発し、横浜ノース・ドックから出た米軍の上陸艦と合流しつつ、民間港である釧路港(北海道)・苫小牧西港(同)へと輸送、北海道大演習場へと移動する。同時に、入間基地(埼玉県)・米軍横田基地(東京都)からは日米のパラシュート降下部隊が輸送機で飛び立ち、北海道大演習場で共同降下訓練を実施。次の1週間でそのまま同演習場で共同戦闘・共同実射訓練を行う、というものだ。この全体を朝霞駐屯地(埼玉県・東京都)に設置する共同指揮所が指揮する。そして重要なのは、鹿屋航空基地(鹿児島県)に展開する米軍の長射程ミサイル兵器「タイフォン」がこれと連動し敵艦対処訓練を行うことだ。
 つまり、呉基地と横須賀基地から出発した輸送艦と上陸部隊がパラシュート降下で敵をかく乱しながら進み、遠く離れた鹿児島県から長射程ミサイルがこれを援護する、という演習を米日豪3カ国で行っているのだ。演習場所は北海道だが、念頭に置いているのは南西諸島および中国本土にほかならない。

多国間演習とも一体

 オリエント・シールド26は、6月22日から7月1日にかけて行われた米主催の多国間共同演習「バリアント・シールド26」と一連なりのものだ。バリアント・シールドは元々、米軍がグアムなど西太平洋地域で隔年で行ってきた演習だったが、2024年に自衛隊が初参加して日本列島も演習エリアとなった。今回のバリアント・シールドは、ハワイ周辺海域で31カ国・総計2万5千人を動員した大規模海上演習「リムパック26」、米海兵隊の中国侵略作戦「遠征前進基地作戦(EABO)」の訓練「レゾリュート・ドラゴン26」と一体の、太平洋―日本列島を一つの「戦域」とする大演習の一環だった。オリエント・シールド26はこれらの演習を踏まえ、豪軍も参加して日本列島全体を使った大規模な輸送・戦闘訓練を強行したのである。
 今回のオリエント・シールドとバリアント・シールドで特に注目すべきことは、米軍第3マルチドメイン・タスクフォース(MDTF)が参加し、鹿屋航空基地にタイフォンを展開することだ。MDTFは対中国を念頭に新編された米陸軍の最新鋭部隊だ。「目と耳」を担当するサイバー・通信部隊と支援・攻撃を担当する長射程ミサイル部隊を中心に構成され、一つの戦域においてあらゆるドメイン(領域・軍種)を統合して大規模な戦闘を遂行する「要」の部隊である。
 第1・第3MDTFの司令部は米本土に置かれ、第1MDTFのタイフォンは24年、フィリピンでの米比演習に持ち込まれ、そのまま配備された。昨年のレゾリュート・ドラゴンの際に第3MDTFが日本で初めてタイフォンを岩国基地(山口県)に展開した時にも「(演習後)1週間で撤去する」としていたにもかかわらず、結局2カ月近くとどまった。そして今回は、「10月中旬に撤収後、在日米軍基地に『保管』する」とされる。これは事実上の配備にほかならない!
 次に新設する第4MDTFは日本に配備する計画となっており、それに合わせた在日米陸軍司令部の改編も進む。またドイツに配置された第2MDTFから「目と耳」を担当する部隊が韓国に移動することも進められている。MDTFは5部隊が編成される予定だが、すでに編成が行われている大部分の戦力は日本列島を中心とする「第1列島線」付近に集められていっている。中国侵略戦争の遂行へ、米帝はどんどん戦力を集中させているのだ。侵略を内乱に転化する反戦闘争の爆発をかちとろう。
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