7・13緊急現地闘争 地域住民と合流し大成功 「声出さなければ未来開けぬ」 3万人署名を貫徹し10・8(東京高裁)〜10・12へ

週刊『三里塚』02頁(0900号01面01)(2014/07/28)


7・13緊急現地闘争
 地域住民と合流し大成功
 「声出さなければ未来開けぬ」
 3万人署名を貫徹し10・8(東京高裁)〜10・12へ

(写真 7・13集会の185人がデモを行った。成田市新田地区から川上地区方向へ右折するところ)
(写真 集会には地元住民を含め185人の労農学市民が参加した【7月13日】)


 7月13日、反対同盟は「第3滑走路粉砕、市東さんの農地を守れ」を掲げた緊急現地闘争を闘った。集会・デモには地元の住民を含め185人が参加、「第3滑走路は国交省、NAAの焦りの表れ」「住民の団結した力で必ず阻止できる」と決意を表した。48年の歴史で初めての成田市新田〜川上〜東峰を通るデモは、地域住民に大きなインパクトを与えた。「集団的自衛権」の強行を始めとする安倍政権の戦争政治は、三里塚においては「成長戦略による第3滑走路」と軍事空港化攻撃の強化となって表れている。そのすべてが三里塚闘争つぶしを焦点にしている。市東孝雄さんを先頭にした農地を守る裁判闘争、3万人署名が決定的に求められている。10・8弁論から10・12全国集会へ。

第3滑走路・4万回増便阻止

 7月13日、成田市天神峰で、反対同盟主催による「第3滑走路阻止! 市東さんの農地を守れ」を掲げた集会とデモが行われた。花植木センター前の市東孝雄さんの畑を会場に、全国から185人の労働者・農民・学生・市民が結集し、地元住民も参加した。
 午後2時、司会の萩原富夫さんが開会を宣言した。「国交省の有識者会議が6月、成田空港の発着枠の4万回増とその後の新滑走路建設計画を発表した。今はこんなものは荒唐無稽でしかないが、地域住民にこれを粉砕するためともに立ち上がることを訴えよう」
 北原鉱治事務局長があいさつに立った。「反戦を貫く三里塚の闘いの歴史は50年になろうとしている。国際情勢は戦争の危機にある。住民を無視してここに3500㍍もの滑走路を造るなど絶対に許さない。『命より金』の政治を止めよう。親子3代受け継がれてきた農地を戦争のための空港に奪われてはならない。未来の展望は集まった人たちで切り開こう」
 続いて市東孝雄さんが登壇し「形さえ整えれば、住民を無視して第3滑走路を造ろうというのがNAAのやり方です。どんなひどいことになるか。それを全力で住民に訴えよう。それが反対同盟の役割でもあると思う。追い出しには負けません。国策と闘う沖縄・福島と一つの闘いとして三里塚は進みます」ときっぱり発言した。
 連帯発言に移り、最初に動労千葉の川崎昌浩さんが立った。「第3滑走路計画は、反対同盟の不屈の闘いで空港建設を阻止されてきた権力のあせりだ」と言明した。そして川崎さんは、CTS(千葉鉄道サービス)の労働者2人が動労千葉に加盟したことを高らかに報告し、正規・非正規を貫く組織拡大闘争を推進する決意を表した。
 関西実行委、市東さんの農地取り上げに反対する会に続き、全国農民会議共同代表の小川浩さんがマイクを握った。「反対同盟が闘いぬく限り、第3滑走路はできない。安倍政権は農協をつぶし農業委員会の公選制をやめ、現在の農業を解体しようとしている。全国の農民自身の闘いとして、市東さんの農地を守り抜こう」と訴えた。

