4・12反対同盟 24回目の一斉行動に立つ 千葉市中心部で3万人署名を展開 安倍の戦争法案阻止 韓国民主労総ゼネストに連帯

週刊『三里塚』02頁(0918号01面01)(2015/04/27)


4・12反対同盟 24回目の一斉行動に立つ
 千葉市中心部で3万人署名を展開
 安倍の戦争法案阻止
 韓国民主労総ゼネストに連帯

(写真 地元の本三里塚で辻立ち演説をする北原事務局長【4月12日】)

(写真 反対同盟と支援は千葉市中心部で市東さんの3万人署名に取り組んだ【4月12日】)


 ロシアのプーチン大統領による「核戦争」発言は現代世界の核戦争の危機を改めて示した。こうした中で安倍政権は戦争法案の強行をはじめ戦争・改憲に突き進んでいる。しかし、沖縄辺野古基地建設強行への怒りを先頭に労働者人民の闘いは激しく燃え上がり、韓国ではゼネストが闘われようとしている。反戦・反権力の砦=三里塚は3・29集会を成功させ、「市東さんの農地を守ろう、戦争政治をとめよう」と宣言し、安倍政権打倒の先頭に立つことを表明した。こうした闘いの一環として4月12日、反対同盟は24回目(丸2年)の周辺一斉行動に立った。集会の成功を報告し、東京高裁による結審を弾劾し、反動判決を許さない千葉市署名をやりぬいた。6月15日には別件の耕作権裁判も再開される。全力で3万人署名を貫徹し、反動判決を阻止しよう。

 4月12日、反対同盟は第24回目の一斉行動に取り組んだ。一斉行動を始めたのが2013年5月19日。丸々2年目ということになる。いつも通り、8時30分反対同盟、支援が成田市天神峰の市東孝雄さん宅離れに集まり、刷り上がったばかりの「反対同盟ニュース」第19号を受け取った。
 打ち合わせが始まった。冒頭、萩原富夫さんが「3・29集会ごくろうさまでした。集会は大成功だったと思う。成田市の中心部で久しぶりに行った集会ということで、注目度も高かった。参加人数も増えた。来春、同じ場所でやることも宣言した。飛躍の集会だったと思う」「6月15日から別件の耕作権裁判も再開されますが、農地裁判での反動判決を許さない3万人署名、がんばりましょう」と檄を発した。
 つづいて市東孝雄さんが「耕作権裁判も始まります。農地裁判ともども全力で闘いましょう。成田空港会社がLCCのターミナルを開業させて宣伝しています。その辺について住民の方々の反応とかを聞いてきてほしい」と提起した。
 今号の「ニュース」は1、2面で3・29集会の特集、3面でドイツのLCCによる大事故の報道と弾劾、4面では恒例の「住民の声」とともに、3月27日に発刊された萩原進事務局次長の追悼集を紹介している。9時30分、それぞれが担当地域に出発していった。
 北原鉱治事務局長は、成田市川上地区、本三里塚地区の2カ所で辻立ち演説を行った。まず3・29集会の成功を報告した。「地元住民のみなさん、反対同盟は3月29日、47年前に実力闘争を闘った旧市営グラウンド=今の栗山公園で集会を行い、デモで市民のみなさんと交流しました」「みなさん空港ができて騒音問題と過疎化に苦しんではいませんか」と語りかけた。
 川上地区も本三里塚地区も空港からそれぞれ400㍍、250㍍しかなく、すさまじい騒音で演説の声がかき消される。北原さんは負けず「今、天神峰の市東孝雄さんが畑を空港によって奪われようとしています。強制執行まで準備している。私たちとともに立ち上がってください」と熱弁をふるった。
 午後3時、千葉市の中心部に移動して、農地取り上げ判決阻止の3万人署名を展開した。
 若い労働者は市東さんの農地問題を初めて聞いたらしく、熱心に質問してきた。「補償はでるんでしょ。それでも移転しないんですか?」という疑問に、農業・農地、有機農業のかけがえのなさ、49年間の強権的な空港建設のやり方を丁寧に説明すると納得して署名に応じてくれた。
 千葉市富士見と中央公園前の2カ所で行った署名では181筆を集めた。署名総数は現在23985筆。判決日までに3万人を達成する決意で、東京も含めて署名に取り組む予定だ。

伊藤信晴さんに聞く
空港労働者との連帯を

 反対同盟の周辺一斉行動が始まったのが2013年5月19日。長い歴史の中でもこのような闘いは初めてだった。その時のまとめの集まりで、萩原事務局次長が次のように話していたのを覚えている。「同盟として初めての取り組みで、正直、もっと反応が悪いんじゃないかと心配していたけど、想像以上の成果が出て、同盟・支援の力を再確認した」と。
 初回の成功で勢いがつき、毎月1回の取り組みが定着してきた。なぜこのような取り組みを始めたのかと考えた時、やはり市東さんの農地をめぐる裁判闘争が緊迫していたことが大きい。一審千葉地裁の判決が迫っていた。同盟員一人ひとりが自分の体を動かしてできることを全部やろうという高揚の中から提案された行動だったと思う。
 24回も重ねてきて、今では同盟・支援の団結の強化に欠かせない闘いになっている。去年春の「第3滑走路計画」の発表も契機となって地元住民との連携も深まっている。
 今後は、何とか空港内労働者との連帯を追求していく手立てを考えていきたい。

------------------------------------------------------------
6・15耕作権裁判弁論(再開)
 ●6月15日(月)午前10時30分
 ●千葉地方裁判所

このエントリーをはてなブックマークに追加