反対同盟一斉行動 「第3滑走路」に怒り噴出 成田―千葉で3万人署名

週刊『三里塚』02頁(0897号01面02)(2014/06/09)


反対同盟一斉行動
 「第3滑走路」に怒り噴出
 成田―千葉で3万人署名

(写真 京成成田駅前に登場して北原事務局長【右】と市東孝雄さんが街宣の先頭に立った【5月25日】)

(写真 JR千葉駅前で3万人署名を訴える反対同盟の木内敦子さん【5月25日】)


 5月25日、反対同盟と支援は、第13回目の周辺一斉行動に立ち上がった。この日の行動は今までと一変した。
 何よりも市東孝雄さんの農地取り上げに反対する3万人署名を積み上げるために、昼に京成成田駅前および午後は千葉市に出かけて、署名運動を行うこと。さらに、午前中の周辺地域回りも、現在策動されている第3滑走路の敷地に想定される部落、騒音が拡大する部落にしぼって、「反対同盟ニュース第8号」を配布することとした。
 そのため、いつもより30分早い8時30分に、全体が市東さん宅離れに集合し打ち合わせを行った。回る部落は旧大栄町吉岡(きちおか)、新田(しんでん)、川上、多良貝(たらがい)、大栄十余三(とよみ)。さらに多古町一鍬田(ひとくわだ)、五辻(いつじ)、飯笹、間倉(まぐら)、喜多。
 市東さんが、最近成田市の空港対策部が騒音・生活アンケート調査を開始したことを紹介して「第3滑走路を造ろうという段になってこういうことをやってくる。第3滑走路計画が出されてきたことによって、住民の中にもいろんな意見、感想があると思う。今日はそれを聞いてきてほしい」と要請した。
 9時前、全員が飛び出して行った。北原鉱治事務局長はいつもどおり宣伝カーによるアピール。
 旧大栄町のある部落で「第3滑走路」計画をめぐって話になった。「第3滑走路の話は聞いていたけど、計画が中止になった3200㍍の横風滑走路(Cラン)をもう一回整備して3本目にしようという話じゃないの?」「いえ違うんですよ。現在の暫定滑走路に平行して東側約750㍍くらいのところに4000㍍級滑走路を造ろうというものです。もしできれば、この辺も騒音激甚地区に指定され、移転の対象になりますよ」。「えーっ⁉」。
 住民の驚きは半端ではなかった。さらに別のお宅で。「第3滑走路が本当に造られるのなら東側にできることは予想していた。芝山町長の相川勝重がある講演会でしゃべっていたからだ。だけど、本当に計画されるとは思ってもいなかった。日本経済新聞に出たというんなら、情報としては固いな。その新聞のコピーが欲しい」と重大な関心を示していた。
 まさに「もう一つの反対運動」ができるような情勢が空港東側地域で作られつつある。他の部落でも似たような状況だ。 正午、全体が京成成田駅前に集まって街宣。市東さんと並んで北原事務局長がマイクをとった。「48年間、空港絶対反対で闘いぬいている反対同盟です。成田空港にもう一本3500㍍の滑走路を造る話が持ち上がっている。言語道断だ」と第3滑走路計画を弾劾し、6月25日に行われる市東さん農地裁判の弁論闘争、それに向けた3万人署名への協力を訴えた。

反対同盟先頭に

 午後3時、千葉市に移動して、3万人署名活動に取り組んだ。場所はJR千葉駅前と千葉市富士見町の2カ所。富士見町では星野さんの奪還署名を行っていた仲間が市東さん署名にも取り組んでくれた。
 JR千葉駅前では宮本麻子さん、木内敦子さん、太郎良陽一さんら反対同盟を先頭に、支援約7人も加わって署名を訴えた。富士見町では、伊藤信晴さんを先頭に支援5人が参加して、署名活動を行った。
 千葉駅前では、山形県から出稼ぎに来ているという農民が「三里塚ですか」と関心を寄せ、署名に応じるとともに、カンパを出してくれた。富士見町でも若い層を中心に反応がいい。伊藤さんは全体で最高の署名数となる42筆を達成した。
 両者2時間超で210筆の署名を得て、累計で1万筆を突破した。
 5月25日の一斉行動は盛りだくさんの内容をやりぬいて大きな成果をあげた。反対同盟は6月25日の第2次提出までに何としても1万5千筆を実現する決意だ。

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