住民、手を振って歓迎

 反対同盟顧問弁護団の発言に続き、市東さんの農地を守る沖縄の会、全日建運輸連帯労組関西地区生コン支部などから連帯メッセージが寄せられていることが報告された。(別掲)
 全学連の斎藤郁真委員長は、「安倍政権は新成長戦略で、〝攻めの農業〟と称して農業を金もうけの道具にすると宣言した。三里塚は戦争政策と生活破壊を許さず安倍政権を倒す闘いだ。全学連は、全国の大学で学生自治会再建をさらに推し進める」。そして法大文化連盟委員長・武田雄飛丸君への不当起訴・勾留と、在特会に対するカウンターデモに立ち上がった一学生の不当逮捕を弾劾し、救援を呼びかけた。最後に事務局の太郎良陽一さんが、「今回のデモコースは三里塚48年の中でも初めての地域です。地元住民と合流しよう」と訴え、10・8農地裁判控訴審第3回弁論と10・12全国総決起集会への連続決起を訴え、団結ガンバローを三唱。意気高くデモに出発した。
 この日のデモは、第3滑走路予定地域である新田~川上~東峰を通る初めてのコースだ。反対同盟宣伝カーからは、北原事務局長と婦人行動隊・宮本麻子さんが、住民への熱烈な呼びかけを行った。「新田部落の皆さん、第3滑走路について国土交通省から説明や相談がありましたか? 国は48年前とまったく同じ住民無視のやり方で3本目の滑走路を造ろうとしています。私たちといっしょに反対の声を上げてください」と声を強めた。舗装道路からはずれ、狭い坂道を行進した。自然がそのまま残り、肥沃な土の上に作物が実る田園風景が広がっている。家の2階から手を振る人や、農作業中のトラクターの上から笑顔で頭を下げる人がいて、デモ隊を勇気づけた。すがすがしさを感じるデモだ。小見川県道に出て、東峰の萩原さん宅の前を通り、東峰十字路に到着した。
 反対同盟と支援連が地域を回り、署名を集め、対話を重ねてきた地道な活動が、確実に実を結んでいる。この日のデモは、反対同盟と周辺地域との共同の力で、空港を怒りで包囲する本格的な闘いの開始となった。

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7・13へのメッセージ

全日建運輸連帯関西地区生コン支部

 第3滑走路反対! 緊急現地闘争の盛会を祝します。
 日頃、私たち全日建関生支部にたいしてご支援・ご協力を賜り、心より御礼申し上げます。
 安倍政権の暴走は、ますます労働者民衆の暮らしを権力を持って奪い、一部の資本家に有利な社会づくりをすすめています。しかし、この政策はすでに破綻しており、私たちの訴える民主的な社会づくりが進んでいる証しであることを実感しなければなりません。私たちの進める運動は急激に全国にひろがりを見せ、安倍政権はまさに私たちの力により、窮地に追い込まれているのが現状です。
 しかし、目の前の政治課題は山積で、集団的自衛権を始め秘密保護法などますます、安倍政権の思い通りの法制化がすすめられています。日米同盟深化を謳い辺野古新基地建設では、基地反対の民意を無視して強行的に建設が始まりました。また、関西の地においても京都丹後半島に米軍Xバンドレーダー基地建設を着工するなど、現地の民衆の意見など聞かず自らの政策を推し進めているのが安倍政権の政策です。
 このような情勢下、私たちに求められていることは、憲法で保障された労働者民衆の権利を奪う諸条例に反対して闘うことであり、消費増税反対・TPP参加反対・日米軍事同盟強化反対・普天間基地代替えの新基地建設反対・特定秘密保護法廃止、共謀罪反対、集団的自衛権反対、川内原発の再稼働阻止・差別・排外主義勢力に対しての抵抗運動などの声を大きくしていかなければなりません。そして、一番は安倍政権退陣の運動をひろげなくては世の中は変わりません。
 その中、私たちは労働組合として三里塚闘争に今後も連帯していくと共に、あらゆる政治課題についても労働組合が先頭になり、反撃の狼煙をあげて労働者民衆のための社会を闘う戦線で作り上げていく決意を本日の緊急現地闘争に参加した全ての仲間に対しての激励する言葉とし、連帯のメッセージとさせて頂きます。

 2014年7月13日

全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部

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